- 試合予定
- 2024年度戦績 (14-2)
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
インディアナ州サウスベンド市
所属カンファレンス
Independent(無所属/独立校)
ホームスタジアム
ノートルダムスタジアム
通算戦績
918勝329敗42分け
通算ボウルゲーム戦績
18勝19敗
ヘッドコーチ
ブライアン・ケリー
81勝39敗(12年目)
252勝96敗2分け(生涯通算)
前回全米優勝年度
1988年度
前回ボウルゲーム出場年度
2020年度(CFP)
今年で就任4年目を迎えるマーカス・フリーマン(Marcus Freeman)監督率いるノートルダム大への期待度は、開幕前のものとしてはここ最近で最も大きいものとなっています。
昨年開幕2戦目にノーザンイリノイ大にまさかの番狂せをくらってしまいましたが、その後勝ち星を重ね続けCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に進出を果たし、結果的には全米ナショナルタイトルゲームにコマを進め、オハイオ州立大に敗れてしまいましたが、フリーマン監督体制3年目でここまでチームが成長。それを受けて今年のノートルダム大の前評判は上がっているわけです。
オフェンス
今季のノートルダム大オフェンスの強みはなんといってもランオフェンス。昨年のオフェンスもそのランアタックが身上でしたが、その時のエースRBジェレマイア・ラブ(Jeremiah Love)が今シーズンのカレッジ界においてナンバーワンRBと評されることからも、ノートルダム大オフェンスは彼を中心に回っていくものと考えられます。
昨シーズンのラブは1125ヤードに17TDを足で稼ぎ、1キャリーの平均が約7ヤードと相手ディフェンスの脅威となり続けました。プレシーズンにおいてすでに年間最優秀RB賞であるドーク・ウォーカー賞やベスト選手賞であるウォルター・キャンプ賞の最有力候補の1人に数えられています。
そんな全米随一のRBがいる一方で不安なのがQBルーム。昨年の先発QBライリー・レナード(Riley Leonard、現インディアナポリスコルツ)が抜け、さらに彼のバックアップだったスティーヴ・アンジェリ(Steve Angeli)はオフにシラキュース大へ転校してしまったため、誰が今季のQBになろうと未経験者ということになってしまいます。現在のところCJ・カー(C.J. Carr)とケニー・ミンチー(Kenny Minchey)の2人の先発バトルが繰り広げられているようです。
WR陣はベテランと若手の混合ユニット。その中でも3年生のジェイデン・グレートハウス(Jaden Greathouse)は昨年のCFPの連戦でも確かな存在力を見せてくれましたし、またバージニア大からの転校生マラカイ・フィールズ(Malachi Fields)はその大きなフレームからQBのターゲットとして期待大です。さらにはウィスコンシン大からの転校生ウィル・ポーリング(Will Pauling)も加わり、実戦経験が少ない新QBの大きな武器になってくれるはずです。
またノートルダム大といえば近年毎年優秀なTEを輩出してきていますが、今年はイーライ・ラリドン(Eli Raridon)に注目。今年で4年生のラリドンは次世代のノートルダム大産TEとして高いポテンシャルを秘めており、怪我さえなければ歴代の先輩TEと肩を並べるほどの選手になるのではないかと期待されています。
ノートルダム大OL陣は全米でも屈指のユニットと言われていますが、「もし怪我をしなければ」という条件もついています。RTアマリ・ワグナー(Aamali Wagner)、LTアンソニー・ナップ(Anthonie Knapp)、Cアシュトン・クレイグ(Ashton Craig)、LGビリー・シュラウス(Billy Schrauth)が今年も健在なのは朗報。ただデプスが厚くないと言われおり、怪我で戦力が落ちることが不安材料。なんにしても経験不足のQBを死守するユニットとして彼らの奮闘は必須となってきます。
ディフェンス
