アラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督は冷徹で滅多に笑わない監督というイメージが強いですよね。実際の記者会見を見ても、サイドラインでの姿を見ても大抵眉間にしわを寄せているか、怒りをぶつけまくっているかのどちらかといっても過言ではないかもしれません。
しかしごくたまにそういったセイバン監督とは違った一面を見せることがあります。その度に「あー、この人も普通の人間なのだなぁ」と安心するものです(余計なお世話かもしれませんが笑)。
例えば昨年はピーチボウル主催者が開催しているチャリティーゴルフマッチ「ピーチボウルチャンレンジ」にアラバマ大チームとして出場していました。フットボールを離れた活動をしているということ自体が新鮮ですよね。
そして今回それに似た、セイバン監督の「人間っぽい」エピソードを紹介したいと思います。
ご存知の通りアラバマ大は2015年度と2016年度のナショナルタイトルゲームでクレムソン大と対戦しました。2015年度はアラバマ大が勝ち、昨年度はクレムソン大がリベンジを果たしたわけですが、実はこの試合でセイバン監督とクレムソン大のダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督が夕食を賭けていたというのです。
2015年度はスウィニー監督がセイバン監督にご馳走したそうですが、今度はセイバン監督の番。そのことをスウィニー監督は地元のラジオ番組で明かしたそうです。
「セイバン監督は私の春休み中に約束を果たしてくれましたよ。アラバマ大の春休みは我々よりも1週間早かったのですが、彼はフロリダにある『Temptation』というとっても素晴らしいレストランのギフト券を贈ってくれたのです。私の覚えている限りこれまでで最高のディナーを楽しむことができました。前菜とデザート付きでね。本当によかったです。ただ、私が50ドル分自腹を切らなければなりませんでしたが。」と見事にオチをつけてそのディナーのことを話していました。
セイバン監督が他の監督とこのような親しい関係になるというのはなんとも不思議な感じですが、スウィニー監督はもともとアラバマ大出身選手ですし、以前のインタビューでもセイバン監督はスウィニー監督を賞賛するコメントを本人を目のまえにして述べていました。
また先日行われたNFLドラフトに居合わせた二人が談笑する場面も見受けられました。
フットボールにかける情熱は人一倍ですが、そこを離れれば普通の人なのだなぁと勝手に安心してしまいました。