第13週目レビュー【土曜日編】

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早いもので今シーズンもとうとうほとんどのレギュラーシーズンスケジュールが終了し、残すはカンファレンス優勝決定戦と9月のハリケーンの影響で延期になった数試合、そして陸軍士官学校と海軍士官学校の伝統の一戦のみとなりました。第13週目には全米各地でライバル同士の熱い戦いも繰り広げられ、またカンファレンスタイトルゲーム出場、そしてその上のカレッジフットボールプレーオフ(CFP)出場を賭けたゲームも行われました。さらにこの最終章での試合結果いかんでボウルゲーム出場資格を確保するか、それを逃し今シーズンが終了してしまうか、という瀬戸際に立たされていたチームもありました。そんな様々なドラマを含んだ第13週目を振り返ります。

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オハイオ州立大62、ミシガン大39

CFPランキングで4位につけていたミシガン大はこのオハイオ州立大とのゲーム、さらに来週のBig Tenカンファレンス優勝決定戦でノースウエスタン大を倒せば十中八九プレーオフ進出が決まると見られており、1997年以来のナショナルタイトル獲り、そして2011年以来の宿敵からの白星獲得に現実味が増していました。オハイオ州立大は10位ながらここ数試合の出来があまり良くなく、このゲームではホームチームながら不利だという予想が大多数でした。

前半はQBドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)の3つのTDパスでオハイオ州立大が得点を重ねれば、第2Qにはミシガン大QBシェイ・パターソン(Shea Patterson)が前半終了残り時間47秒でTDパスを決めると、直後のキックオフリターンでオハイオ州立大のリターナーがボールを取り損ねてそれをミシガン大がリカバー。相手陣内9ヤード地点でボールを奪ったミシガン大はすぐさま再びパターソンのパスでTDを奪い、実に6秒の間に2つのTDを奪うという離れ業をやってのけました。

24対19と僅かにオハイオ州立大のリードで後半戦に突入。しかしここからオハイオ州立大がギアを上げてきます。第3Qに1つのFG、1つのパントブロックからのリターンTD、そしてRBマイク・ウェバー(Mike Weber)のランTDで一気にスコアを41対19として第4Qを残してすでに試合を決めてしまいます。結局最終的にスコアは62対39となりオハイオ州立大の圧勝。115回目の対戦となったこのマッチアップですが、62点もミシガン大が失点したのはこれが初めてのこと。もっといえばオーバータイムを除く試合でミシガン大にとってこの62失点は史上最悪の数字となってしまったのです。

オハイオ州立大はここまでのチームに向けられていたネガティブな声を払拭し、オフェンス・ディフェンス双方でミシガン大を圧倒。QBハスキンズは5TDを含む318パスヤードを記録。ディフェンスもミシガン大オフェンスをほぼ全般に渡り封じ込めスコア以上にオハイオ州立大が試合の主導権を握っていました。攻守に渡り今シーズン1番のパフォーマンスをこの試合に持ってこれたのはミシガン大に負けたくないというライバル意識があったからなのかもしれません。

ミシガン大はもともとパワフルなオフェンスを持っていたわけではなく、彼らの真骨頂はそのディフェンス力でした。しかしそのディフェンスもオハイオ州立大によって切り刻まれ、為す術もなくそこまで迫っていた2004年以来のカンファレンスタイトル、及び悲願のプレーオフ進出が手からすり抜けていってしまいました。なによりもこれで同カード7連敗。今年で4年目のジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督にとってついにライバルから勝利を挙げることが出来ると思われましたがそれも叶いませんでした。


アラバマ大52、アーバン大21

上記のオハイオ州立大とミシガン大とのライバリーに並び称され全米で最も有名な宿敵対決とされるこのアラバマ大アーバン大の「アイロンボウル」。アラバマ大はここまで無敗で全米首位。この試合、そして次戦のジョージア大とのSECタイトルゲームを制すれば5年連続CFP出場が確実となる所まで来ています。一方のアーバン大はここまで7勝4敗と決して開幕前に望んでいたシーズンを送れてきていませんが、この「アイロンボウル」に勝ちさえればそれだけでファンには満足してもらえるというぐらい重要な試合。何よりも憎きアラバマ大に一泡吹かせてやりたいと誰もが思っていたことでしょう。

