6フィート2インチ（約187センチ）に235パウンド（約106キロ）というサイズの割に非常に卓越した運動神経を持っており、特に軽快な脚力と空間認識能力で2列目にできるスペースを瞬時に把握して対応できるというスキルを持っています。またTEとのマンカベレージになった時も負けない強さも持ち合わせています。

ランに対してはポジションをウィークサイドに移動したことでこれまでのようにスペースを守るのではなくいわゆるトレンチで戦わなければならないという新たな要求になかなか応えられずにいたようでした。そういったところは持ち前の高い運動神経でカバーしていたようですが、NFLで通用する選手となるにはさらにこの点をブラッシュアップする必要があるようです。

過去のクレムソン大の先輩であるアイゼア・シモンズ（Isaiah Simmons、現アリゾナカーディナルス）に似たタイプともいえるシンプソンは、まだ成長過程にあると言えるかもしれませんが、高いアスリートとしての能力を活かした汎用性の高いLBとして重宝されそうです。

AGSの選ぶシンプソンのベストゲーム

ウェイクフォレスト大戦（2022年度）

当時21位だったウェイクフォレスト大と対戦した5位のクレムソン大はアウェーでまさかの大苦戦を強いられますが、この試合でシンプソンは8タックル（ソロでは5つ）に1つのフォースドファンブル、1つのパスブロックを決めてOTの末での辛勝に貢献しました。

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イヴァン・ペース・Jr（シンシナティ大）

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カレッジキャリアスタッツ

	TKL	SACK	FF	INT
2019	19	7	0	0
2020	23	0	0	0
2021	117	5	1	1
2022	131	19	2	0

大学最初の3年間はマイアミ大（オハイオ州）でプレーし、4年目はシンシナティ大に転校してプレーしたLBのイヴァン・ペース・Jr（Ivan Pace Jr）。その経験値とリーダーシップでシンシナティ大のディフェンスを牽引してきました。

5フィート11インチ（約180センチ）231パウンド（104キロ）という割と小柄なLBではありますが、得意のスピードを最大限に活用して効果的なブリッツ要員をこなしてきました。足腰が非常に強いようで、自分よりも100パウンド以上体重の重いラインマンにもそれ相応の結果を残してきました。特に「ユーロステップ」と呼ばれる、一度前進して相手OLをその動きに釣らせた後に急激に切り返す動きでかわすのが得意だというリポートもありました。

サイズからくるミスマッチは確かに否めませんが、持ち前の運動能力と臭覚でパスラッシュでもランディフェンスでも2列目で十二分に存在感を表してきました。NFLレベルではさらに上手い選手たちを相手にしなければならず、これまでプレーしてきた土壌がカレッジフットボールのレベルでもトップレベルとは言えないこともありプロレベルでのアジャストは必要かもしれませんが、2年目3年目くらいからチームに貢献できる戦力に仕上がってくるというのが往々の予想です。

AGSの選ぶペース・JRのベストゲーム

インディアナ大戦（2022年度）

Big Tenカンファレンスのインディアン大と対戦したしシンシナティ大でしたが、この試合でペース・Jrはトータルタックル数15回（うちソロで7回）、TFLが4.5回、QBサックが2.5回と大暴れ。45対24での大勝に大きく貢献しました。

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ジャック・キャンベル（アイオワ大）

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カレッジキャリアスタッツ

	TKL	SACK	FF	INT
2019	5	0	0	0
2020	29	1	0	1
2021	140	1	2	2
2022	125	1	1	2

昨シーズン全米でもトップクラスのディフェンス力を誇ったアイオワ大ですが、そのアイオワ大ディフェンスの2列目で威力を発揮したのがこのジャック・キャンベル（Jack Campbell）。スタッツからも分かるように過去2年間連続で3桁のタックル数を誇り、昨年度には年間最優秀LB賞ともいえるバトカス賞を受賞。そのトロフィーを引っ提げてNFLへ挑戦します。

アイオワ大ではミドルLBを任されたキャンベルは時にウィークサイドも兼任する万能型LB。大学時代43試合に出場したこともあり場数を踏んでいる経験値の高い選手でもあります。

スピード、運動能力、爆発力等で突出したものを持っているわけではありませんが、全てにおいて平均以上の評価を得る安定感抜群のLB。そういった意味ではまだまだ伸びる可能性を秘めていると言えるのかもしれません。

アイオワ出身選手ならではともいえるタフネスと安定感をもったキャンベルは「ソリッド」なプロスペクトだと言えそうです。

AGSの選ぶキャンベルのベストゲーム

ケンタッキー大戦（2022年ミュージックシティーボウル）

昨年度のボウルゲームシーズンでケンタッキー大と対戦したアイオワ大。この試合でキャンベルはトータル10回のタックル（うちソロで8回）、QBサック1回を記録。21−0の完封勝利に大きく貢献しました。

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ノア・セウェル（オレゴン大）

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カレッジキャリアスタッツ

	TKL	SACK	FF	INT
2020	44	2	1	0
2021	114	4	2	1
2022	55	1.5	0	1

オレゴン大で主にマイクを務めたLBノア・セウェル（Noah Sewell）。場合によってはスロットやエッジに配置されることもありましたが、彼を活かせるポジションはやはりミドル。33試合に出場したセウェルのお兄さんは同じオレゴン大出身で2021年に1巡目第7番目にてデトロイトライオンズに指名を受けたペネイ・セウェル（Penei Sewell）です。

6フィート2インチ（約187センチ）に246パウンド（約111キロ）という非常に引き締まったフレームの持ち主であるペネいはフットボールIQに長け、周囲へ的確な指示を伝えることのできるリーダーの一面も持っています。

そのフレームから繰り出されるタックルは破壊力抜群。元々持っているアスリートとしての運動能力は中の上から上の下くらいだと言われていますが、持ち前のタフネスと負けん気で十分カバーしており、パスカベレージで多少の苦戦を見せることはありますが、NFLでもファーストダウンやセカンドダウンで重宝されそうな人材。そして場数を踏めばスリーダウンで起用されることも大いにありそうな将来性を感じさせてくれるLBです。

AGSの選ぶセウェルのベストゲーム

ユタ大戦（2022年）

のちにPac-12カンファレンスの王者となるユタ大に対しオレゴン大はこのセウェルらディフェンス陣が立ち上がり21対17で貴重な金星をゲット。この試合でセウェルは8回のトータルタックル（うちソロが4つ）、さらにパスINTも1つ記録して勝利に花を添えました。

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その他の候補者たち

サーヴォシー・デニス（SirVocea Dennis、ピッツバーグ大）
デマーヴィオン・オバーショーン（DeMarvion Overshown、テキサス大）
ダイヤン・ヘンリー（Daiyan Henley、ワシントン州立大）
ヘンリー・トオトオ（Henry To’oTo’o、アラバマ大）
ディー・ウィンター（Dee Winter、テキサスクリスチャン大）

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当サイトのポッドキャストにてドラフトプロスペクトに精通されているTamagoさんに来たるドラフト候補生からなる「All Tamagoチーム」を選んでいただいています。ドラフトに備えて非常に面白いエピソードとなっていますので、まだ試聴されていない方はぜひ！！