2014年にドラフト第1巡目にセントルイス(現ロサンゼルス)ラムズに指名されてドラフト入りし、ルーキーシーズンからいきなりプロボボウルに選出され、以来守備選手の中でも一目置かれる存在となった元ピッツバーグ大DLのアーロン・ドナルド(Aaron Donald)。今年2月に行われたスーパーボウルではラムズの一員としてプレーし、強敵ニューイングランドペイトリオッツの攻撃陣を13点に押さえ込んだ原動力として大活躍しました。
そんな彼が母校であるピッツバーグ大に太っ腹なギフトを送ったそうです。
4月上旬大学側から発表された情報によるとドナルドは母校に100万ドル(1ドル100円計算で約1億円)をフットボール部に寄付したのだとか。これはピッツバーグ大フットボール部の卒業生から送られた寄付金としては史上最高額だそうです。
以下が大学に寄せられたドナルドのコメントです。
「ピッツバーグ大でプレーするというのは私の大きな夢でした。チームの一員としての私の大学生活は今の私の毎日の生活に大きな影響を与えてくれたものであり、私はそれに感謝の意を込めて恩返しをしたいと思いました。パット・ナドゥージ(Pat Narduzzi)監督が育て上げているチームには未来があり、私は在校生そして未来の部員たちのために何かしてあげられることはないかと考え、それが今回の(寄付するという)機会だったのです。私は今後も常にピッツバーグ大と共にあり、チームをサポートできることを名誉に感じます。」
2010年から2013年までピッツバーグ大でプレーしたドナルドは所属するアトランティックコーストカンファレンス(ACC)だけでなく全米レベルでその異次元のパワーを発揮。4年生時にはACCの年間最優秀守備選手賞、ナガスキトロフィー、ベドナリク賞(共に全米年間最優秀守備選手賞)、アウトランドトロフィー(年間最優秀インテリアラインマン賞)、ロンバーディ賞(年間最優秀選手賞)、オールアメリカン選出など各アワードを総なめ。
鳴り物入りでプロの世界に飛び込むと大学でのパフォーマンスをさらに昇華させ、前述の通りルーキーシーズンから5年連続プロボウルに選出され、2017年度と2018年度にNFLの年間最優秀守備選手賞を受賞。今では現役で最も力のあるディフェンダーといっても過言ではなくなりました。
その功績もあり昨シーズン開幕前に行った契約更新では6年間の延長で総額8700万ドル(約87億円)という巨額のディールをラムズと結んだのです。そんなこともあり100万ドルを母校に寄付することなど造作も無いことなのでしょうが、大学側はスーパースターの卒業生からのギフトに感謝の意味を込めてフットボール部の施設の一階部分を「アーロン・ドナルド・フットボール・パフォーマンス・センター」と改名する予定だとか。
ピッツバーグ大自体は過去10年間9勝以上をあげることができず、昨年こそ所属するコースタル地区を棚ぼたで制することができたものの、ACCの中では中堅チームという印象が強いです。果たしてドナルドの太っ腹なギフトがチーム力向上の起爆剤となるのか、そして第2、第3のドナルドがチームから出現するのか、注目したいところです。