試合の方は立ち上がりからアーバン大が思った以上にアラバマ大に食らいつき、彼らのランオフェンスが鉄壁アラバマ大から効果的にヤードを稼ぎ、前半を17対14とアラバマ大のたった3点リードで折り返します。

後半に入るとアラバマ大オフェンスが一気に爆発。ハイズマントロフィー候補QBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)が第3Q開始早々にWRジェリー・ジュディ(Jerry Jeudy)への46ヤードパスTDを決めると試合の流れは一気にアラバマ大に流れ出し、そこからタガヴァイロアはさらに3つのTDパスを奪って点差を広げます。またディフェンス陣は後半に1つTDを奪われますが、それ以外はアーバン大オフェンスに仕事をさせずトータルヤードを283ヤードの抑え、終わってみれば圧勝となりました。

これでアラバマ大はレギュラーシーズンにおいて無敗を達成。いよいよ来週は昨年度のナショナルタイトルゲームのリマッチともなるジョージア大とのSEC優勝決定戦です。


クレムソン大56、サウスカロライナ大35

サウスカロライナ州内の覇権を争うこの2チームのライバル対決。全米2位のクレムソン大が圧倒的有利とされる中、SEC出身のサウスカロライナ大が意地を見せ前半は28対21とクレムソン大に食い下がりました。

しかし後半にクレムソン大が4つのTDを加えて56点をスコアボードに叩き出すと、サウスカロライナ大はとうとう息切れ。終わってみれば3TD差をつけてクレムソン大が11勝目を挙げて無敗を堅守。まさに敵なしの様相を見せ来週のACCチャンピオンシップゲームに備えます。しかしながらトータルディフェンスで全米7位という堅守のディフェンス相手にサウスカロライナ大は35得点。これは今季クレムソン大が許した最多失点数。QBジェイク・ベントレー(Jake Bentley)は510パスヤードに5つのTDという立派な数字を残したことを考えれば、むしろクレムソン大相手にここまでやったサウスカロライナ大を評価したいと思います。

クレムソン大はQBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)が393パスヤード(1TD)、そしてランオフェンスではRBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)の150ランヤードを含むチームトータル351ランヤード(7TD!)という空中戦でも地上戦でも素晴らしい数字を記録。王者アラバマ大に立ち向かえるのはこのチームしかいないと思わせてくれるには十分でした。


ノートルダム大24、サザンカリフォルニア大17

全米3位のノートルダム大は独立校(どのカンファレンスにも所属しない無所属チーム)であるため、このサザンカリフォルニア大とのライバルゲームが今季レギュラーシーズン最終戦。この試合に勝ちさえすればまずCFP出場は間違いないと言われてきました。今季絶不調のサザンカリフォルニア大相手なだけに楽勝で11勝目を手に入れることができると思われていましたが・・・。

前半はノートルダム大オフェンスが機能せず、逆にサザンカリフォルニア大のディフェンス、特にバックフィールドが冴えてQBイアン・ブック(Ian Book)に仕事をさせずノートルダム大は前半終了間際にブックからWRクリス・フィンケ(Chris Finke)への24ヤードTDパスを決めるまでは無得点に抑え込まれていました。

後半に入ってもサザンカリフォルニア大のディフェンスに思わぬ苦戦を強いられたノートルダム大ですが、第3Q残り10分にRBデクスター・ウィリアムス(Dexter Williams)の52ヤードランTD、そして第4QにはブックからWRトニー・ジョーンズ(Tony Jones Jr.)への51ヤードパスTDが決まって逆転勝利。決して相手を圧倒する試合展開ではありませんでしたが、しっかりと白星を飾って見事レギュラーシーズン無敗を守りました。

他の上位チームがカンファレンスタイトルゲームを残す中、ノートルダム大はすべてのスケジュールを終えたため、出来ることはあとの展開を見守るのみですが、他のチームの動向いかんによらず彼らが上位4チームに残留することは確実。念願のプレーオフ進出が現実のものとなりそうです。


テキサスA&M大74、ルイジアナ州立大72

全米7位のルイジアナ州立大と22位のテキサスA&M大の一戦は歴史的に見ればライバル関係にあるものの、どちらかと言うと今週の他のマッチアップに隠れてあまり注目されることのない試合でした。しかし結論から言うとこの試合は今シーズン通してのベストマッチの一つとも言えるほどにエキサイティングな結末を迎えたのです。