今季のノートルダム大ディフェンスの最大の変化はディフェンシブコーディネーター。昨年の快進撃の屋台骨となったディフェンスを率いていたDCアル・ゴールデン(Al Golden)氏がオフにシンシナティベンガルズのDCに就任するために離脱。彼の後釜に座ったのがかつて2016年から2019年までラトガース大の監督を務めたこともあるクリス・アシュ(Chris Ash)氏。その影響がどのくらい今季の守備陣にあるのかに注目が集まるところ。
DL陣は昨年からのトランジッション期にあると言えますが、多くのタレントを抱えているユニットです。インテリアはパワフルでデプスもしっかりしたグループ。特にベテランのガブリエル・ルビオ(Gabriel Rubio)は昨年の先発選手として期待大。一方、ノートルダム大で「ヴァイパー」と呼ばれるDEたちは若手選手で構成されそうですが、2年生のブバカー・トレオリ(Boubacar Traore)は昨年すでに高いポテンシャルを披露しており、彼を筆頭とするこれからの人材が出場機会を虎視眈々と狙っています。
またLB陣も今季のノートルダム大ディフェンスを強力たらしめているユニット。昨年のリーダーだったジャック・カイザー(Jack Kiser、現ジャクソンビルジャガーズ)は抜けたものの、ジェイレン・スニード(Jaylen Sneed)、ドレイク・ボウウェン(Drayk Bowen)、キングストン・ヴィリアム・アサ(Kyngstonn Viliamu-Asa)といった、タレント揃いのトリオが2列目を死守。フロントセブンで見ても鉄壁です。
さらにセカンダリーはベテラン選手、転校生、新人とバラエティー豊かな布陣。CBには昨年フレッシュマンオールアメリカンに選出されたレナード・モアー(Leonard Moore)に加え、3年生の先発CBクリスチャン・グレイ(Christian Gray)が今年も健在。ここにアラバマ大からの転校生デヴォンテ・スミス(DeVonta Smith)も加わり堅固な構え。さらにSではエイドン・シュラー(Adon Shuler)とルーク・タリーク(Luke Talich)の先発陣とバージニア大からの転校生ジェイレン・ストロマン(Jalen Stroman)が厚みを増してくれるでしょう。
全体的に見てノートルダム大ディフェンスは非常にバランスの取れた、隙の無い陣営が予想されます。
注目のマッチアップ
ノートルダム大の今季のスケジュールは前半に試金石となる試合が複数組まれており、これを乗り切れればそのままの勢いでレギュラーシーズンを駆け抜けることができそうなマッチアップが組まれています。
8/31 @ マイアミ大
シーズンオープナーがマイアミ大とのアウェーゲーム。マイアミ大には元ジョージア大のQBカーソン・ベック(Carson Beck)がおり、彼が率いるオフェンスにノートルダム大ディフェンスがどう立ち向かうかが見もの。あとは新QBがどこまでマイアミ大ディフェンス相手にボールを動かせるかにも注目。
9/13 vs テキサスA&M大
昨年の開幕戦の相手。今季はホームに迎えることで有利となりますが、SEC(サウスイースタンカンファレンス)チームとして当然油断は禁物です。
9/27 @ アーカンソー大
こちらも対SECチーム戦。ちなみにどちらもかつてレジェンドと呼ばれるルー・ホルツ(Lou Holtz)氏が監督を務めたことのあるチーム。
10/18 vs サザンカリフォルニア大
こちらはカレッジ界でも著名なライバリー。最近USCの調子がそこまで良くないためこの試合がビッグゲームとは現時点で言えませんが、何が起こるかわからないのがライバリーゲームです。
総評
今季のノートルダム大には例年以上に期待が集まっています。昨年CFP全米王座決定戦まで上り詰めたチームから11人の先発選手が帰ってきますが、その中でもRBラブの存在は非常に大きいと言えます。それに加えてポテンシャルの高いOL陣がいてくれる事は心強いでしょう。ただオフェンスの最大の鍵を握っているのは新QBの出来如何にかかっているといっても過言ではありません。
ディフェンスユニットは全米でも指折りの守備力を持っていますが、もしオフェンスの得点力が望むほど出てこなければ、ディフェンス陣のさらなる奮闘が必要となってきます。幸いスケジュールはそこまで厳しいわけでは無いため、再び二桁勝利数を獲得してプレーオフに舞い戻ることも十分可能となりそうです。
彼らが狙うは1988年以来の全米タイトルという栄冠。果たして名門ノートルダム大に37年ぶりの全米優勝という、ファンが心待ちにしている栄光を持ち帰ることができるでしょうか。