つい先ほどボカレートンボウルでアクロン大を予想通り50対3で完膚なきまでに叩きのめしたフロリダアトランティック大(FAU)。今季からチームを率いているレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督は昨年3勝9敗だったFAUをたったの1年で11勝チームにまで育て上げました。大変ユニークな性格の持ち主であるキフィン監督の一挙手一投足は半ば面白おかしくメディアに取り上げられがちですが、コーチとしての腕は確かなものであることがある程度証明されました。「ある程度」というのはFAUが奪った白星は全て中堅チームから奪ったものだからです。
しかしどちらにしても11勝を挙げるのはどのカンファレンスに属していたとしてもそう簡単に達成できることではありません。FAUフットボール部史上初となる二桁勝利を挙げたその原動力となったキフィン監督をFAUの関係者ならば誰しもがチームに長いこと留めておきたいと考えるはずです。
そこでこの度FAUの大学長であるジョン・ケリー博士は契約年数を延長して今後10年間キフィン監督がFAUの監督として居続ける契約を新たに結んだのです。
FAUのキフィン監督
これまでFAUは強いフットボール部として知られてきませんでしたが、キフィン監督がやってきたおかげでチームが勝ち星を重ねただけでなく、スタジアムのシーズンチケットの売れ行きも格段に上がったそうす。キフィン監督効果は絶大な影響をキャンパス内外で与えており、大学側もこの流れに乗ろうと腹を括ったと見ることができます。
ただキフィン監督はこれまでアシスタントコーチ並びにヘッドコーチとして同じチームに長いこといたことがなく、一番長かったのはアシスタントコーチとして在籍した2001年から2006年のサザンカリフォルニア大時代。ここまで腕の立つコーチを他のメジャーカンファレンスチームが放っておくとは思えませんから、たったの数年で彼がチームを離れていくことを危惧した大学側がキフィン氏を10年間囲ったというとのが背景にあります。
キフィン監督が本当にあと10年間もFAUに居続けるかは疑問ですが、少なくともFAUは本気でキフィン監督にチームを任せることにしたようです。11勝を挙げられるような監督を簡単に手放す訳はありませんよね。