- 試合予定
- 2022年度戦績 (11-3)
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
カリフォルニア州ロサンゼルス市
所属カンファレンス
Pac-12
ホームスタジアム
LAメモリアルコロシアム
通算戦績
862勝355敗54分け
通算ボウルゲーム戦績
34勝20敗
ヘッドコーチ
リンカーン・ライリー
11勝3敗(2年目)
66勝13敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
2003年度
前回Pac-12優勝年度
2017年度
前回ボウルゲーム出場年度
2022年度(コットン)
AP
|
Coaches
|
AGS
|
#6
|
#6
|
#5
|
---|
見どころ
西海岸の雄・サザンカリフォルニア大(USC)は長きに渡り全米の表舞台で活躍し、全米タイトル11回、Pac-12カンファレンスタイトル39回、ハイズマントロフィー受賞者8人、その他もろもろカレッジフットボール界では知る人ぞ知るといった存在です。
しかしながら、2000年代にピート・キャロル(Pete Carroll、現シアトルシーホークスHC)監督の下で栄華を謳歌して以来しばらくナショナルタイトル争いに絡んできませんでした。ごくごく最近では2018年以来2度も負け越しシーズンを味わうなどファンのため息が東海岸まで聞こえてきそうです。
そんな中、USCはついにビッグネームな監督を招聘することに成功。元オクラホマ大HCのリンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督を(噂によると)10年間で1000万ドル(1ドル100円計算で役10億円)でヘッドハントすることに成功しました。
若くオフェンスの知能に長けたカリスマ性のあるライリー監督の存在はすぐさまUSCのリクルーティングにも良い影響を及ぼし、そればかりか各地から有能選手が次々と転校してくるということで、オフェンスの戦力もさらに増強されここ最近で最もバズ度が上がってきていると言えそうです。
そんな転校生の中の最たる人物がQBケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams)。彼はライリー監督がオクラホマ大時代にリクルートしたブルーチップのQBでしたが、ライリー監督がUSCへ移籍したことで彼を負ってウィリアムスもUSCにやってきました。
その1年目だった昨年は評判通りの活躍を見せ、カンザスシティチーフスのパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes、元テキサス工科大)を彷彿とさせるパフォーマンスでチームを牽引。残念ながらユタ大に2敗してPac-12カンファレンスタイトルもCFP(カレッジフットボールプレーオフ)も逃してしまいましたが、ウィリアムス個人ではカレッジフットボール界の最高峰の個人賞でもあるハイズマントロフィーを見事獲得しました。
そのウィリアムスは今季も健在。当然彼にはトロフィー2連覇がかかりますが、さらに朗報なのは昨年までアリゾナカーディナルス、それ以前ではテキサス工科大でHCを務めたクリフ・キングスバリー(Kliff Kingsburry)氏がコーチ陣に加わりました。ライリー氏もキングスバリー氏も元を辿れば「エアーレイドオフェンス」の始祖であり、昨年末急死されたマイク・リーチ(Mike Leach)氏の教え子。この2人がウィリアムスをどう起用するかにも注目が集まります。
===
上記の通りUSCのオフェンスは期待度抜群ですが、そんなオフェンスをしても昨年無観に終わってしまったのはディフェンス力の不甲斐なさがあったせいではないでしょうか。
確かにターンオーバーマージンは全米1位を誇ってはいましたが、とにかくタックルがお粗末。昨年のディフェンス陣は1プレー平均の被ヤードが6.7ヤードでしたが、これはFBS(フットボールボウルサブディビジョン)内では122位という体たらく。スコアリングディフェンス(失点数)でも全米97位とオフェンスと比べてしまうと流石にディフェンスが足を引っ張っていたと言われても仕方ありません。
そういった面ではディフェンス選手の補強は必須事項ですが、オフにジョージア大の有能DLベアー・アレキサンダー(Bear Alexander)をトランスファーポータル経由で獲得したのは吉報。特に昨年のディフェンス陣で唯一輝いていたトゥリ・トゥイプロトゥ(Tuli Tuiplotu、現LAチャージャース)が抜けてしまったことを考えればアレキサンダーの加入は心強いです。
オールアメリカンのケイレン・バロック(Calen Bullock)が健在なのも安心材料となりますが、どちらにしても来年からBig Tenカンファレンスへ移籍が決まっているUSCとしてはPac-12カンファレンス所属として優勝して有終の美を飾りたいところ。そのためには昨年よりもグレードアップしたディフェンス力が不可欠です。
スケジュール
上記の通り今年がUSCにとってPac-12最後の年となりますが、彼らとしてはやはり最後の年に(というかPac-12自体がなくなってしまうかもしれないのでPac-12の歴史上最後に)優勝を飾りたいところです。
開幕戦がある9月2日を「ウィーク1」とすると、それより前に数試合行われる週末を前座の意味も込めて「ウィーク0(ゼロ)」と呼びますが、USCはこの「ウィーク0」にてサンノゼ州立大と対戦して火蓋を切ります。
最初に注目したいのは9月30日のコロラド大戦。コロラド大は今季からあのディオン・サンダース(Deion Sanders)監督が率いますが、もし彼らがこの試合まで無敗で勝ち進んでいたとしたら、アウェーのフォルサムスタジアムは超大盛り上がりとなること間違いありません。
また10月14日のノートルダム大との伝統の一戦も必見。この試合もUSCにとってはアウェーとなりますが、ノートルダム大の出来次第ではこちらの試合も注目を浴びるものになっていることでしょう。
そしておそらくUSCの選手およびコーチ陣が待ち望んでいるのが10月21日のユタ大との試合のはずです。昨年はレギュラーシーズン中に一敗、そしてカンファレンス優勝決定戦での再戦でも一敗と1シーズンに2度も苦汁を嘗めさせられた相手。この敗戦がカンファレンスタイトルとCFP進出を逃した理由ですから、USCはリベンジに燃えているはずです。
11月に入りシーズンフィナーレまでの3連戦(ワシントン大、オレゴン大、UCLA)もかなりキツイと思いますが、もしこのスケジュールを無敗ないし1敗で勝ち抜けば悲願のプレーオフ進出も十分視野に入ってくるはずです。