ディフェンシブライン
クレムソン大ディフェンシブラインの強さは相手のランアタックをスクリメージラインで止めることが出来る事です。また3rdダウンや4thダウンのショートヤード下では相手のコンバージョン率は44パーセントという数字もあります。これは全米でもトップ3の数字です。
DLを束ねるのはDEシャック・ローソンです。彼はセミファイナルのオクラホマ大戦で膝を痛め途中退場しましたが、どうやらタイトルゲームには間に合いそうです。オールアメリカンのローソンは今季10個半のQBサックに23個半のロストヤードのタックルを記録。彼がいるのといないとでは全く影響力が変わってきます。またケヴィン・ドット、カルロス・ワトキンスらも強力ディフェンシブラインを形成するのに一役も二役も買っています。
ラインバッカー
昨年のディフェンス陣から実に8選手ものスターターが抜け、今季のクレムソン大ディフェンスはレベルダウンが避けられないと思われていました。しかし昨年から残留したベン・ボウルウェアとB.J. グッドソンの2人とLBが今季のディフェンス陣のメインフレームの役割を果たしてくれました。グッドソンは今季チーム最多となる146タックルを記録。ボウルウェアも132タックルと2人でトータル276ものタックルを対戦相手に浴びせて来たのです。
セカンダリー
クレムソン大のパスディフェンスは全米9位という素晴らしい実力を持っています。それを支えるのはCBマッケンジー・アレキサンダーとジェイロン・カースです。両選手ともオールアメリカンに選ばれ、来年のNFLドラフトではどちらも第1ラウンドで選ばれると噂されるエリートプレーヤー達です。アラバマ大が38対0と完勝した対戦相手のミシガン州立大は基本ゾーンカベレージを敷いていましたが、クレムソン大はマンツーマンカベレージを多用します。それはセカンダリーの個人レベルが非常に高いことの現れでもあります。
総評
シーズンを通してクレムソン大ディフェンスは着々と力をつけ、今では全米でもトップレベルのユニットに成長しました。それは今季全勝という記録により彼らに確固たる自信がついた事にも繋がっています。シーズン終了時にはトータルディフェンスで全米7位にまでつけました。
ただ穴が無いと言う訳ではありません。
レギュラーシーズン最終戦のサウスカロライナ大戦では18点差あったものを5点差にまで詰め寄られ、またACCタイトルゲームではノースカロライナ大相手に19点あった点差を8点差にまで縮められたという事実もあります。対戦相手に終盤隙を与えてしまうというのはスタミナの問題かはたまた気の緩みか・・・。
しかしセミファイナル戦ではオクラホマ大オフェンスにたったの67ヤードしか走らせず、トータルヤードも232ヤードに押さえ込みました。
最強との呼び声が高いアラバマ大ディフェンスですが、クレムソン大もトップレベルのものを持っています。出なければ14勝無敗と言うシーズンなど送れるはずもないのですから。