今年のドラフトも3日間の行程を無事終了。1巡目から7巡目までの指名合戦が幕を閉じまずは一息といったところですが、7巡目が終わって間髪入れず今度はドラフトに漏れた選手たちのドラフト外フリーエージェント(UDFA)契約の動きが始まっています。
ドラフトされたからと言ってすべての選手たちが実際に最終的な53人ロースター入り出来るまで生き残れるかと言ったらそんな保証は何処にもありません。UDFAで契約にこぎつけた選手にしてみればチームの一員として無事にシーズンを迎えられる確率というのはさらに減るわけです。
それでも子供の頃から夢にまで見たNFLの大舞台に立つべく、ドラフトされた選手もUDFAで僅かな望みを手にしようとしている選手たちもこれからの数ヶ月を過ごしていくわけです。
そんな様々な人達の思いが詰まったドラフトでしたが、今回は今年のドラフトをカレッジフットボールファンの目線で振り返ってみたいと思いますが、後編の今回は第1巡目から第7巡目全体を数字を見ながら振り返ります。
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3日間の全行程を終えて・・・
出身大学別ドラフト選手数
今ドラフトでは3日間で257人もの選手が夢への切符を手に入れたわけですが、まずは出身大学ごとの指名選手数をちょっと見てみましょう。
No. | チーム | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 | R7 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ミシガン大 | 1 | 2 | 4 | 1 | 1 | 0 | 4 | 13 | |
2 | テキサス大 | 2 | 3 | 0 | 1 | 3 | 2 | 0 | 11 | |
T3 | アラバマ大 | 3 | 2 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | 10 | |
T3 | フロリダ州立大 | 1 | 3 | 2 | 0 | 1 | 1 | 1 | 10 | |
T3 | ワシントン大 | 3 | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 10 | |
T6 | ジョージア大 | 2 | 3 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 8 | |
T6 | オレゴン大 | 1 | 1 | 0 | 5 | 0 | 1 | 0 | 8 | |
T6 | ペンシルバニア州立大 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 8 | |
T9 | ノートルダム大 | 1 | 1 | 1 | 0 | 3 | 0 | 1 | 7 | |
T9 | サザンカリフォルニア大 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 3 | 7 | |
T11 | クレムソン大 | 1 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 6 | |
T11 | ルイジアナ州立大 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 6 | |
T11 | ミズーリ大 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 6 | |
T14 | アーバン大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 2 | 5 | |
T14 | ユタ大 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 5 |
トップを飾ったのは昨年度の全米覇者・ミシガン大で13人でした。「どうりで優勝するわけだ」と思ってしまいますが、次点であるテキサス大、その後のアラバマ大とワシントン大ももれなくCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に出場しているチームであることを考えれば、なおさら納得してしまいます。
さらに言えばフロリダ州立大もプレーオフには惜しくももれてしまいましたが、レギュラーシーズン中に全勝でACC(アトランティックコーストカンファレンス)を制したチーム。ということを考えれば、強いチームにはプロ級の選手がそれなりの数揃っているということが言えると思います。
