早いもので今年もすでに11月に突入。筆者の住むエリアも朝夕はかなり冷え込むようになり、季節も秋のピークを超えアウターの枚数が増えるようになってきました。
カレッジフットボール界もレギュラーシーズンは残すところあと4週間から5週間。第3コーナーを曲がり切り最終コーナーへと向かいつつあります。今週火曜日にはいよいよカレッジフットボールプレーオフ(CFP)ランキングの初回ランキングが発表され、12月初めにリリースされるファイナルランキングまでどのチームがプレーオフに駒を進めるのかという議論で盛り上がっていくことでしょう。
そんなレギュラーシーズン後半へと向かっていく今シーズンのカレッジフットボールですが、その前に先月10月の各チームの動向を振り返りながら10月がどのような月だったのかレビューしてみたいと思います。9月までの1ヶ月と比べるとかなり勢力図が変わった10月。11月の激戦を前にそれぞれのチームがどのような4週間を戦い抜いたのか・・・10月の通信簿を勝手につけてきたいと思います。
新たな顔ぶれ
10月当初のランキングと月末に発表されたランキングを見るとかなり顔ぶれが変わっていることが分かります。5週間で4チームが姿を消し、また首位チームを含めて順位にも変動が見られますね。
また10月当初に調子が良かったものの、最後の数週間で調子を落としてしまったチームもあり、この月だけでかなりのドラマが起こったのです。
第5週目 | 第10週目 | |
1 | アラバマ大 | ジョージア大 |
2 | ジョージア大 | シンシナティ大 |
3 | オレゴン大 | アラバマ大 |
4 | ペンステート | オクラホマ大 |
5 | アイオワ大 | ミシガン州立大 |
6 | オクラホマ大 | オハイオ州立大 |
7 | シンシナティ大 | オレゴン大 |
8 | アーカンソー大 | ノートルダム大 |
9 | ノートルダム大 | ミシガン大 |
10 | フロリダ大 | ウェイクフォレスト大 |
ご覧の通り第5週目にトップ10入りしたチームで第10週目のランキングに名を残せなかったのはペンシルバニア州立大(ペンステート)、アイオワ大、アーカンソー大、フロリダ大の4チーム。その代わりにトップ10入りを果たしたのがミシガン州立大、オハイオ州立大、ミシガン大、ウェイクフォレスト大の4チーム。Big Tenカンファレンス東地区所属チームの躍進が光ります。
10月の通信簿
A
ジョージア大
圧倒的なディフェンス力で今季のカレッジフットボールを牽引するジョージア大は第7週目で遂に首位に立ち未だに全勝中。果たして彼らを倒せるチームは存在するのでしょうか?
シンシナティ大
中堅カンファレンス群とされる「グループオブ5」勢の期待の星として未だ無敗街道まっしぐらのシンシナティ大は他チームがコケていく中で遂に全米2位にまで躍り出ました。
ミシガン州立大
開幕時にはランキングにすら名前が載っていなかったミシガン州立大ですがなんだかんだで勝ち星を重ね、第9週目では宿敵ミシガン大に競り勝ってAPランキングで5位。CFPランキングの初回では3位にすら食い込んでいます。
オハイオ州立大
第2戦目でオレゴン大に敗れた以来別人のような活躍を見せるオハイオ州立大。現在スコアリングオフェンスで全米1位である事からも分かる通り攻撃力は今季随一のものを持っています。
ウェイクフォレスト大
アトランティックコーストカンファレンス(ACC)所属チームが相次いでコケる中、同カンファレンス内で唯一の無敗チームなのがウェイクフォレスト大。8勝0敗は1944年度以来、そしてAPランキングトップ10入りは創部史上初という快挙です。
ベイラー大
10月頭に行われたオクラホマ州立大との試合を落としはしましたが、その後はその1敗を守って10月最後の時点で7勝1敗。現在大外から上位を狙える数少ないチームといえます。
その他
ミシシッピ州立大、ミネソタ大、テキサス大サンアントニオ校、ヒューストン大など
B
アラバマ大
10月最後のランキングで3位と順位としては上出来だとは思いますが、テキサスA&M大に敗れ1敗を喫し首位から陥落してしまったことを考えると、彼らに求められるスタンダードからするれば「B」評価を与えざるを得ません。
オクラホマ大
10月を終えた時点で9勝0敗と9勝一番乗りではありますが、無傷の10月とは言っても内容的に相手をガツンと突き放せない試合内容があったため敢えて「B」評価で。しかしながら正QBがケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams)に代わったことでチームの状況は変わりつつあります。
オレゴン大
