2022年のNFLドラフトまであとわずか。今年はミズーリ州カンザスシティで行われます。
- 4月27日（第1日目）：第1巡目
- 4月28日（第2日目）：第2巡目＆第3巡目
- 4月29日（第3日目）：第4巡目〜第7巡目
これまでNFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが「NFLドラフト候補名鑑」を出版されており、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。
ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。
ということでまずは手始めにQBにスポットライトを当ててみます。今年は候補選手たちのカレッジ時代のベストゲームやベストプレーを軸にご紹介していきます。
ブライス・ヤング（アラバマ大）
カレッジキャリアスタッツ
| PASS (YD) | COMP% | TD | INT | |
| 2020 | 156 | 59% | 1 | 0 |
| 2021 | 4873 | 67% | 47 | 7 |
| 2022 | 3328 | 64% | 32 | 5 |
その年のカレッジフットボールでの最優秀選手に贈られる「ハイズマントロフィー」を2021年に受賞。パスの正確さ、ポケット内で冷静沈着でいられるアウェアネス、クイックスロー、そして相手パスラッシュに追い込まれた際に咄嗟に交わすことができる危機回避能力など、今季のNFLドラフトのQB候補としては最高峰の選手。
身長が5フィート10インチ（約177cm）と小柄なのが唯一の不安点とされていますが、彼の持っているQBとしての資質がその身長の無さを大きく凌駕しており、QBを欲しがっているとされる今年のドラフト総合1位指名権を持つカロライナパンサーズが狙っていると噂されています。
AGSの選ぶヤングのベストゲーム
ジョージア大戦（2021年度SEC優勝決定戦）
2021年度、のちに全米優勝することになるジョージア大とSEC優勝決定戦で対決。超強力ジョージア大ディフェンスが圧倒するかと思われましたが、ヤングはこの日421ヤードのパスに3TD（ランで1TD）とそのジョージア大ディフェンスを手玉にとる活躍を見せました。
キャリアハイライト動画
C.J.ストラウド（オハイオ州立大）
カレッジキャリアスタッツ
| PASS (YD) | COMP% | TD | INT | |
| 2021 | 4435 | 72% | 44 | 6 |
| 2022 | 3688 | 66% | 41 | 6 |
2021年のハイズマントロフィーレースでは上記のヤングに次ぐランナーアップ。そのヤングに引けを取らないパスの精度、ポケットワーク、ハイプレッシャー下でのプレーメーカー度など、ストラウドも今季注目のQBプロスペクト。
ただ追い込まれた時の判断力が若干危惧されていますし、オハイオ州立大では軒並みハイレベルなWRたちが彼をサポートしていたという事実もあり、スタッツを完全に鵜呑みすることができるのかわかりませんが、どちらにしてもヤングと方を並べる、プロでは即戦力候補のQBです。
AGSの選ぶストラウドのベストゲーム
ジョージア大戦（2022年CFP準決勝ピーチボウル）
昨年度のCFP（カレッジフットボールプレーオフ）準決勝となったピーチボウルでは全米1位のジョージア大と対決。対戦当時誰も止められなかったジョージア大を追い詰める活躍を見せあわよくばアップセットもあり得た試合を演出。この試合では脚力も見せて大きく株を上げました。
キャリアハイライト動画
ウィル・レヴィス（ケンタッキー大）
カレッジキャリアスタッツ
| PASS (YD) | COMP% | TD | INT | |
| 2019 | 223 | 60% | 2 | 2 |
| 2020 | 414 | 59% | 1 | 0 |
| 2021 | 2827 | 66% | 24 | 13 |
| 2022 | 2406 | 65% | 19 | 10 |
元々はペンシルバニア州立大出身。ショーン・クリフォード（Sean Clifford）のバックアップを務めるも出場機会を模索して転校しケンタッキー大に加入。そこで花を咲かせました。