このように優勝を狙えるチームであるためには、選手層の厚さを絶やさないために弛まぬリクルーティングの努力が必要不可欠となってくるわけです。アラバマ大やジョージア大のようなダイナスティ(王朝)を築くためにはNFLに選手が巣立っていったとしても次に控える選手の層が厚いことが求められます。そうなればどんなに多くの選手がドラフトで抜けたとしても次期シーズンにゼロからチームを作り直す必要がなくなるわけです。
今後の注目はミシガン大、テキサス大、ワシントン大、フロリダ州立大らが来年以降もコンスタントに複数のNFL選手を育てていくことができるかということにもなるかと思います。
ところで、ミシガン大は2021年にジョージア大が樹立した最多指名選手数15人を更新することはできませんでしたが、そのジョージア大は今年8人と少し少なめ。また名門オハイオ州立大は4人のみと寂しい数字となりました。
カンファレンス別ドラフト選手数
続いてはドラフトされた選手数を出身校が所属するカンファレンス別に見てみます。
サウスイースタンカンファレンス(SEC) | 59 (-3) | |
Pac-12カンファレンス | 43 (+16) | |
Big Tenカンファレンス | 42 (-13) | |
アトランティックコーストカンファレンス | 41 (+8) | |
Big 12カンファレンス | 31 (+1) | |
フットボールチャンピオンシップサブディビジョン(FCS) | 12 (+2) | |
独立校/無所属 | 8 (+1) | |
サンベルトカンファレンス | 6 (-3) | |
アメリカンアスレティックカンファレンス(AAC) | 5 (-5) | |
カンファレンスUSA | 3 (±0) | |
インターナショナル選手 | 3 (+3) | |
ミッドアメリカンカンファレンス(MAC) | 2 (-3) | |
マウンテンウエストカンファレンス(MWC) | 2 (-1) | |
ディビジョン2部 | 1 (-1) |
今年もSEC(サウスイースタンカンファレンス)が最も多くのドラフト選手を生み出したことになります。彼らがドラフトで最多選手数を輩出するのはこれで18年連続です。
FOR THE 18TH STRAIGHT YEAR THE @SEC HAS THE MOST PICKS IN THE NFL DRAFT‼️ pic.twitter.com/sz69VTMCGB
— SEC Network (@SECNetwork) April 27, 2024
相変わらずSECの強さが目立ちますが、一方で今回彼らのドラフト選手数は59人ということで60人を割ってしまいました。これは2018年以来初のことになります。
そしてもっと驚きなのは次点がPac-12カンファレンスであるということです。SECを追随してきたのはここまでずっとBig Tenカンファレンスでした。しかしながら今年は1人の差でしかないとはいえ、Pac-12カンファレンスがBig Tenカンファレンスを抜いたのです。Pac-12カンファレンスの昨年のドラフト選手数が27人だったことを考えるとこれは大躍進だといえます。
ただ、Pac-12カンファレンスからは今年を最後にサザンカリフォルニア大、UCLA、ワシントン大、オレゴン大が脱退してBig Tenカンファレンスに移籍することが決まっています。この4校のドラフト選手の総数が27人。もし彼らが今年Big Tenカンファレンス所属だったとすると69人になっていたという計算になります。
しかしながらSECにも2024年度からテキサス大とオクラホマ大が加入することになっており、彼らの今年の指名者数の総数(14)を今年のSECの総数に足すとすれば合計で73人となり、SECがかろうじてBig Tenカンファレンスを抑えることになりますが、これまでのようにダントツということは無くなることになるでしょう。そう言った意味では来年のドラフト後の情勢が早くも気になるというところです。
それにしてもPac-12カンファレンスの今年の躍進は目覚ましいものがありましたが、残念なことに先にも紹介した通りPac-12カンファレンスからはすでに挙げた4校に加えてコロラド大、ユタ大、アリゾナ大、アリゾナ州立大の4校がBig 12カンファレンスへ、そしてスタンフォード大とカリフォルニア大がACCへとそれぞれ移籍することが決まっており、残されるのはオレゴン州立大とワシントン州立大の2校のみとなってしまい、実質このカンファレンスは消滅すると言っても過言ではありません。
