2016年度尻上がりに調子を上げ、最終戦となったローズボウルではペンシルバニア州立大と激戦を繰り広げ、これを制し結果的に最終ランキングでは全米3位にまで上り詰めたサザンカリフォルニア大(USC)。若きQBサム・ダーノルド(Sam Darnold)を擁してその勢いを2017年度にも持続させたいところですが、少なくとも彼らのスケジュールはその手助けに乗り気ではないようです。
というのも次季シーズン、USCは1995年以来レギュラーシーズン中に試合のない週、いわゆる「バイウィーク」がないということで開幕戦のウエスタンミシガン大戦から最終戦のUCLA戦まで12連戦となるのです。全米の多くのチームは11月25日がレギュラーシーズン最終戦を迎える中、USCとUCLAのライバルゲームは11月18日に行われることになります。
さらにその翌週にはカンファレンス優勝決定戦が開催されるので、もしUSCがPac-12カンファレンス南地区を勝ち抜くことができればこの試合に向けて合計2週間の準備期間を得ることができることになります。しかし仮に南地区を勝ち抜けない場合、彼らの最終戦は18日となり、これは幾ばくかの不安材料になりかねません。
なぜならば、シーズン終盤はカレッジフットボールプレーオフ(CFP)選考委員会に自分たちの強さをアピールするためには絶好の時期であり、尻上がりに調子を上げてきたチーム(昨年のUSCのように)は終盤に試合があればあるほど選考委員会の印象を上げることができるのです。
そうなると仮に18日がUSC最後の試合になってしまうとすれば、他のライバル達は11月25日のレギュラーシーズン最終戦に加え、各地で行われる12月2日の各カンファレンス優勝決定戦で選考委員会達に最後のアピールをするチャンスがあるわけです。そしてUSCはそれを指をくわえて見ていることしかできないのです。もしこのようなシナリオになるとすればこのスケジュールはマイナスに働く可能性もあります。
もちろん彼らが無敗街道でも突き進んでいればそんな心配もないのでしょうが、例えば昨年で言えばオハイオ州立大はカンファレンスチャンピオンシップに進めませんでしたが、最終戦でミシガン大との決戦を制したことが決め手となりプレーオフに進出することができました。何が起こるかわからないのがカレッジフットボールの醍醐味ですので、今からUSCのスケジュールを心配してもしょうがないんですけれどね。