フロリダ州立大のニックネーム、及びマスコットはネイティヴアメリカン(俗に言うインディアン)に由来しています。その歴史は長く、セミノールズというニックネーム、そしてチーフオセオラというマスコットはファンにたいへん愛されている存在であるだけでなく、フロリダ州立大の確固たるアイデンティティを表しています。しかし、ネイティヴアメリカンの人々にとってみればかならずしもそれはすべて受け入れられることではなかったのがその歴史でもあります。今回もこのジレンマに関するニュースが飛び込んできました。
この度フロリダ州立大の学生団体は大学のスポーツイベントにてファンがインディアンの頭飾りを被って観戦することを推奨しないという決定を下しました。
「我々学生議会は(インディアンの)頭飾りを(ファッションの一部として)使用することに断固反対する。なぜならばそれはセミノール部族(ネイティヴアメリカンの部族の一つ)の文化を間違って 反映させているものであるからです。ですから我々は今後フロリダ州立大が主催する全てのイベントで頭飾りを使用出来ないようにするよう働きかけていきます。」とこの学生団体は主張しています。
この発表はこの学生議会の意見を表明したと言うことで、大学がこの規則を発令しなければならないという必要はありません。しかし大学側は彼らの主張に対しこう応えています。
「彼らの決定事項は非常に良くわかるないようであるし、一考の余地は十分あるないようです。彼らの発起理由には非常に感謝しますし、また彼らの礼儀正しさにも敬意を表します。フロリダ州立大は彼らの意見を参考にし今後もファンや学生から提案されるこのような事項に関してアイデアを練りたいと思います。」
フロリダ州立大のファンが身につけているネイティヴアメリカンの頭飾りは従来ノースダコタを拠点とするスー族などのプレーンズ部族(遊牧部族)が使用するもので、フロリダ州立大のマスコットの由来でもあるセミノール族の頭飾りはターバン状のもので長い羽根などはついていないとのこと。
セミノール族とフロリダ州立大との関係は良好でセミノール族はフロリダ州立大がセミノールズを名乗ることに理解を示しています。もちろん大学側は彼らのとの関係を引き続き継続していきたいと思っている為、大学側も学生の主張に一定の理解を示したものと思われます。