オフシーズンのネタといえばナショナルサイニングデーやらNFLドラフト関連のイベントくらいです。が、個人的にこの2つの行事は興味がないので(その理由はいずれどこかでお話しますが)、今回は2016年現在現役のヘッドコーチベスト10を挙げてみたいと思います。
正直ナンバーワンコーチを選ぶのは容易いことですが、その他の9人を選ぶのがなかなか楽しい作業だと思います。これらのコーチはただ単に勝率がいいというだけではなく、リクルーティングやチームの歴史、チームの管理、そして選手の育成などの分野でも優れた手腕を発揮してきた監督達です。
それではさっそくその10コーチを紹介していきましょう。
第10位:ブライアン・ケリー(Brian Kelly)- ノートルダム大
今年でノートルダム大のヘッドコーチ在任丸6年を迎えたブライアン・ケリー監督。確かにケリー監督率いるノートルダム大は1980年代から1990年代初期にかけて当時の監督ルー・ホルツ(Lou Holtz)が指揮した頃の最強チームのレベルまで復活したかと言えば総出ないかもしれません。しかし確実に言える事は低迷していたノートルダム大はようやくケリー監督という腕の確かなコーチを迎えた事によって栄光への道へ近づきつつあると言う事です。1988年以来のナショナルチャンピオンという悲願もそう遠くない将来成就する気運も高まっています。実際2012年シーズンにはナショナルタイトルゲームに進出しあともう一歩と言うところまで迫りましたが、アラバマ大に42対14と完膚なきまでにやられてしまいました。
ケリー監督のトータル戦績はグランドバレー州立大、セントラルミシガン大、シンシナティ大、そしてノートルダム大合わせて226勝80敗2分け。現チームのノートルダム大での活躍だけを見ると、強豪チームとばかり相見える全米でもトップクラスの手強いスケジュールにも関わらず55勝23敗と善戦しております。もちろん先に挙げた2012年シーズンは素晴らしいシーズンでしたが、昨シーズンのノートルダム大は多くのけが人を抱えたにもかかわらず10勝3敗と二桁勝利を挙げることが出来た事を考えれば、この年がケリー監督の手腕を確実なものにしたといっても過言ではないかもしれません。
またケリー監督のリクルーティングも非常に安定しています。アラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督ほどまでとはいかないまでも、これまでの7度のリクルーティングにおいて彼が口説いて来た選手達の全米ランクは2010年から順に14位、10位、20位、3位、11位、11位、12位と安定して上位に位置しています。また彼が直接コーチした選手の中から20人の選手がNFLのドラフトを通じてプロの道を歩むことが出来ました。
これまでなかなか長期にわたり腕の立つヘッドコーチを見つけることが出来なかったノートルダム大ですが、ケリー監督をしてようやく長期政権を確立する事が可能な人物を射止めたのです。ケリー監督の方針がぶれない限り彼は長い事ノートルダム大でコーチングし続ける事が出来るでしょう。そして近い将来全米タイトルを獲るようなことがあればこのコーチランキングでもぐっと上昇することは間違いありません。