試合はお互いが点を取り合うシーソーゲームとなりましたが、31対24でルイジアナ州立大リードのまま迎えた終盤、テキサスA&M大が最後の望みをかけた攻撃で試合残り時間1秒というところで迎えた最終局面。ルイジアナ州立大側は勝利を確信して選手がエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督に勝利のゲータレードシャワーを浴びせますが、テキサスA&M大QBケレン・モンド(Kellen Mond)がWRクォートニー・デーヴィス(Quartney Davis)へ試合終了と同時に19ヤードのTDパスを成功させ、試合はオーバータイムへ。

そしてここからドラマが待っていたのです。なんとこのオーバータイム合戦は勝負がなかなかつかず実に7度も延長戦を繰り返したのです。カレッジフットボールのOTルールでは3度目以降はTD後のPAT(ポイント・アフター・タッチダウン)でフィールドゴールではなく2ポイントコンバージョンを必ず行わなければならないというルールがあります。これはOTが果てしなく続いていくのを阻止するためのルールなのですが、それにも関わらずこの試合は7度もOTを行う羽目になったのです。

結局7度目のOTで先攻したルイジアナ州立大がTDを奪うも2ポイントコンバージョンに失敗し、後攻のテキサスA&M大がTDとコンバージョンを成功させてついに試合終了。キックオフから約5時間の死闘に終止符を打ったのでした。

ちなみにOTがカレッジフットボール界に導入されたのは1995年度のボウルゲームからですが、以来最長のOTは7度で今回のテキサスA&M大とルイジアナ州立大の試合を合わせて全部で5回ありますが、その中でも筆者が特に覚えているのは2001年のミシシッピ大アーカンソー大。実際私はTVで何気なく見ていたのですが、それが物凄い手に汗握る試合になったのです。そしてこの時のミシシッピ大のQBは現ニューヨーク・ジャイアンツイーライ・マニング(Eli Manning)でした。

フロリダ大41、フロリダ州立大14

かつてフロリダ大フロリダ州立大といえば最終ウィークにおいてナショナルタイトルの行方を占うような重要なマッチアップでした。しかし近年は両チームとも下火となりこの試合は盛り上がりに欠いてきました。今年こそフロリダ大がダン・マレン(Dan Mullen)新監督の元全米13位にまで復活してきましたが、対するフロリダ州立大は勝ち越しも危ういという残念なシーズンを送って来ているため、試合自体の注目度は皆無と言ってもいいくらいでした。

フロリダ大はすでにSEC優勝決定戦出場も逃し、目指すはこの試合とボウルゲームに勝って二桁勝利数を挙げることでした。一方のフロリダ州立大はここまで5勝6敗。もしここで敗れると36年間続いてきた連続ボウルゲーム出場記録が途絶えてしまうため、そんな輝かしいフットボール部史に泥を塗るような事態を避けるため、今年からチームを率いるウィリー・タガート(Willie Taggart)監督は是が非でもフロリダ大を倒したいところでした・・・。

しかし蓋を開けてみればフロリダ州立大にまったくチャンスはなく、自らのホームでライバルに大敗。そして残念なことに長年続いてきたボウルゲーム出場記録も途絶えることになってしまいました。

タガート監督はまだ1年目ですので、チームを彼色に染めるにはあと数年要するでしょう。しかし今年のチームのあまりの体たらくぶりを見ていると先行き不安になってしまうファンの気持を察します。

その他の試合

メンフィス大52、ヒューストン大31

メンフィス大ヒューストン大を破りAAC(アメリカンアスレティックカンファレンス)西地区を制覇。カンファレンス優勝決定戦ではセントラルフロリダ大とのリマッチが実現します。

ヒューストン大戦ではRBダレル・ヘンダーソン(Darrell Henderson)が2つのTDを含む178ランヤードを記録。ヘンダーソンはこれで今季トータル1699ランヤードとなり、AACのシーズンレコード新記録を樹立しました。

