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2024年度第12週目の見どころ

2024年度第12週目の見どころ

今季第12週目は既に11月第3週目。レギュラーシーズンの残り試合も後僅かとなり、各カンファレンスの優勝争いやプレーオフ出場を狙うチームたちにとっては負けられない試合が続きますし、それ以外でもボウルゲーム出場権獲得の最低ラインである6勝を目指すチームや、とにかく負け越しだけは避けたいと思っているチームもあり、最後まで目が離せません。

そんな中行われる第12週目の試合の中でも特に注目していただきたい試合を簡単にご紹介します。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#7 テネシー大 @ #12 ジョージア大

SEC(サウスイースタンカンファレンス)の優勝決定戦、並びにプレーオフ出場の上で重要なマッチアップがこの試合です。

テネシー大はここまで8勝1敗。唯一の敗戦がアーカンソー大から喰らったアップセットのみですが、それが無ければ未だ無敗だったかもしれないというチーム。CFPランキングでは7位と好位置に座っており、またSEC戦績も1敗で首位タイ。自身初のプレーオフ出場は目と鼻の先にあるといえます。

テネシー大の今季の強みはディフェンス。パスディフェンスは全米17位、ランディフェンスは全米9位、失点数は全米15位とどれもトップクラスの数字を誇っています。先に行われたアラバマ大との一戦では相手に75ヤードしかランで許さず粘り勝ち。

オフェンスではエアーレイドオフェンスの系統を受け継ぐジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)監督が繰り出すオフェンスがトレードマークとされてきましたが、リーグ戦での得点力はそこまであるわけではありません。

そのオフェンスの中心となるのがQBニコ・イアマレアヴァ(Nico Iamaleava)。将来はNFLでも活躍できるという才能を持っていると評価の高いQBですが、彼は先週のミシシッピ州立大戦で負傷。どうやら脳震とう(Concussion)のようですが、プロトコルをパスしてこの試合に出れるかどうかがテネシー大オフェンスの鍵となります。

ただ、テネシー大には全米9位(1試合平均235ヤード)となるランオフェンスを持ち合わせており、このランアタックがジョージア大ディフェンスに対してある程度のダメージを与えることができれば、イアマレアヴァであれ彼のバックアップであれオフェンスは組み立てやすくなるかもしれません。

一方のジョージア大は先週ミシシッピ大に敗れて3位から12位まで転落。特に著しいのはオフェンス力の力不足。その不調の源はQBカーソン・ベック(Carson Beck)のスランプ。シーズン前はNFLの次期ドラフトでトップクラスのQBと言われていましたが、直近4試合でINTパスを投げまくっています(4試合トータルで9個)。

さらにジョージア大オフェンスのコアとも言われてきたランアタックも超不発。なんと今季のランオフェンスは全米104位(1試合平均124ヤード)。ランが出ないことでベックがなんとかしようともがきミスを犯し気味になっている、という悪循環に陥っています。

しかもジョージア大のエースRBトレヴァー・エティエン(Trevor Etienne)がケガのためこのテネシー大戦に欠場することが既に公表されており、ジョージア大は非常に厳しい状況に陥っています。

救いなのはこの試合がジョージア大のホームで行われるという点。現在ジョージア大はホームで28連勝中。これはFBS(フットボールボウルサブディビジョン)において現在進行形の記録としては最長記録。またテネシー大戦でも7連勝中ということで相性は抜群。

テネシー大は負けると2敗目となりますが、プレーオフレースから完全に脱落ということにはならなそうです。しかしジョージア大が負けるとこれで3敗目となり、CFPランキングでも既にボーダーラインに立っていることを考えれば、この試合での敗戦はプレーオフレースからの脱落とほぼ同意。

果たして生き残るのはどちらのチームか・・・。


その他の注目の試合

#1 オレゴン大 @ ウィスコンシン大

今季からBig Tenカンファレンスに加入したばかりのオレゴン大は現在無敗でCFPランキング1位。その彼らがBig Tenの老舗・ウィスコンシン大に乗り込みます。

オレゴン大は攻守ともに隙のない、本当にバランスの取れたチーム。このウィスコンシン大戦そして次戦のワシントン大戦を手中に収めれば無傷でBig Tenカンファレンスタイトルゲームへ駒を進めることになります。

チームにはハイズマントロフィー候補QBディロン・ガブリエル(Dillon Gabriel)が健在。トロフィーレースでは2番手以降とされていますが、残りの試合で周囲の目を見張るような数字を残すパフォーマンスを残せるかどうかに期待がかかります。