つまり2023年度シーズンはPac-12カンファレンスとしては最後のシーズンだったわけですが、そのフィナーレにこれほどまでの多くの人材がNFL級だった、そしてそれに伴い多くのチームが大活躍したというのは皮肉だとしか言いようがありません。
毎年必ず1人は・・・
NFLとAFLが合併してドラフトを合同で開催しようとなったのが1967年。この年以降現在までのドラフトの仕組みを「Common Draft Era」と呼びますが、この「Common Draft Era」の間に1度もドラフト選手が出なかったことがなかったというチームが3つあります。それが・・・
- ミシガン大(Big Tenカンファレンス)
- サザンカリフォルニア大(Pac-12カンファレンス)
- フロリダ大(サウスイースタンカンファレンス)
つまりこれまで57年間最低1人はドラフトにかかった選手を送り出したということになります。ここに現在常勝チームとされるアラバマ大、ジョージア大、オハイオ州立大などが名前を連ねていないことが驚きですね。それは彼らでもこの50年以上の間に浮き沈みがあったということを表していますが、だからこそこの3校の偉業さが浮き彫りとなりますよね。
ポジション別・最多選手数輩出チーム(直近10年間)
ここでは過去10年間の間でそれぞれのポジションでどのチームが最も多くの選手をドラフト指名選手に育て上げたかを見ていきます。
- QB:オハイオ州立大(4人)
- RB:アラバマ大(10人)
- WR:オハイオ州立大(13人)
- TE:ノートルダム大・ジョージア大(6人)
- OL:アラバマ大・ジョージア大・オハイオ州立大(14人)
- DE:ミシガン大(11人)
- DT:アラバマ大(12人)
- LB:アラバマ大・ジョージア大・LSU(10人)
- DB:アラバマ大(15人)
これをみるとアラバマ大とオハイオ州立大の多さが際立っています。特にアラバマ大に関していうと、先に現場から引退を表明したニック・セイバン(Nick Saban)アラバマ前監督は今回のドラフトでキッカーのウィル・ライカード(Will Reichard)がミネソタヴァイキンスに指名を受けたことでスペシャルチームのK、P、LSを含む全てのポジションに最低1人でもアラバマ大出身からドラフトで指名を受けたことになったとか。
2024 NFL Draft: Vikings’ pick of Alabama K Will Reichard means a Nick Saban-coached Tide player at every position has been drafted – Yahoo Sports #NFL
— Statletics (@Statletics_) April 29, 2024
https://t.co/kT9NA5Xu1f
引退してもなおGOATです。
トランスファー選手の数
2018年に学生アスリートが転校しやすいように設けられたデータベースを「トランスファーポータル」と言いますが、これが設立されたこと、そして転校してもすぐさま試合に出場できるようにルールが改正されたことで選手たちがより気軽に転校(トランスファー)できるようになりました。
以来トランスファーして新天地でプレー機会を模索しようとする選手や、より良いディールのNIL(Name/Image/Likeness、自身の肖像権などを元手にお金稼ぎができるようになったシステム)を手に入れるためにトランスファーする選手が後を立ちません。
そしてその影響はドラフト選手の内訳にも影響を与え始めています。以下がポータルが導入された直後のドラフトである2019年以降のトランスファー選手がドラフト選手内に占める数字です。
- 2019年:18人
- 2020年:24人
- 2021年:24人
- 2022年:34人
- 2023年:47人
- 2024年:78人
これを見てもわかるようにトランスファーした選手の割合が急激に増え続けています。第1巡だけ見ても9人いるのですが・・・
- ケイレブ・ウィリアムス:オクラホマ大→USC
- ジェイデン・ダニエルズ:アリゾナ州立大→LSU
- マイケル・ペニックス・Jr:インディアナ大→ワシントン大
- ボ・ニックス:アーバン大→オレゴン大
- ライアトゥ・ラトゥ:ワシントン大UCLA
- ジャレッド・ヴァース:アルバニー大→フロリダ州立大
- チョップ・ロビンソン:メリーランド大→ワシントン大
- タイラー・ガイトン:TCU→オクラホマ大
- リッキー・ピアソール:アリゾナ州立大→フロリダ大
今後もトランスファー選手がプロ入りするケースは増加していくことが予想されています。
