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2021年NFLドラフトで注目の選手たち【QB編】

2021年NFLドラフトで注目の選手たち【QB編】

2021年のNFLドラフトまであと4週間。昨年は新型コロナウイルスの影響でドラフト自体はオールバーチャルで行われました。今年の開催地はオハイオ州クリーブランド市で行われる予定。今回は昨年のバーチャル方式を踏襲しつつ、限定的にドラフト候補、メディア、ファンを会場に迎え入れる予定だとか。

  • 4月29日(第1日目):第1巡目
  • 4月30日(第2日目):第2巡目&第3巡目
  • 5月1日(第3日目):第4巡目〜第7巡目

今回から数回に渡り当サイトでも昨年カレッジ界で活躍した選手たちがNFLドラフトでどのチームに引っこ抜かれるのかを検証すべく今年の注目選手たちをサクッと浅く(笑)見ていきたいと思います。

まずは手始めに今回はQBにスポットライトを当ててみます。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

トレヴァー・ローレンス(クレムソン大)


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クレムソン大出身のローレンスは1年生時からすでにドライチ候補選手と騒がれてきた逸材。その初年度にナショナルチャンピオンに輝き、以来3年連続CFP(カレッジフットボールプレーオフ)に出場した素晴らしいレジメを引っさげて今回のドラフトに挑みます。

その前評判の割にカレッジフットボール界の最高峰のアワードであるハイズマントロフィーを獲得するまでには至りませんでしたが、長身で強肩の上にパスの精度は抜群。ディフェンスを読む能力に優れ、ミスも少なくまさに数年に一人の逸材と言えます。

機動力にも優れますが、どちらかというと直進系の走りでその大きなストライドを生かしたスピードが自慢。唯一心配されるのは長身ゆえにちょっと細身に見えるところ。安易にポケットから抜け出してビッグヒットを食らった時の耐久性が気になります。

プロデーでもその才能の片鱗を見せ、スキルセットを見れば誰もが欲しがる才器。今の所総合ドライチ権をもつジャクソンビルジャガーズが指名するというのが既定路線ですが、果たして・・・。

シーズン試合数成功率ヤード平均TDINTQBR
20181565.232808.3304157.6
20191565.836659.0368166.7
20201069.231539.4245169.2
合計4066.6100988.99017164.3

【プロデーでの様子】

【ハイライト動画】


ザック・ウィルソン(ブリガムヤング大)


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昨シーズン開幕後から徐々に株を上げていったのがブリガムヤング大ザック・ウィルソン(Zach Wilson)でした。

シーズン通して33TDを量産しましたが、さらに驚くべきは犯したINTパスの数がたったの3つというところ。肩の強さも申し分なく、また機動力もあり非常に汎用性の高いQB。その運動能力とクリエイティビティからあのパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes、カンザスシティチーフス、元テキサス工科大)とも比較されるほどのポテンシャルをもつQB。

特に後半にかけてその評価をぐっと上げ、ドラフトのプロセスの中で株価が急騰。QB界隈では総合ドライチの呼び声高い前出のローレンスを食う勢いです。先日行われたプロデーでもさらに株をげ本番でどのチームに指名されるのか興味津々です。

ただ昨年は新型コロナウイルスの影響で独立校のブリガムヤング大は対戦相手を急遽かき集めなければならなくなり、その結果対戦相手が弱小ばかりとなってしまいました。その対戦相手たちのトータル勝敗数が51勝60敗でしかもその中に「パワー5」チームは含まれておらず、ウィルソン率いるブリガムヤング大がかなり楽な敵としか対戦してこなかったともいえ、この事実がNFLチームの目にどう映るのか気になります。

かつてジム・マクマホン(Jim McMahon)、スティーヴ・ヤング(Steve Young)、タイ・デトマー(Ty Detmer)といった名QBを輩出してきたブリガムヤング大。その系譜を継ぐウィルソンという逸材が果たしてどこまでプロの世界でやれるのか・・・。

シーズン試合数成功率ヤード平均TDINTQBR
2018965.915788.7123157.2
2019962.423827.5119130.8
20201273.5369211.0333196.4
合計3067.676529.15615162.9

【プロデーでの様子】

【ハイライト動画】

マック・ジョーンズ(アラバマ大)


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昨年度優勝チームであるアラバマ大のQBとして開花したのがマック・ジョーンズ(Mac Jones)。

リクルート時には3つ星選手としてそこまで注目を浴びることもなく、1年生と2年生時はジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts、現フィラデルフィアイーグルス)とトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa、現マイアミドルフィンズ)のバックアップを務め、フルタイムの先発出場は先シーズンが初のことでした。

しかし開幕から快進撃を続けるアラバマ大の中心選手としてオフェンスを牽引。とにかくミスをしない堅実なパフォーマンスでタレント揃いのスキル選手へボールをさばけば、ディープボールの正確さも格別。タガヴァイロアが抜けてチームの戦力は落ちると予想されていたところむしろジョーンズ体制でオフェンス力は上がり、結果的に史上稀に見る攻撃力を誇るチームとなったのでした。

昨季のパスヤードの4500ヤードは大学新記録、パス成功率77.4%とQBレーティング203.06ポイントはそれぞれNCAA新記録。特に2019年度にルイジアナ州立大ジョー・バロウ(Joe Burrow、現シンシナティベンガルズ)によって樹立されたばかりだったQBレーティング(201.96ポイント)を翌年に塗り替えるというセンセーショナルなシーズンを送りました。

基本的にはポケットパサーであり、近年重宝されているモバイル系の選手ではありません。また先発経験が昨年度1シーズンとサンプルサイズが小さく、さらにはアラバマ大のサポート選手たちが軒並み全米トップレベルだったということもあり、昨年の結果がジョーンズの個人的な能力からくるものなのか、はたまたシステムにハマったQBなのかを見極める必要はあるのかもしれません。

アラバマ大出身QBはこれまでNFLであまり活躍したことがなく、1960年代のケン・ステイブラー(Ken Stabler、オークランドレイダース)氏やジョー・ネイマス(Joe Namath、ニューヨーク・ジェッツ)氏まで遡らなければなりません。果たしてジョーンズはタガヴァイロアに続きそのトレンドを変えることができるでしょうか?

