ボウルアライアンスではボウルコーリションに比べて全体の規模が縮小。それまでは6から7試合あったボウルゲームが最上位ボウル(メジャーボウル)のオレンジボウル、シュガーボウル、フィエスタボウルの3つのみになりました。
参加カンファレンスは引き続きACC、SEC、Big East、Big 8、そして解体したSWCの代わりに立ち上がったBig 12カンファレンスの5カンファレンスに加え再びノートルダム大が参加。しかしメジャーボウルゲームに参加出来るチーム数が6つに減ったため、At Large枠は1つに減少しました(ノートルダム大の戦績が悪かった場合)。そして1996年にはBig 8がBig 12に吸収されたためAt Large枠は1つ増えて合計2つとなりました。
ボウルアライアンスでは、ボウルコーリション時代に使われた「ボウルポール」の形を引き継いだ「ボウルアライアンスポール」というランキングによって全米1位と2位を選出し「ナショナルタイトルゲーム」で対戦させ、唯一無二の全米王者を決定することがこの試みでした。そして上記の3つのメジャーボウルが交代でこの大一番をホストすることとしたのです。
しかしボウルコーリションとボウルアライアンスの違いは非常にマイナーで、ボウルアライアンスでも例によりBig TenとPac-10はこのアライアンスに不参加。そしてシステムも基本的に変わっていないため、前回と同じく中堅チームにはナショナルタイトルを争う資格すら与えられないということになりました。
そしてBig TenとPac-10が参加していないことにより、これらのカンファレンス出身チームがトップにランクされるたびに優勝校が割れるという可能性を常時ひめていました。
例えば1996年度のシュガーボウルは全米1位のフロリダ州立大と3位のフロリダ大がボウルアライアンスのナショナルチャンピオンシップゲームを行うことになっていましたが、一方でローズボウルのマッチアップは全米2位のアリゾナ州立大(Pac-10)と全米4位のオハイオ州立大でしたし、翌年の1997年度は全米1位のミシガン大(Big Ten)は8位のワシントン州立大とローズボウルで対戦。一方のボウルアライアンスでは全米2位のネブラスカ大と3位のテネシー大が「ナショナルタイトルゲーム」であるオレンジボウルで対面。そしてローズボウルではミシガン大が見事勝利し、APランキングで全米ナンバーワンに。一方オレンジボウルではネブラスカ大がテネシー大を倒してボウルアライアンスでの全米チャンピオンに輝き、再び全米チャンプが2校存在する事態に陥ったのです。
ボウルコーリションが抱えていた問題を払拭できなかっただけでなく、1996年にはミッドメジャーでありながら全米5位にまで上り詰めたブリガムヤング大がボウルアライアンスの協定によりどの主要ボウルゲームにも招待されなかったことで再びこのシステムへの批判が集中。この偏ったシステムが国会の議題にも挙がりかねたこともあり、ボウルアライアンスはコーリションと同じくたったの3年でその姿を消すことになります。そしてその後を継いだのがボウルチャンピオンシップシリーズです。
1995年から1997年までのナショナルチャンピオン
年度 | チャンピオン | 選出団体 |
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1995 | ネブラスカ大 | コンセンサス |
【ボウルアライアンスナショナルチャンピオンシップ】 ネブラスカ大 62、フロリダ大 24(フィエスタボウル) |
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1996 | フロリダ大 | コンセンサス |
【ボウルアライアンスナショナルチャンピオンシップ】 フロリダ大 52、フロリダ州立大 20(シュガーボウル) |
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1997 | ミシガン大 ネブラスカ大 | AP, FWAA, NFF USAT/ESPN |
【ボウルアライアンスナショナルチャンピオンシップ】 ネブラスカ大 42、テネシー大 17(オレンジボウル) |