シーズンの最後に行われるナショナルチャンピオンシップ。このゲームの勝者は今後永劫にその名を刻むことが出来ます。それが勝負の掟・・・。敗れ去ったチームにはスポットライトは当たらないものです。
1998年にBCS(ボウルチャンピオンシップシリーズ:1位と2位を戦わせて全米チャンプを決めるべく導入されたシステム)が誕生して以来これまで18つのナショナルチャンピオンシップゲームが行われてきました。それそれのチャンピオンシップゲームで勝利を収め、その栄光を手にしたチームは皆の記憶に残っているものですが、ではあともう少しで全米の頂点に上り詰めることが出来たのに、それが叶わず敗れたチームはどうでしょう?
そんなあともう少しで勝者としてレコードブックに名を刻むことが出来た、ナショナルチャンピオンシップゲームでの敗者の中でも、勝者であってもおかしくなかった十傑を掘り起こしてみたいと思います。
10位:2004年度オクラホマ大(12勝1敗)
勝者:サザンカリフォルニア大(55対19)
ファイナルスコアが55対19とワンサイドゲームであったこの試合。確かにこの試合でのオクラホマ大はサザンカリフォルニア大に手も足も出ませんでした。しかしこの年のオクラホマ大はレギュラーシーズンではまさに無敵だったのです。
開幕時には全米2位で発進したオクラホマ大を率いていたQBは後のハイズマントロフィー受賞者、ジェイソン・ホワイト(Jason White)、NFLで現在も活躍するRBエイドリアン・ピーターソン(Adrian Peterson)、そして同じくNFLに複数の選手を輩出したディフェンス陣と駒が揃っていました。
ライバルのテキサス大(当時全米5位)に完封勝ちし、オクラホマ州立大、テキサスA&M大に2週連続アウェーで勝利。レギュラーシーズンを11勝0敗で終え、さらにBig 12チャンピオンシップではコロラド大相手に42対3という圧倒的な強さで勝利し、ナショナルチャンピオンシップゲームでサザンカリフォルニア大を迎え撃つことになります。その当時、このゲームは始まる前から世紀の一戦と言われとんでもない注目を集める事となったのでしたが・・・。
結局前述の通りサザンカリフォルニア大がカレッジフットボールファンの夢をぶち壊し(オクラホマ大がぶち壊したとも言えますが)、世紀の一戦は肩すかしを食らいました。また、この時BCS3位にランクされた無敗のアーバン大はこの試合後「自分たちこそがナショナルチャンピオンシップゲームに進出するべきだったのだ!」という声を挙げていましたが、それを加味したとしてもやはり開幕から敗戦するまで全米2位のランクを守り続けたオクラホマ大がシーズンを通して強さを発揮してきた事をすれば、この年の2位チームはスナーズであったと断言出来ます。
それだけに期待していたような見応えのある試合にならなかったのが残念でならないと同時に、オクラホマ大に何が起きたのか?ということと、サザンカリフォルニア大こそが真の無敵艦隊であったのだと思わされます。