Stars Matter
高校生選手は大学に勧誘(リクルート)される際、星の数でその能力を精査されます。最高が5つ星となっており、この5つ星を貰える選手は32人程度だと言われています。大学チームはこの星の数が多い選手をなるべくたくさん囲いたいわけですが、今回のドラフトで指名を受けた選手が高校時に星をいくつもらっていたのかというデータがあります。
- ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️:15人(6%)
- ⭐️⭐️⭐️⭐️:72人(28%)
- ⭐️⭐️⭐️:128人(50%)
- ⭐️⭐️以下:42人(16%)
単純にこの年ドラフト入りした選手たちが全員同期だったと仮定すると、32人の5つ星のうち約半分がNFLにたどり着いたという計算になります。データによると全カレッジ選手の中でプロになれる割合は1.6%と言われていますから、五つ星選手の半分がドラフトで指名されたというのは高い割合だと言っていいのではないでしょうか。高校時の評価が将来プロ選手になれるかどうかというある程度の指標になるかもしれないということです。
ただ一方で、フロリダ州立大出身のジャレッド・ヴァースは高校時に星が1つもなかったという無名な選手でした。しかしながら唯一リクルートを受けたFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン、NCAA1部でも下部のサブディビジョン)のアルバニーに進学した後に劇的に進化を遂げてフロリダ州立大へ転校。後にオールアメリカンにも選出されて今回のドラフトでは1巡目指名を受けていますから、星の数が全てという訳ではないと言えるかもしれません。
1人もドラフトされなかったチーム
ここまではドラフトされたことに関する数字を並べてきましたが、一方でFBS(フットボールボウルサブディビジョン)内でも上位カンファレンス群とされる、「パワー5」に属しているチームの中でも1人もドラフトに選手を送り込めなかったチームも残念ながらあります。
- アリゾナ州立大(Pac-12)
- ベイラー大(Big 12)
- コロラド大(Pac-12)
- ジョージア工科大(ACC)
- インディアナ大(Big Ten)
- ネブラスカ大(Big Ten)
- ノースウエスタン大(Big Ten)
- オクラホマ州立大(Big 12)
- シラキュース大(ACC)
- ヴァンダービルト大(SEC)
- バージニア工科大(ACC)
この中にはかつて栄華を誇ったネブラスカ大も残念ながら入ってしまいました。昔取った杵柄で統計的にネブラスカ大はこれまで合計368人をNFLに送り出しており、これはトータルで11位タイの数字。ただ残念ながら最近はドラフトに送り込める人数が減ってきており、徐々にその順位を落としてきています。そこにきて今年は2019年以来の0人ですからね・・・。
かつての強いネブラスカ大を知っている者とすれば寂しい限りです。
今年の「Mr. Irrelevant」
今年の総合ドライチ選手は前述の通りサザンカリフォルニア大のケイレブ・ウィリアムスでした。そこから順番に各チームが7巡かけて選手を指名していったわけですが、始まりがあれば終あり・・・。今年も最後の最後でギリギリ「拾われた」 選手もいたわけです。
NFLドラフトではその年の最後に指名を受けた選手を「Mr. Irrelevant」と名付けています。「最も注目の薄い選手」とか「最も影響力のない選手」とでも和訳できるでしょうか。
ドラフトされたのにもかかわらずこんな言われようになるのもまた一興ですが、今年の「Mr. Irrelevant」はアラバマ大出身のCBジェイレン・キー(Jaylen Key)で選択したのはニューヨークジェッツでした。
1巡目から指名される順番が下がるたびに一般的な評価は落ちていくわけで、極稀に7巡目で指名された選手でも大成する選手はいますが、基本的には7巡目の選手のほうが上の選手よりも生き残る可能性は低くなっていきます。
その7巡目の中でも更に一番最後に滑り込みで選ばれたのが「Mr. Irrelevant」なわけですが、過去最近5年間の「Mr. Irrelevant」が今どうしているかを見てみると・・・。
2019年
ケイレブ・ウィルソン(Caleb Wilson)
UCLA TE→アリゾナカーディナルズ
