- 試合予定
- 2024年度戦績 (13-1)
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
オレゴン州ユージーン市
所属カンファレンス
Big Ten
ホームスタジアム
オーツェンスタジアム
通算戦績
718勝512敗46分け
通算ボウルゲーム戦績
17勝20敗
ヘッドコーチ
ダン・レニング
35勝6敗(4年目)
35勝6敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
なし
前回ボウルゲーム出場年度
2024年度(CFP)
Pac-12カンファレンスからBig Tenカンファレンスへ移籍して2シーズン目を迎えるオレゴン大。昨年はBig Ten初年度ながらいきなりカンファレンスタイトルを奪取するという離れ業をやってのけました。ただ全米1位としてCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に進出するも準々決勝戦でオハイオ州立大に返り討ちに遭ってしまい、あっけなく全米タイトルレースから脱落。そういった意味では大成功と無念という大きく異なる経験をしたことになります。
そんなオレゴン大を率いる4年目のダン・レニング(Dan Lanning)監督らコーチ陣は今年こそチーム史上初の全米優勝を手に入れるためリクルーティングに余念がなく、トランスファー(転校生)選手を含めロースターをしっかりと補充。
当然それを受けて今季のチームへの期待度も上がっているわけですが、一方で不安材料が全く無いわけでもありません。特に昨年活躍した先発QBディロン・ガブリエル(Dillon Gabriel、現クリーブランドブラウンズ)が抜けた穴をいかに埋めるかは死活問題となります。
オフェンス
どんなオフェンスを用いたとしても、QBプレーが活きなければそのチームの攻撃力は行き詰まるもの。そういった意味では今年のオレゴン大のオフェンスの命運はガブリエルの後釜が誰になるか、そしてそのQBがどこまでチームを牽引できるかにかかっています。
現在その最有力候補と言われているのは元5つ星のQBでUCLAから転校してきたダンテ・モアー(Dante Moore)です。才能は折り紙つき、あとは実戦でその真価を発揮できるか・・・。彼と先発を争うオースティン・ノヴァサッド(Austin Novosad)の名前も覚えておきたいところ。
RB陣には昨年のナンバー2ラッシャー、ノア・ウィッティントン(Noah Whittington)が帰ってきます。そしてここに昨年トゥレーン大で1400ヤードに15TDを量産した転校生のマカイ・ヒューズ(Makhi Hughes)が加わることでオレゴン大のランオフェンスは見応え十分となりそう。
新QBを守り、ウィッティントンやヒューズのランニングレーンをお膳立てするOL陣は昨年のメンバーから4人がチームを去り、リビルドを強いられてはいますが、唯一の残留選手であるCアイアパニ・ラロウル(Iapani Laloulu)は年間最優秀センター賞であるリミントントロフィーの候補に名を連ねていますし、その他には転校生であるアイゼア・ワールド(Isaiah World、元ネバダ大)、アレックス・ハーキー(Alex Harkey、元テキサス州立大)、エマニュエル・プレグノン(Emmanuel Pregnon、元サザンカリフォルニア大)ら新顔ながらプレー経験のある選手が加入。現在のところオレゴン大OL陣は全米でも5本の指に入ると言われるほどのユニットです。
レシーバー陣はというと、今季エースと期待されていたイヴァン・スチュワート(Evan Stewart)がシーズン絶望となる怪我を負ったことで一抹の不安が過りましたが、彼の穴を埋めると期待がかかるのが1年生のダコリエン・モアー(Dakorien Moore)。2025年クラスではナンバーワンWRリクルートだったモアーが即戦力となり得るか。またTEケンヨン・サディク(Kenyon Sadiq)も貴重な武器となるでしょう。
ディフェンス
毎年優秀なディフェンスを輩出し続けるオレゴン大ですが、今年もそのトラディションに漏れることなく全米トップクラスの守備力を誇ると言われています。
DL陣で注目したいのはマテイヨ・ウイアンガラレイ(Matayo Uiagalelei)とテイタム・トゥイオティ(Teitum Tuioti)のエッジコンビ。特にウイアンガラレイは昨年Big Tenでトップとなる10.5QBサックを記録し、今年はさらなる活躍が期待されています。トゥイオティはLB登録ですが、そのスピードとパワーを活かしたパスラッシュが魅力。またNTにはサザンカリフォルニア大からの転校生ベアー・アレキサンダー(Bear Alexander)が先発要因として起用されると目されています。さらに若い素材も育っており、相手OLにとってオレゴン大DLは脅威となるでしょう。
LBには昨年のチームのタックルリーダーであるブライス・ベッチャー(Bryce Boettcher)が健在。元々野球選手としてMLBにドラフトされるほどの才能を持ちながらウォークオンとしてフットボール部に入部。以来大学の野球部と兼任しながら両方のスポーツで活躍する「二刀流」。彼と上記のトゥイオティとでオレゴン大の2列目は安泰です。
DB陣は昨年まで弱点とされていたユニットですが、今年はトランスファーポータル経由で大型補強を成功させパワーアップ。中でもパデュー大からの転校生Sディロン・シーネマン(Dillon Thieneman)は過去2年間で210タックルに6INTを記録した実績の持ち主。またCBにはノースウエスタン大からの転校生セラン・ジョンソン(Theran Johnson)が即戦力としての期待がかけられています。ここに昨年の先発CBであるジャリル・フローレンス(Jahlil Florence)が加わってDB陣も鉄壁の布陣と言えそうです。
注目のマッチアップ
オレゴン大の今季のスケジュールは開幕から4連勝が期待できそうな割とソフトな出だし。総合的にも苦戦しそうな試合は数えるほどしか見当たらず、スケジュールはオレゴン大に味方していると言えそうです。
9/27 @ ペンシルバニア州立大
昨年のBig Ten優勝決定戦のリマッチであり、オレゴン大のスケジュールの中でも最大の難関。しかもアウェーゲームであり、すでに相手はあの「ホワイトアウト」(ファンが白い服を纏ってスタジアムを真っ白に染め上げるトラディション)をこの試合で発令しており、やりづらさは半端ないはず。
11/8 @ アイオワ大
毎年ディフェンス力に定評があるアイオワ大でのアウェーゲーム。
11/22 vs サザンカリフォルニア大
元Pac-12所属チーム同士の対決。USCが今季もし復活していれば注目のマッチアップになっている可能性も。
11/29 @ ワシントン大
こちらはお互いがPac-12に所属していた時からの長年のライバリー。シーズンフィナーレで足元をすくわれてしまう・・・なんてシナリオも。
総評
昨年レギュラーシーズンを無敗で突っ走り、優勝候補筆頭と言われながらプレーオフでつまずき不完全燃焼でシーズンを終えてしまったオレゴン大。今年はその鬱憤を晴らすべく、再びBig Tenタイトル獲得並びにプレーオフ進出へと気合が入っていることでしょう。
ロースター的には比較的若さが目立ちますが、それぞれが底なしのポテンシャルを持っており、またそれを補填するように経験値の高いトランスファー選手の獲得にも成功。タレントとデプスはそこまで心配する事はないように思えます。
そんなチームの核となるのは強力なディフェンス。特に新QBを据える新たなオフェンスがどうなるか分からない今、頼れる守備陣の存在は非常に心強いはずです。ただやはり高みを狙うにはプレーメーカーとなるQBの有無が、昨年の雪辱を晴らせるかどうかの鍵と見られており、現在先発候補筆頭のモアーの出来に大きな焦点が集まります。