#2 オハイオ州立大 @ ノースウエスタン大

CFP2位のオハイオ州立大といえばタレントの宝庫ですが、やはり今季はスーパールーキーWRジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)。1年生ながらここまで9つのTDを量産し、オハイオ州立大の1年生としてのTD数で新記録を樹立しました。今のところペンステート戦を除いたすべての試合で最低でも1つのレシーブTDを記録しており、このノースウエスタン大戦で10個目のTDを奪えるかが見ものです。

ちなみにこの試合はノースウエスタン大のホームゲームですが、この試合はMLBシカゴカブスリグレーフィールドで行われるスペシャルゲームとなっています。

#3 テキサス大 @ アーカンソー大

CFP3位のテキサス大の対戦相手はアーカンソー大。この2チームは初顔合わせが1893年でこれまで79回も対戦があるれっきとしたライバリーです。かつてサウスウエストカンファレンスでしのぎを削った間柄ですが、アーカンソー大が1991年にSECへ移籍したためこのライバリーゲームは毎年開催されなくなっていました。しかし今季からテキサス大がSECへやってきた為、この宿敵対決が復活したわけです。

ライバリーゲームは通常のゲームとは感情の入り方も異なります。当然現在8勝1敗のテキサス大が有利と言えると思いますが、アーカンソー大のホームゲームでもあり、ひょっとしたらひょっとするかも・・・。

#6 ブリガムヤング大 @ カンザス大

ここまで無傷の9連勝でCFP6位のブリガムヤング大(BYU)。所属するBig 12カンファレンスで首位を走る彼らが対戦するのは現在3勝6敗のカンザス大と対戦します。

今季のBYUは決して相手を完膚なきまでに叩きのめして勝ち続けてきたチームというわけではありません。先週もユタ大相手に最後の最後で逆転のFGを決めて1点差で何とか勝利をものにしましたし、その他にもワンポゼ差で勝った試合が4試合あります。それでも何とか勝ち星を拾って無敗を守ってきました。

その彼らと対戦するカンザス大は開幕時にランキングに名前を連ねていたチームですが、今季は既に6敗を喫し、あと1つでも負ければボウルゲーム出場権を逸してしまいます。そんな切羽詰まった状況、そして先週アイオワ州立大からアップセット勝利を奪ったモメンタムを考えると、BYUにとってトラップゲームになるんじゃないかと思ってしまいます。

ちなみにもしカンザス大が勝てば先週のアイオワ州立大戦に続き2週連続のランクチームからの勝利となりますが、これは1995年以来初の偉業となるようです。

#13 ボイジー州立大 @ サンノゼ州立大

グループオブ5」勢の各カンファレンス優勝チームの中で最も高いCFPランクを獲得したチームにプレーオフ進出権が与えられますが、その条件を現在満たしているのがマウンテンウエストカンファレンスボイジー州立大です。

そんな彼らの注目選手は当然RBアシュトン・ジーンティ(Ashton Jeanty)。彼はここまで1734ヤードを足で稼いでいますが、2位のRJハーヴェイ(R.J. Harvey、セントラルフロリダ大)との差が約400ヤードもあることからも彼が今季ダントツで活躍しているRBといえます。

彼はここまで200ヤード越えのゲームが4試合ありますが、ハイズマントロフィーレースでさらに名を挙げるために、残りの試合(最大4試合)で稼げるだけ稼ぎたいところ。このサンノゼ州立大戦でのランヤードに注目です。

ボストンカレッジ @ #14 サザンメソディスト大

現在CFPランキングで上位12位圏外に留まっているサザンメソディスト大(SMU)ですが、所属するACC(アトランティックコーストカンファレンス)では未だ無敗なため、カンファレンスタイトルを獲りさえすれば彼らにもプレーオフ出場の権利が転がり込んできます。

SMUの強みは高いスコアリング力。ここまで1試合平均40.1得点を叩き出しており、これは全米でも6位の数字。さらにホームゲームになると得点力がさらに上がり、ホームでの平均得点数は46得点。ボストンカレッジをホームに迎えられるのは大きな強みです。

ボストンカレッジは開幕2連勝で24位にランクされたこともありましたが現在は5勝4敗。元ヒューストンテキサンズビル・オブライエン(Bill O’Brien)監督初年度としては波が激しいシーズンとなっています。また、開幕時から先発をになってきたQBトーマス・カステラノス(Thomas Castellanos)に代えてグレイソン・ジェームス(Grayson James)を先発で起用することを公表。ジェームスがボストンカレッジオフェンスの火付け役となれるか。