ミドルテネシー州立大27、アラバマ大バーミンガム校3

ミドルテネシー州立大アラバマ大バーミンガム校(UAB)に快勝してカンファレンスUSA東地区首位を確保。これで西地区チャンピオンのUABと2週連続となる再戦にてカンファレンスタイトルが争われれることになります。

UABはここまでカンファレンス戦で無敗でしたが、最後にミドルテネシー州立大に土をつけられてしまいました。しかもスコアからもわかるようにほぼワンサイドゲーム。UABがこの敗戦から今週末のリマッチでどう立ち直ってくるか楽しみです。

バッファロー大44、ボーリンググリーン州立大14

バッファロー大がこの試合で勝てば2008年以来3度目のタイトルゲーム出場が決まりましたが、蓋を開けてみればノーコンテスト。ボーリンググリーン州立大を撃沈して見事MAC(ミッドアメリカンカンファレンス)東地区チャンピオンに輝きました。

バッファロー大はこの勝利で10勝目を挙げましたが、これは1999年にFBS(フットボールボウルサブディビジョン)に加入して以来最多勝利数となりました。彼らはリーグ優勝目指して西地区チャンプのノーザンイリノイ大と激突します。

ボイジー州立大33、ユタ州立大24

今季ここまで10勝1敗、カンファレンス戦でも7戦無敗という近年稀に見る快進撃を続けてきたユタ州立大は悲願のカンファレンスタイトル戦出場のためにこのボイジー州立大との直接対決にすべてを賭けました。しかし同じようにカンファレンスタイトルを狙うボイジー州立大がホームで競り勝ち、MWC(マウンテンウエストカンファレンス)山岳地区で優勝。ユタ州立大の夢を砕きました。

ボイジー州立大はカンファレンス優勝決定戦のホスト校としてウエスト地区優勝チーム・フレズノ州立大を今週末ホームに迎えます。

アパラチアン州立大21、トロイ大10

サンベルトカンファレンス東地区のタイトルを賭けて争われたこの試合、結果はアパラチアン州立大がホームでトロイ大を倒し、今年から行われるようになったサンベルトカンファレンス優勝決定戦に駒を進めることになりました。

ルイジアナ大(ラフィエット校)31、ルイジアナ大モンロー校28

サンベルトカンファレンス西地区ではルイジアナ大ラフィエット校ルイジアナ大モンロー校を僅差で破って見事地区優勝を達成。カンファレンスタイトルを巡って東地区のアパラチアン州立大と対決です。

ボウルゲーム出場資格

カレッジフットボールの特徴として、レギュラーシーズン後には商業的な目的で行われる「ボウルゲーム」という催しがあります。これはそのシーズンでいい成績を収めたチームだけが招待される試合のことで、普段では見られないようなマッチアップが実現するので見るものを楽しませてくれます。もちろんその中でもCFPの準決勝セインに当てられるボウルゲームはさらに特別な意味を持っていますが、そうでないゲームはシーズン後のお楽しみとかご褒美という意味合いが大きくなります。

【関連記事】ボウルゲーム

現在ボウルゲームに出場するためには6勝以上を挙げなければならないという決まりがあります。現在大部分において1シーズン12ゲーム(カンファレンスタイトルゲームを除く)が組まれていますので、負け越したらボウルゲームには出場できない(例外あり)ということになります。

先週がレギュラーシーズン最終戦だったこともあり、この週末にボウルゲームに出場できるか出来ないかが決まるチームも多々ありました。6勝出来ればシーズンはあと約1ヶ月は延長され、5勝止まりならばそこでシーズンは終了。そんな泣き笑いがあった第13週、この週末の結果によってギリギリボウルゲーム出場資格を獲得したチームとそうでないチームを紹介したいと思います。

先週の試合で6勝目を挙げたチーム

マイアミ大(OH)
ベイラー大
パデュー大
トゥレーン大
ウェイクフォレスト大
ワイオミング大
サザンミシシッピ大
ミネソタ大
ヴァンダービルト大
テキサスクリスチャン大

先週の試合で6勝目に届かなかったチーム

ミシシッピ大
コースタルカロライナ大
サザンカリフォルニア大
フロリダ州立大
メリーランド大
カンザス州立大
テキサス工科大
インディアナ大
アリゾナ大
サザンメソディスト大
テネシー大
フロリダアトランティック大
コロラド大

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