2019年ドラフトの「Mr. Irrelevant」となったウィルソンはその年のファイナルロースターには惜しくも残れず一度リリースされますが練習選手として残留。その年の12月にワシントンレッドスキンズ(元ワシントンフットボールチーム)と契約を結びますが翌年のキャンプ中でロースターに入れず解雇。同じ年にフィラデルフィアイーグルスに拾われ同じように一度解雇されて練習生として復帰。その後もアクティブロースターと練習生を行ったり来たり。現在はフリーエージェント中です。
2020年
テイ・クラウダー(Tae Crowder)
ジョージア大LB→ニューヨークジャイアンツ
2021年のアクティブロースターに生き残ったクラウダーは初戦を怪我で欠場したものの、第6戦目のワシントンフットボールチーム戦ではファンブルリカバーをTDに繋げる活躍。途中再び同じ怪我に悩まされるも第13戦目のシアトルシーホークス戦でQBラッセル・ウィルソン(Russell Wilson、元ウィスコンシン大)にQBサックを食らわし、2022年には8試合に出場してそれなりの数字を残しました。残念ながら終盤に練習生に降格され、のちにピッツバーグスティーラーズ、LAチャージャーズ、そして昨年はテネシータイタンズと渡り歩き、現在はフリーエージェント。
2021年
グラント・スチュワード(Grant Stuard)
ヒューストン大LB→タンパベイバッカニアーズ
2021年の「Mr. Irrelevant」であるスチュワートは昨年しっかりとルーキー契約4年間を締結するも2022年からはインディアナポリスコルツへ移籍。主にスペシャリストとしてプレーしている模様。2023年には第13週目のテネシータイタンズ戦でブロックパントをリカバーしてリターンTDも決めています。
2022年
ブロック・パーディ(Brock Purdy)
アイオワ州立大QB→サンフランシスコ49ers
2022年の「Mr. Irrelevant」であるパーディが所属するサンフランシスコでは開幕当初に先発QBトレイ・ランス(Trey Lance、元ノースダコタ州立大)が怪我で戦線離脱し、彼に取って代わって先発を任されたジミー・ガロポロ(Jimmy Garoppolo、元イースタンイリノイ大)も第13週目に怪我で負傷したことでパーディに出番が回ってきますが、ここでパーディが予想外の活躍を見せチームをプレーオフまで牽引。結局NFC優勝決定戦まで進出しますが、ここで肘を怪我して目立った活躍ができず敗退。
しかし怪我から復帰した2023年度もパーディはチームの絶対的QBとして活躍し、昨年はなんとスーパーボウルにも出場。惜しくもカンザスシティチーフスに敗れはしましたが、結果的に今の所このパーディが「Mr. Irrelevant」の中で最も注目を浴び、チームの勝敗を左右するほどの活躍を見せている選手ということができます。
2023年
デスジュアン・ジョンソン(Desjuan Johnson)
トレド大DE→LAラムス
咋年の「Mr. Irrelevant」であるジョンソンですが、2023年度は11試合に出場し5つのソロタックルに2つのQBサック、1つのファンブルフォースを記録するなど、主力ではないにしろ試合に出場を果たしています。今後彼がNFLで生き残れるかはまだわかりませんが、「Mr. Irrelevant」としてはまずまずのスタートと言えるかもしれません。
番外編
二刀流、さらに三刀流・・・?
日本の学生スポーツの仕組みと違い、アメリカのスポーツには明確なシーズンが存在します。アメフトなら秋、バスケなら冬、野球やソフトボール、陸上競技は春、と言った感じです。
このようにシーズンが決まった期間に行われているため、違うスポーツを掛け持ちすることは珍しいことではありません。特に高校生ならば1つのスポーツに縛られている方が実は珍しいと言えるかもしれません。
そこでこんなデータを見つけました。「今回のドラフト指名選手が高校生で複数のスポーツに勤しんでいたかどうか」、というものです。
- 高校時代に複数のスポーツをプレー:257人中219人(85%)
- アメフトと陸上部に在籍:257人中153人(60%)
- 高校時代に3つ以上のスポーツをプレー:257人中86人(33%)
一つのスポーツに固執しないで、さまざまなスポーツをプレーし異なった体の動きを体験することでメインのスポーツに還元することができるという相乗効果があると言われています。
特に陸上競技に絞った点も興味深いです。スピード系のポジションなら短距離走、パワー系なら投擲競技となるのでしょうが、ドラフトされた選手の半分以上が陸上競技部に在籍していたというのは、今後上を目指す選手を深掘りしていく中である程度の価値のある情報なのかなと思いました。
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