10月2日にスタンフォード大にまさかの敗戦を喫したオレゴン大。この試合ではオフェンスの頭脳であるオフェンシブコーディネーターのジョー・モアヘッド(Joe Moorhead)氏が健康上の都合のためプレーコールできなかったのが響きました。
ミシガン大
彼らは限りなくAに近いB。10月最後にミシガン州立大との直接対決に敗れるまでは7勝無敗。今後ペンステートやオハイオ州立大に勝つことができればもっと上を狙えます。
ノートルダム大
元々今シーズンのスケジュールはそこまでタフではなかったにもかかわらずシンシナティ大に敗れたことは痛手。しかしそれ以外ではなんだかんだ言って白星を重ねて1敗を守り続けています。
テキサスA&M大
9月に1敗、そして10月にも1敗して早くも2敗目を記録してしまいましたが、第7週目に全米1位だったアラバマ大を倒したことはそれらを帳消しにしてくれるくらいのインパクトでした。
オクラホマ州立大
一時は全米8位にまで上昇したオクラホマ州立大。途中アイオワ州立大に痛い目にあいますが、10月最後のAPランキングでは11位と好位置につけています
アーバン大
アーバン大は第7週目にジョージア大と対戦してこれを落としますが、その後は2試合連続ランクチームから白星をゲット。にわかにサウスイースタンカンファレンス(SEC)西地区のダークホース的存在に。
その他
ミシシッピ大、ケンタッキー大、ノースカロライナ州立大、ピッツバーグ大、ウィスコンシン大、オレゴン州立大、アイオワ州立大、マイアミ大、ブリガムヤング大、コースタルカロライナ大、サザンメソティスト大など
C
アイオワ大
一時は全米2位までに躍り出るも2連敗でランキングもガッツリ落ちてしまいました。Big Tenカンファレンス西地区は彼らで決まりだと言われていたのも遠い昔・・・。
UCLA
筆者が今季密かに推していたチーム。9月には13位まで踊り出るものの10月に3敗を喫して急降下。
クレムソン大
あのクレムソン大は10月も苦戦。この月は3勝1敗で勝ち越してはいますが、ボストンカレッジ相手に19対13、シラキュース大相手に17対14、フロリダ州立大相手に30対20とこれまでのように相手を圧倒するには至らず見る影なし。
ペンシルバニア州立大
10月には最高で4位にまで上昇するもアイオワ大、イリノイ大、オハイオ州立大に3連敗。特にイリノイ大に357ヤードも走られ負けたのはいただけませんでした。
ネブラスカ大
10月負けた3試合は全て僅差(ミシガン大戦3点差、ミネソタ大戦7点差、パデュー大戦5点差)。勝ちはすぐそこにあるのにそこに届かないもどかしさ・・・。同情すらしてしまいます。
サザンカリフォルニア大
9月の時点で監督を解雇したサザンカリフォルニア大ですが10月は2勝2敗で現在4勝4敗。名門としては悲しすぎる戦績です。
アーカンソー大
9月の時点で今季ナンバーワンのシンデレラチームだったアーカンソー大。ランキングでも最高8位まで上がりましたが10月に入って3連敗であっという間に全米の檜舞台から消えてしまいました。
D
テキサス大
テキサス大はテキサスクリスチャン大に勝つも続くオクラホマ大、オクラホマ州立大、ベイラー大戦全てにおいて逆転負け。オフェンスの天才とも言われるスティーヴ・サーキジアン(Steve Sarkisian)監督をしても1年目から結果を残すのは至難の技か。
インディアナ大
昨年大きく躍進したことで期待度が高まっていたインディアナ大ですが、それがたまたまだったと言わんばかりに勝ち星に恵まれません。
アリゾナ大
「パワー5」カンファレンス群において唯一の全敗チーム。果たして今季1勝でも挙げることができるのか?
ルイジアナ州立大
2年前の全米覇者も見る影なし。エド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督が今季限りで解雇となり、それが選手を鼓舞する材料になるかと思われましたが10月4試合中3敗。フロリダ大に勝ったのが唯一のポジティブニュース。
フロリダ大
そのフロリダ大も10月に3敗。ジョージア大に対抗できるチームと期待されながらもいざ対戦すれば34対7と完敗。ダン・マレン(Dan Mullen)監督へのファンの不信感が募っているようです。
今季もレギュラーシーズンは残すところあと約1ヶ月。振り返れば9月までの1ヶ月と比べるとかなり勢力図が変わった10月。そこで11月の激戦を前にそれぞれのチームがどのような10月に4週間を戦い抜いたのかを振り返り10月の通信簿を独自につけていきます
— Any Given Saturday (@ags_football1) November 5, 2021
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