- 試合予定
- 2024年度戦績 (13-3)
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
ペンシルバニア州ステートカレッジ市
所属カンファレンス
Big Ten
ホームスタジアム
ビーバースタジアム
通算戦績
943勝412敗42分け
通算ボウルゲーム戦績
32勝21敗2分け
ヘッドコーチ
ジェームス・フランクリン
101勝42敗(12年目)
125勝57敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
1986年度
前回カンファレンス優勝年度
2016年度
前回ボウルゲーム出場年度
2024年度(CFP)
昨年13勝3敗でCFP(カレッジフットボールプレーオフ)準決勝戦まで駒を進めたペンシルバニア州立大(ペンステート)に2025年度シーズンには大きな期待がかかっています。今年で11年目を迎えるジェームス・フランクリン(James Franklin)監督はこのシーズンに大きな焦点を合わせてきており、充実したタレントを持つオフェンスとオハイオ州立大から招聘した新ディフェンシブコーディネーター、ジム・ノールズ(Jim Knowles)氏が操る全米屈指の守備陣を擁し、ペンステートはBig Tenカンファレンスタイトルのみならず、悲願の全米制覇も視野に入れます。
オフェンス
ペンステートのオフェンスは今年2年目となるオフェンシブコーディネーター、アンディ・コテルニキ(Andy Kotelnicki)氏によって率いられます。以前にはカンザス大のOCを務めていたコテルニキ氏ですが、昨年は彼のオフェンスの下でランオフェンスがBig Tenトップとなる1試合平均201ヤードを記録。1試合平均得点数も32.6点と飛躍的に伸びました。
その主軸を担っていたのがRBのコンビ、ニック・シングルトン(Nick Singleton)とケイトロン・アレン(Kaytron Allen)の2人。昨年は2人とも1000ヤード越えのランを記録し、TDも合計で25個と量産。この2人が4年生シーズンもチームに残留したのは大きな収穫です。
昨年のスターTEタイラー・ワレン(Tyler Warren、現インディアナポリスコルツ)が離脱したのは確かに痛手。その他にも昨年のトップWR選手たちが相次いで抜けてしまいましたが、ここを補うのはトランスファーポータル経由で獲得したケイロン・ハドソン(Kyron Hudson、元サザンカリフォルニア大)とデヴォンテ・ロス(Devonte Ross、元トロイ大)、トレバー・ペニャ(Trebor Peña)に頼りたいところ。また1年生のコビー・ハワード(Koby Howard)にも注目です。
そして今季ペンステートに大きな期待がかかっている最大の理由には、上に挙げた戦力に加えてQBドリュー・アラー(Drew Allar)の存在があるからといえます。今年で先発3年目となるアラーですが、昨年は3327パスヤードに24TD(8INT)、パス成功率66.5 %という数字を残し、シーズン後ドラフト入りすることも出来ましたがチームに残留。今季のカレッジフットボール界でも注目のQBとされ、彼の出来次第でペンステートが更なる高みへたどり着けるかどうかが決まるといえます。
朗報なのはアラーを守るOL陣において昨年の先発5人中4人が今年も健在であること。特に4年生のLTドリュー・シェルトン(Drew Shelton)に注目です。
ディフェンス
昨年のペンステートディフェンスは失点数が全米7位と躍進。その屋台骨となったDLアブドゥル・カーター(Abdul Carter、現ニューヨークジャイアンツ)が抜けはしましたが、新DCジム・ノールズ氏の操る複雑でアグレッシブなディフェンススキームは相手チームにとって脅威となるに違いありません。
DL陣で注目なのはデナイ・デニス・サットン(Dani Dennis-Sutton)とゼイン・デュラント(Zane Durant)の2人。2人ともオールアメリカン級の選手であり、カーターの抜けた穴をしっかりと埋めてくれそうです。
2列目にはベテランLBドミニク・デルッカ(Dominic DeLuca)に加え、ノースカロライナ大からの転校生であるアマリ・キャンベル(Amare Campbell)に期待したいところ。また昨年までの先発でミネソタヴァイキングス入りしたコビー・キング(Koby King)の後釜と目されるトニー・ロハス(Tony Rojas)のポテンシャルにも注目です。
3列目も安定感があると言われる選手が揃い踏み。スタンドアウトのCBジェイレン・リード(Jaylen Reed、現ヒューストンテキサンズ)が抜けはしましたが、ベテランSゼキ・ウィートリー(Zakee Wheatley)、元ジョージア大CBのAJ・ハリス(A.J. Harris)がバックフィールドを固めます。
注目のマッチアップ
2025年度のペンステートのスケジュールは非常にタフなカンファレンス戦となっていますが、ノンカンファレンス戦が割とソフトなスケジュール。開幕3連勝で一気に波に乗りたいところ。
9/27 vs オレゴン大
4戦目にしてカンファレンスオープナーが強敵オレゴン大。昨年のカンファレンス優勝決定戦での雪辱を晴らしたいところ。
10/25 @ アイオワ大
常に強固なディフェンスを輩出し続けるアイオワ大とのアウェーゲーム。翌週がオハイオ州立大との一戦であり、そこに気が向すぎるとこのアイオワ大戦がトラップゲームとなる可能性も。
11/1 @ オハイオ州立大
毎年ペンステートの前に立ちはだかる巨大な壁。新DCノールズ氏の古巣との対決。全米屈指のWRジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)をどう抑え込むか、そして8連敗中の相手に土をつけることが出来るか。
総評
昨年悲願のプレーオフ進出を叶えただけでなく、準決勝まで駒を進めたことで勢い付いているペンステート。カンファレンスタイトルはもちろんその上を十分に狙えるチームだという評価が高いです。
オフェンスではシングルトンとアレンという全米屈指のRBデュオに加え、ベテランQBアラーの覚醒、そしてリーグでもトップクラスのOLを保持しトレンチでのバトルでは優勢に立つマッチアップが多数だと思われます。レシーバー陣とアレンがOCコテルニキ氏のスキーム、特にディープアタックを成功させることが出来るかが鍵です。
ディフェンスでは稀代のパスラッシャー、カーターの抜けた穴をデニス・サットンとデュラントが補填できるか、そして彼らの他に怪我で出遅れていたアロンゾ・フォード(Alonzo Ford)とズリア・フィッシャー(Zuriah Fisher)らが脇を固めることが出来るか、そしてオハイオ州立大を全米優勝へ導いた新DCノールズ氏のスキームを体現できるかが見ものです。
11年目のフランクリン監督にとって今年はオールインのシーズン。まずはBig Tenのタイトルを手中にいれ、そしてその後に控えるプレーオフで最高峰にまで上り詰めれば、1986年以来の栄冠をキャンパスに持ち帰った名将としてその名をステートカレッジに未来永劫残すことが出来るでしょう。