ちなみにベンチに下げられたカステラノスは間髪入れずにトランスファーポータル入りすることを表明。先発争いに負けた悔しさは分かりますが、逃げるように新天地を探しに行くという最近のパターンはどうなんでしょうね・・・。

アリゾナ州立大 @ #16 カンザス州立大

Big 12カンファレンスのタイトルゲーム出場権をかけて、大外からの奇跡を待っているのがこの2チーム。現在BYUとコロラド大が自力優勝の可能性を秘めていますが、もし彼らに何かあった場合にはカンファレンス戦2敗のチームにもチャンスが訪れます。

アリゾナ州立大は今季からBig 12カンファレンスに移籍してきたばかりのチームですが、なんとここまで7勝2敗。このカンザス州立大戦を含めて残り3試合を全て手中に入れれば10勝シーズン達成となります。2年前までオレゴン大でオフェンシブコーディネーターを務め、去年からアリゾナ州立大を率いている若干34歳のケニー・ディリンガム(Kenny Dillingham)監督にとってこれを成せば監督としての評価を大いに挙げることができます。

果たしてカンザス州立大に一泡吹かせることができるか・・・。

ユタ大 @ #17 コロラド大

上記の通りBig 12カンファレンスのタイトルレースにて自力優勝の可能性を秘めているのがCFPランキング17位のコロラド大です。「コーチプライム」ことディオン・サンダース(Deion Sanders)監督に率いられる彼らの昨年のレコードは4勝7敗と惨敗。しかし2年目の今年は打って変わってディフェンスが躍進してここまで7勝2敗。既にボウルゲーム出場権をゲットしていますが、彼らの夢はそこら辺のボウルゲームに出場することではなく、プレーオフのボウルゲーム、そしてナショナルチャンピオンシップゲームで戦うことです。それがそこまで非現実的なことではなくなってきています。

サンダース監督の息子であるQBシェドゥア・サンダース(Shedeur Sander)はNFLでもやれると期待の選手。そしてWRとCBを起用に兼任するトラヴィス・ハンター(Travis Hunter)はここにきてハイズマントロフィー候補筆頭に急成長。それもこれもコロラド大が勝ち続けているからに他ありません。

対するユタ大は2022年と2023年に当時所属していたPac-12カンファレンスタイトルを二連覇して2年連続ローズボウルに出場したことのある強豪。ただ今季はエースQBキャメロン・ライジング(Cameron Rising)が再び怪我で戦線を離脱するなど不幸にも見舞われ現在4勝5敗。負け越しの危機にも瀕しています。

コロラド大が8勝目を挙げて夢の舞台へまた一歩近づくか、それともユタ大が一矢報いるか・・・。

#20 クレムソン大 @ ピッツバーグ大

ACCは現在SMUとマイアミ大の一騎打ちの機運が高まっていますが、カンファレンス戦1敗のクレムソン大にもまだチャンスは残っています。そのチャンスをキープするためにもこのピッツバーグ大戦を落とすことは許されません。

クレムソン大QBケイド・クルブニック(Cade Klubnik)は直近2試合でパス成功率が54%と苦戦中。さらにOL陣はその2試合で4つのQBサックを許すなどプレッシャーへの脆弱性を露呈してしまっています。対戦相手のピッツバーグ大はディフェンスのサック数で全米5位となる1試合平均3.33個という数字を持っており、マッチアップ的にはここがこの試合の鍵となりそうです。

#25 トゥレーン大 @ 海軍士官学校

今季を代表するランベースのオフェンスを持つ2チームが相まみえるこの試合。トゥレーン大は全米10位のランオフェンス、一方の海軍士官学校は全米5位のランオフェンスを誇っており、フィジカルな試合展開が予想されます。

現在カンファレンス戦無敗のトゥレーン大は1敗の海軍士官学校に勝利することで次戦のメンフィス大戦の結果によらずAAC(アメリカンアスレティックカンファレンス)のタイトルゲーム進出を決めます。逆にいえば海軍士官学校は負ければそれでタイトルゲーム出場の夢が潰えるわけです。

トゥレーン大は現在7連勝中と波に乗っているチーム。海軍士官学校は元々扱っていたトリプルオプションにパスの要素を散りばめたオフェンスで走るだけのチームではありません。現在無敗の陸軍士官学校と海軍士官学校のタイトルマッチ(12月7日)、そしてそれとは別物として行われる「伝統の一戦」としての陸士vs海士(12月14)対決という、謎の(笑)同一カード2連戦を見てみたい筆者としては是非とも海軍士官学校に健闘してもらいたいものです。

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