フットボールをするものならば誰もが辿り着きたい最高峰の世界がNFLです。全カレッジ選手の中でもたったの2%未満ほどの選手しか辿り着くことができない、まさに選ばれし選手たちしか踏み入ることのできない世界。そのNFLに挑戦するための登竜門とも言えるのがNFLドラフトです。
2024年NFLドラフト
📍 ミシガン州デトロイト市
🗓️ 4月25日(第1日目):第1巡目
🗓️ 4月26日(第2日目):第2巡目&第3巡目
🗓️ 4月27日(第3日目):第4巡目〜第7巡目
ここ数年NFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが「NFLドラフト候補名鑑」を出版されており、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。
ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。
第4弾目はTEにスポットライトを当てます。
目次
ブロック・バウワーズ(ジョージア大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2021 | 56 | 882 | 15.8 | 13 |
2022 | 63 | 942 | 15.0 | 7 |
2023 | 56 | 714 | 12.8 | 6 |
2021年のルーキーシーズンからチーム事情でTE1となったジョージア大のブロック・バウワーズ(Brock Bowers)でしたが、周囲の期待を大きく上回る活躍。TEながらジョージア大のトップレシーバーとして13TD(スクールレコード)を樹立。2年生でもその活躍は衰えず、オールアメリカンに選出されるだけでなく、年間最優秀TE賞とも言えるマッキー賞を受賞。特にこの年はジェットスウィープでのキャリアーとしても多く起用されました。
そして3年生となったバウワーズでしたが、シーズン途中に足首を負傷し手術を余儀なくされました。が、それでもマッキー賞を2連覇するなどその存在感を発揮。近年稀に見る逸材TEとしてNFLドラフトにアーリーエントリーを果たしました。
キャッチ能力はWR並みですが、その高い身体能力からボールキャリアとしても威力を発揮するなど汎用性の非常に高いTE。ルートの取り方も上手くマンツーマンカベレージも造作なく攻略して見せます。プロトタイプのTEから少し外れているとも言え、また足首の怪我の具合も気になるところですが、1年生から見てきた筆者としてはとにかく楽しみな選手。
キャリアハイライト動画
ジャタヴィオン・サンダース(テキサス大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2021 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2022 | 54 | 613 | 11.4 | 5 |
2023 | 45 | 682 | 15.2 | 2 |
テキサス大入学時にはTEとDLを試されるも最終的にTE一本に絞りルーキーシーズンは主にスペシャルチームでプレーしたジャタヴィオン・サンダース(Ja’Tavion Sanders)。2年生時からTE1に昇格して活躍。2年連続でオールカンファレンス(Big 12)に選ばれるなどした後にNFLドラフトにアーリーエントリーを果たしました。
サンダースもバウワーズと似た系統のアスレティックなレシーブ系のTE。そのフレームの大きさからターゲットとして捉えやすく、持ち前の運動神経でWRのようにDBを翻弄することもできそうです。また外からもスロットからも威力を発揮する器用さも持ち合わせており、プロレベルでのブロッキングに磨きをかければNFLでも早い段階から彼の勇姿を見ることができるかもしれません。
キャリアハイライト動画
ケイド・ストーヴァー(オハイオ州立大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2019 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2021 | 5 | 76 | 15.2 | 0 |
2022 | 36 | 406 | 11.3 | 5 |
2023 | 41 | 576 | 14.0 | 5 |
高校時にはLBとしてリクルートされたオハイオ州立大のケイド・ストーヴァー(Cade Stover)でしたが、DLとLBを何度か行ったり来たりしながら2021年度シーズンにTEとして落ち着きます。それでも2022年のローズボウルでは人手不足のために再びLBをプレーするなど器用さを見せてくれました。2023年にはTEとしてマッキー賞のファイナリストに選ばれるまでに成長を果たします。
DLやLBを渡り歩いた過去があるにもかかわらずハンドスキルに優れ、元々持っていた高い運動能力も相まってオハイオ州立大のオフェンスで重要なピースに。ディフェンダーとしての顔を持っているからかランブロックに定評あり。パスプロ時の腕を磨けば数年でプロ選手としてフィールドに立つ可能性も。
キャリアハイライト動画
ベン・シノット(カンザス州立大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2021 | 2 | 15 | 7.5 | 0 |
2022 | 31 | 447 | 14.4 | 4 |
2023 | 49 | 676 | 13.8 | 6 |
カンザス州立大在学中FBとしてもプレーしたことのあるベン・シノット(Ben Sinnott)。そんな背景もありブロッキングに期待感がある、どちらかというとプロトタイプなTE。ルートランナーとしても十分なクイックネスを持ち合わせており、一列目、二列目、三列目でもアタックできる選手。
リニアなブロッキングだけでなく、LOS付近でのブロッキングの精度を上げる必要があるという声もあり、プロの世界で生き残るにはさらなる成長が必要のようですが、ポテンシャルはある選手と言えそうです。
キャリアハイライト動画
エリック・オール(アイオワ大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2019 | 1 | 10 | 10.0 | 0 |
2020 | 12 | 82 | 6.8 | 0 |
2021 | 38 | 437 | 11.5 | 2 |
2022 | 3 | 36 | 12.0 | 0 |
2023 | 21 | 299 | 14.2 | 3 |
数々の名TEを輩出しているアイオワ大からの新たなる刺客といえるエリック・オール(Erik All)ですが、元々ミシガン大に在籍。足首や膝(ACL)腰痛(手術を要する)など怪我に悩まされた4年間となりましたが、5年目として2023年にアイオワ大へ転校。
当然ながら過去の怪我が不安材料にはなりますが、好調時はスピードに乗れるルートランナーとしてだけでなく、ショートレンジでの高いアジリティーを基調としたクイックネスも持ち合わせています。彼を高順位で狙うのはリスキーすぎると思われますが、レイトピックでなら指名を受けそうな選手です。
キャリアハイライト動画
セオ・ジョンソン(ペンシルバニア州立大)
カレッジキャリアスタッツ
REC | YD | AVG | TD | |
2020 | 4 | 56 | 14.0 | 0 |
2021 | 19 | 213 | 11.2 | 1 |
2022 | 20 | 328 | 16.4 | 4 |
2023 | 34 | 341 | 10.0 | 7 |
身長6フィート6インチ(約198センチ)体重260パウンド(約118キロ)という大柄のTEセオ・ジョンソン(Theo Johnson)。高校時に多数の名門校からリクルートされペンシルバニア州立大に入学。大学ではTE1にはなれませんでしたが、貴重な戦力の1人として活躍。
そのフレームに似合わずハンドスキルを持ち合わせた優良ルートランナー。相手ディフェンダーを抜き去るスピードもある程度備わっており、またパスプレーでのブロッカーとしての評価は上々。ただ全体的に荒削り感は否めず成長過程にあると言えそうですが、大柄のフレームは魅力的と言えそうです。
キャリアハイライト動画
その他の候補者たち
AJ・バーナー(A.J. Barner、ミシガン大)
ティップ・リーマン(Tip Reiman、イリノイ大)
ダリン・ホルカー(Dallin Holker、コロラド州立大)
ジャレッド・ワイリー(Jared Wiley、テキサスクリスチャン大)
ジャヒーム・ベル(Jaheim Bell、フロリダ州立大)