シーズン試合数成功率ヤード平均TDINTQBR
2018638.51239.510143.3
20191168.8150310.7143186.8
20201377.4450011.2414203.1
合計3074.3612611.0567197.6

【プロデーでの様子】

【ハイライト動画】

ジャスティン・フィールズ(オハイオ州立大)


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昨年オハイオ州立大をあと一歩のところで全米王座に返り咲くところまで導いたのがジャスティン・フィールズ(Justin Fields)。

もともとはジョージア大に入部するも起用法への不満、さらには在学中に受けた人種差別疑惑を理由にジョージア大から転校してオハイオ州立大に入部した経緯を持つ選手。リクルート時には前出のローレンスに継ぐ2番手のQBとして高評価を得ており前評判は非常に高騰していました。

参考記事オハイオ州立大のQB事情

転校した2019年にNCAAから即出場可能(通常は転校すると1年間試合に出れない)という特例処置を施され、そのまま先発の座を確保すると41TDに3INTという恐るべきエフィシェンシーでハイズマントロフィ最終候補に選出されました。そして今年はBig Tenカンファレンスの開幕遅延の影響で合計8試合しか試合が開催されなかったものの非凡な才能を発揮してきました。

QBとしての基本的な素質はもちろんのこと、彼の魅力はその機動力。ポケットが崩れたときのピンチをチャンスに変えることができるだけでなく、スクランブル時でもパスプレーで相手にダメージを与えることができる、まさに今のトレンドを地で行く選手です。

プライマリーターゲットに気を取られがちという点は見逃せませんが、今季のQB候補の中でも特に期待度が高い選手。オハイオ州立大出身QBも前述のアラバマ大と同じくここ最近はあまりプロで活躍した選手が居らず、フィールズがその呪縛を解いてくれるか注目が集まります。

シーズン試合数成功率ヤード平均TDINTQBR
2018*1269.23288.440173.7
20191467.232739.2413181.4
2020870.221009.3226175.6
合計3268.457019.2679178.8

*ジョージア大での記録

【プロデーでの様子】

【ハイライト動画】

トレイ・ランス(ノースダコタ州立大)


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NCAA1部の中でも上位ディビジョンと言われるFBS(フットボールボウルサブディビジョン)が注目されがちですが、その下のFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)からの刺客がノースダコタ州立大トレイ・ランス(Trey Lance)です。

参考記事NCAAとディビジョン

ノースダコタ州立大とえば2016年のドラフトにてQBカーソン・ウェンツ(Carson Wentz、現インディアナポリスコルツ)を総合2番手でフィラデルフィアイーグルスに送り込んでおり、またFCSでは2011年からこれまで8度のナショナルタイトルを獲得している強豪校として知られています。

昨年はFCSフットボールチームは基本的に開催を断念し、その代わり現在8試合の春シーズンが繰り広げられていますが、ノースダコタ州立大は昨年1試合だけランスのためだけに試合を行っています。この時すでにランスはNFLドラフトでも注目を浴びる存在でしたが、セントラルアーカンソー大相手に50%のパス成功率に149ヤードパス、2TD、1INTと正直試合をしないほうが良かったのでは・・・というほどの出来でした。

しかし当然ポテンシャルは高い選手。6フィート4インチ(193cm)に226パウンド(102kg)という恵まれた体格の割にフットワークが軽く、ショートレンジからミドルレンジのパスの精度はピカイチ。ポケットの外でのパスの精度も比較的高めですが、デザインではなくスクランブル時では多少その精度は落ちる模様。ただスクランブル時にはその脚力で危機を脱することができる能力も持ち合わせています。

FCSレベルでの試合においてランスが相手ディフェンスからのプレッシャーをあまり受けてこなかったこと、フルタイムで試合に出場したのが2019年シーズンのみでありさらに昨年度は上に挙げた1試合にしか出場しなかったことで真の評価が割れそうですが、FCS出身でもNFLでやれるだけのポテンシャルを持っていると見込まれている選手であることに間違いはありません。

シーズン試合数成功率ヤード平均TDINTQBR
2018*2100.01212.000200.8
20191666.927869.7280180.6
2020150.01495.021107.1
合計1965.429479.3301173.8

【プロデーでの様子】

【ハイライト動画】

その他の候補者たち

ケレン・モンド(Kellen Mond、テキサスA&M大)
デーヴィス・ミルズ(Davis Mills、スタンフォード大)
カイル・トラスク(Kyle Trask、フロリダ大)
ジェイミー・ニューマン(Jamie Newman、ウェイクフォレスト大/ジョージア大)
イアン・ブック(Ian Book、ノートルダム大)
サム・エリンガー(Sam Ehlinger、テキサス大)

 

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