いよいよ開幕した2023年度のカレッジフットボール。第0週目から第1週目にかけて多くの試合が行われましたが、その中でもすでに番狂せ、いわゆる「アップセット」ゲームも数試合見られました。その結果を踏まえてリリースされた最新のAP(アソシエーテッドプレス/Associated Press)全米ランキングの顔ぶれを見ていきます。
1位〜5位
先週テネシー大マーティン校を48対7で軽くいなしたジョージア大は当然首位を堅守。今後の対戦相手を考えるとしばらく首位獲得は安泰と言えそうです。
2位も先週と同じくミシガン大がキープ。開幕から3試合はHCのジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督が謹慎処分で試合当日にサイドラインに立てませんが、おそらく問題はないと思われるので彼らもしばらくは2位を堅持しそうです。
今週3位は先週4位だったアラバマ大。先週はミドルテネシー州立大を56対7で一蹴。当然勝つのは当然でしたが、彼らが順位をあげたのはどちらかというとこの試合に勝ったからというよりも、3位だったオハイオ州立大がインディアナ大相手に23対3と予想外に点差を話すことができなかったために彼らの株が少々下落したからです。
そのオハイオ州立大は3位から順位を5位に下げましたが、アラバマ大の他に彼らを飛び越して行ったのが新たに4位にまで上昇してきたフロリダ州立大。彼らがここまで高い順位まで上り詰めたのは2016年度シーズン中に2位にランクして以来。この位置で彼らの名前をみるのは非常に新鮮です。
6位〜10位
6位のサザンカリフォルニア大と7位のペンシルバニア州立大は先週から据え置き。サザンカリフォルニア大はすでにここまで2試合をこなしており、1試合目が56得点(サンノゼ州立大)、2試合目が66得点(ネバダ大)を獲得し合計122得点と圧倒的。またペンステートは期待の2年生QBドリュー・アラー(Drew Allar)がウエストバージニア大相手に325ヤードに3TDパスとまずまずの出だしとなりました。
8位には先週10位のワシントン大が2つランクを上げてきました。先週はボイジー州立大と対戦して56対19と相手を粉砕。この試合でワシントン大QBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)が450ヤードのパスに5TDと大活躍。ハイズマントロフォー獲りレースにおいてこれ以上ないスタートを切りました。
先週9位だったクレムソン大がアンランクのデューク大に敗れたため順位を大きく落とした結果(後述)、最新ランキングの9位には先週12位のテネシー大、そして10位には同13位のノートルダム大がトップ10入りを果たしました。
11位〜15位
今週11位は先週と変わらずテキサス大。それ以下は14位だったユタ大が12位に、15位だったオレゴン大が13位にそれぞれランクアップ。
一方先週5位だったもののフロリダ州立大との対決で敗れてしまったルイジアナ州立大が今週は9つ順位を落として14位。まだシーズンは始まったばかりなのでこの敗戦を取り返すことは十分できるとは思いますが、下がったランクを上げるのは一苦労です。
そして15位は先週16位から一つ順位を上げてきた、昨年Big 12カンファレンス優勝チームであるカンザス州立大です。
16位〜25位
16位以下で主に動きを見せたのは、先週21位でサウスカロライナ大に快勝したノースカロライナ大の17位、クレムソン大にまさかの勝利を収めたデューク大がランク外から21位に、また昨年の準優勝チームを倒した、ディオン・サンダース(Deion Sanders)監督率いるコロラド大がランク外から22位に飛び込んできました。
コロラド大がトップ20位以内のチームを倒したのは2002年以来、またデューク大にとってはトップ10位以内のチームを倒したのは1989年以来のことになります。
そしてそのデューク大に敗れ9位から16位もランクを落としたクレムソン大が25位となりかろうじてランキング内に踏みとどまりました。
ランク外から転落したチームたち
一方ランク外に転落してしまったチームも2つあります。
1つは先週17位ながらランク外のコロラド大に敗れたテキサスクリスチャン大。昨年シンデレラチームとしてカレッジ界を駆け抜けて行ったTCUでしたが、彼らが「コーチプライム」率いる新生コロラド大の餌食になってしまいました。
もう1つは先週25位だったアイオワ大。彼らは開幕戦でユタ大に対して24対14で勝ちましたが、内容的には可もなく不可もなくといった感じ。その間にランク外からデューク大やコロラド大が飛び込んできた余波でトップ25位から押し出されてしまいました。
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第2週目には全米3位のアラバマ大と11位のテキサス大、全米20位のミシシッピ大と24位のトゥレーン大という2つのランク同士の試合が組まれています。どちらが勝つにしろ来週にはまたこの25チームの顔ぶれが変わっているのは必然。その顔ぶれが果たしてどうなるのか注目ですね。