身長6フィード4インチ（約193センチ）、体重229パウンド（約103キロ）というプロ級のフレーム、その大きさに似つかない脚力、そして強肩とバッファロービルズのジョシュ・アレン（Josh Allen、元ワイオミング大）と比較されることも。
ただディフェンスを読む力、決断力、パスの精度に多少の不安を抱えているということ、さらにカレッジ時代に目覚ましい様なスタッツを残せなかったこともあり、上記の二人に方を並べるほどの評価は受けていませんが、1巡目ないし2巡目にセレクトされると目されているQBです。
あとコーヒーにマヨネーズを混ぜて飲むという一風変わったことでも知られています笑。
Have you ever had Mayonnaise with your morning coffee?@UKFootball QB @will_levis is known to dabble w/ said combo 😳 pic.twitter.com/ZuR92Toa4m
— CBS Sports (@CBSSports) July 20, 2022
AGSの選ぶレヴィスのベストゲーム
ルイジアナ州立大戦（2021年）
当時無敗（6勝）で全米16位に位置していたケンタッキー大はルイジアナ州立大と対決。この試合でレヴィスは145ヤードのパス（3TD）、ランでも2つのTDを奪い5つのTDに絡む活躍でルイジアナ州立大を42対21で一蹴しました。
キャリアハイライト動画
アンソニー・リチャードソン（フロリダ大）
カレッジキャリアスタッツ
| PASS (YD) | COMP% | TD | INT | |
| 2020 | 27 | 50% | 1 | 1 |
| 2021 | 529 | 59.4% | 6 | 5 |
| 2022 | 2549 | 53.8% | 17 | 9 |
今季ドラフトのQB界隈でシーズン後から急激に株を上げているのがこのリチャードソン。そのずば抜けた運動能力からラマー・ジャクソン（Lamar Jackson、元ルイビル大）とキャム・ニュートン（Cam Newton、元アーバン大）を足して2で割った選手なんて表現もされる選手。
体格は上記のレヴィスと似通っていますが、アスリートとしての運動神経はここ最近のQB候補の中では随一。機動力と投力だけ見ればダイアの原石的な評価を受けています。
ただカレッジキャリアとしては2021年はハムストリングの怪我で大して試合に出れず、昨年ようやくフルで先発の座を射止めるもスタッツはイマイチ。特にパスの成功率は目を覆いたくなるほど。WR陣のドロップがあったとはいえちょっといただけません。
サンプルサイズが小さいため秘めたる素質だけで彼に手を伸ばすべきかどうか悩むところですが、夢のある選手であることは確か。果たしてどのチームが賭けに出るか・・・。
AGSの選ぶリチャードソンのベストゲーム
ユタ大戦（2022年）
昨年の開幕戦。当時7位だったユタ大に挑んだランク外のフロリダ大はリチャードソンの3つのランTDの活躍でホームで見事にアップセット。この試合でリチャードソンは一気にハイズマントロフィー候補に急浮上するまでに至りました。
キャリアハイライト動画
その他の候補者たち
ヘンドン・フッカー（Hendon Hooker、テネシー大）
ジェイク・ヘイナー（Jake Haener、フレズノ州立大）
ターナー・マッキー（Tanner McKee、スタンフォード大）
ジェイレン・ホール（Jaren Hall、ブリガムヤング大）
ステソン・ベネット（Stetson Bennett、ジョージア大）
ドリアン・トンプソン・ロビンソン（Dorian Thompson-Robison、UCLA）
エイダン・オコネル（Aidan O’Connell、パデュー大）
マリク・カニングハム（Malik Cunningham、ルイビル大）
マックス・ドゥガン（Max Duggan、テキサスクリスチャン大）
ショーン・クリフォード（Sean Clifford、ペンシルバニア州立大）
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当サイトのポッドキャストにてドラフトプロスペクトに精通されているTamagoさんに来たるドラフト候補生からなる「All Tamagoチーム」を選んでいただいています。ドラフトに備えて非常に面白いエピソードとなっていますので、まだ試聴されていない方はぜひ！！
