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なぜカレッジフットボールは愛され続けるのか?

なぜカレッジフットボールは愛され続けるのか?

アメリカの大学アマチュアスポーツであるカレッジフットボール。その歴史は古く、創成期にはほんの限られたチームでしか行われていなかったこのスポーツでしたが、年を追うにつれその認知度は全米中に広がり、今では老若男女問わず多くのアメリカ国民が試合が行われる秋から冬の土曜日にテレビの前に釘付けになります。また贔屓のチームがあればそのチームの試合を生で見る為にスタジアムに足を運ぶこともあるでしょう。

そこには日本では考えられないほどの超満員の観客が「たかが」大学のチーム同士の試合を観戦する為に集まります。多いところでは10万人以上を動員可能なスタジアムもあるぐらいです。ここが満員御礼となるのですからその規模と言ったら日本のどのスポーツとも比べ物にはなりません。

ではなぜアメリカの一介のアマチュアスポーツであるカレッジフットボールがこんなにも愛されるのでしょうか?

地域に根付いた文化

カレッジフットボールが根強い人気を誇る理由に地域色が強いことが挙げられるでしょう。アメリカのエンターテイメント文化においてスポーツ観戦は大きな役目を果たしています。ご存知の通りアメリカには沢山のプロスポーツが存在し、それぞれが多くのファンを抱えています。それはプロアスリートの素晴らしいプレーを見ることが出来るからに他ありませんが、それでもなおアマチュアスポーツであるカレッジフットボールは人気があるのは何故か・・・。それはプロスポーツよりもより身近な存在であるからです。

もちろんプロスポーツにもフランチャイズという概念はありますが、カレッジフットボールの場合はその大学の在校生と卒業生(Alumni)、そして地元のファンらによって支えられています。さらに、プロスポーツよりもより地域に根ざしているためにファン層がはっきりとしています。例えばネブラスカ州出身ならば大抵はネブラスカ大のファンでしょうし、マイアミ大に通っていた人は殆どが一生マイアミ大ファンとなります。もしくはマイアミ大ファンだからマイアミ大に進学した言うこともありえます。それだけの思い入れがあるからこそ自分のファンチームが試合に勝った時には声を上げて喜び、敗北には涙を流して悔しがるのです。

またプロスポーツのフランチャイズを持たない州ではファンの全エネルギーはその州の大学チームへ注がれることになります。たとえばアラバマ州ならアラバマ大やアーバン大、オクラホマ州だったらオクラホマ大やオクラホマ州立大・・・。そのような地域の人々にとってはそのチームのファンとなる事はもう文化や信仰に近いものにさえなります。そのようなファンばかりが集まるスタジアムの雰囲気は格別です。そしてそれが子供たちに受け継がれていく・・・。そのような現象が全米各地に昔からあり、それがカレッジフットボールというスポーツを底上げしているのです。


独特のトラディション

またカレッジフットボールの長い歴史がそれぞれのチームに独特のトラディション(伝統)を生み、それがファンの誇りとなってさらに彼らがチームを愛するということに繋がります。それぞれのトラディションには当然ながら由来などがあり、それを紐解くのもカレッジフットボールの奥の深さに一役買っています。

さらに歴史あるマッチアップには過去のエピソードが隠されていて、見るものを楽しませています。特にライバル校同士の試合には必然的にファンが試合前からヒートアップ。プロスポーツには見られない盛り上がりを感じることが出来ます。隣町同士の戦いから州内同士の戦い、または同じカンファレンス内での対立、そしてさらにそれを越え全米をまたいでのいがみ合い・・・。ライバル関係になったいきさつは様々でしょうが、選手達が負けたくないと思って火花を散らしてきたのがやがてそれぞれのファンにも浸透し、時を経て大学同士のライバル関係へと生まれ変わっていったのです。

アマチュアスポーツゆえのユニークさ

カレッジフットボールがよりプロ化しているという問題は確かにありますが(特にビジネスの面で)、それでもアマチュアスポーツであることに変わりは無く、そのプロスポーツにはないアマチュアっぽさもカレッジフットボールの魅力の一つです。スタジアムでの応援だけ見てもマーチングバンドの演奏。マスコットやチアリーダーたちのパフォーマンス。掛け声。ボンボン・・・。挙げればキリがありませんが、その雰囲気はスタジアムに赴いてこそ肌で感じることができる、筆舌しがたい経験です。

また、アマチュアだからこそ通じるプレー、例えば小さい選手でもチームで大活躍できたり、より独創的なプレーが見られるのもカレッジならではと言えるでしょう。今でこそ使用するチームは少なくなりましたが、プロでは見る事の出来ないオプションフットボールもカレッジフットボール界だからこそ通用するオフェンスです。そしてプロのように所属選手が皆全米レベルの選手とは限らないカレッジフットボールでは、それぞれのチームが持っているタレントを駆使して試合に勝つ為にトリックプレーがよく使われたりもします。失敗することもありますが、それが成功してTDに繋がったときの盛り上がりと言ったら凄いです。

極上のエンターテイメント

ファンが入れ込めるチームが全米各地にあること、そして小さい頃からカレッジチームの影響を受けて育っていった沢山の人たちがいる事が、長い年月をかけてそのチームを育て、ファンもそのことに対して大変な誇りをもつことになります。そのようなファン層が各地で生まれ育ち、そうやって規模が大きくなったチーム同士が戦う事でさらに全米中の興味を引くこととなり、強豪チーム同士の対決やライバル同士の対決がカレッジフットボールを全米を代表するスポーツへと昇華させました。

自分のお気に入りのチームに対する思い入れの深さ、愛情の深さがカレッジフットボールをプライムタイムエンターテイメントとたらしめているのです。

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