第10週目の見どころ

第10週目の見どころ

シーズンも11月に入り、またカレッジフットボールプレーオフ(CFP)ランキングも発表され、いよいよ佳境に入ってきました。カンファレンスタイトル並びにプレーオフ進出をかけて上位チームは1試合も負けられない状況が続いていきます。そんな中10週目には多くのランクチーム同士のマッチアップが組まれており、サバイバルゲームの様相を醸し出しています。

created by Rinker
ベースボール・マガジン社 (編集)

 

オクラホマ大@オクラホマ州立大

CFPランキング5位のオクラホマ大と11位のオクラホマ州立大の対決はBig 12カンファレンスタイトルを占う上で非常に重要ですが、さらにはそれぞれのチームのCFP進出の為にも負けられない試合となります。すでに両チームとも1敗しているので負けた方がCFPレースから脱落ということになるでしょう。

全米4位のオフェンス力を誇るオクラホマ大と6位のオクラホマ州立大との直接対決。またオクラホマ大はベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)、オクラホマ州立大はメイソン・ルドルフ(Mason Rudolph)という全米屈指のQB同士が合間見えるということで、否が応でも点取り合戦となることは目に見えています。どちらのオフェンス力が相手を凌駕するか・・・。非常に楽しみな試合です。


ルイジアナ州立大@アラバマ大

最新のCFPランキングで首位の座をジョージア大に譲ったアラバマ大。その大きな理由はこれまでのアラバマ大の対戦相手が大したことなさすぎたからです。それを考えるとこのルイジアナ州立大(19位)を倒すことが彼らが再び首位に輝く為には大きなプラスとなるはずです。

アラバマ大を止められるチームは存在するのか?という話は毎年聞かれますが、今年は今の所それを成せるチームは現れていません。唯一「接戦」を演じたのはテキサスA&M大ですが、それでもファイナルスコアは27対19でした。ここ最近2試合での得失点数は86得点に16失点と圧倒的。そんな彼らは先週のバイウィーク(試合のない週)を経て英気を養いこのルイジアナ州立大とのライバルゲームを迎えます。

ルイジアナ州立大はエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督体制のもと徐々に力を発揮して19位まで上昇してきましたが、未だに彼らのオフェンスにはパンチ力が欠けており、全米でもトップレベルのアラバマ大ディフェンスからそう簡単に得点できるチャンスがあるとは考えづらいです。ルイジアナ州立大のディフェンスがアラバマ大のオフェンスを抑え込むことができれば接戦に持ち込むことは可能かもしれません。

クレムソン大@ノースカロライナ州立大

先週ノートルダム大との大一番に敗れたノースカロライナ州立大。これで2敗目となり彼らのCFPへの道はほぼ閉ざされたとみて間違いありませんが、ACCタイトル獲りはまだ可能な状況です。その為にはこのクレムソン大(CFP4位)を絶対に倒さなければなりません。

ノートルダム大戦では相手の強力なランオフェンスにノースカロライナ州立大ディフェンスがついていけず35失点もしてしまいました。しかしクレムソン大のランオフェンスはノートルダム大と比べればまだ対抗の余地はあると思われます。オールアメリカン級のDLブラッドリー・チャブ(Bradley Chubb)らフロントセブンの出来次第でクレムソン大オフェンスを苦しめることができるかもしれません。

クレムソン大はQBケリー・ブライアント(Kelly Bryant)が怪我から復帰して先週のジョージア工科大戦を見事に白星で飾りました。彼らはすでにシラキュース大に敗れている為、CFP出場のためにもう1つの試合も落とせません。今季思わぬ快進撃を続けているノースカロライナ州立大を甘く見ることはできませんが、ミスさえしなければクレムソン大有利は変わらないのではないでしょうか。

バージニア工科大@マイアミ大

今季多くの接戦を演じながらどうにかこうにか全勝を守ってきているのがマイアミ大。CFPランキングでは10位につけ、上位が転がり落ちてくるのを待っている状態ですが、この13位のバージニア工科大を倒すことができれば彼らのレコードに箔がつくことになります。

ACC海岸地区で1位と2位である両チームの激突はカンファレンスタイトルゲーム進出を決めるという大きな意味も持っています。バージニア工科大はクレムソン大に敗れたものの、それ以外の試合では彼らの強さを十分に発揮して相手チームを蹴散らしてきました。その強さはディフェンス力にあります。マイアミ大QBマリク・ロズィアー(Malik Rosier)がその守備陣を攻略できるかに注目が集まります。

バージニア工科大はこの試合に勝ち、タイトルゲームでクレムソン大(予想)を倒すことができればCFP選考委員会に大きなアピールができることになります。そのためにもまずはこのマイアミ大戦をしっかりと手中に収めたいところです。

ペンシルバニア州立大@ミシガン州立大

先週オハイオ州立大との接戦に敗れついに土がついたペンシルバニア州立大。その敗戦のせいでCFPランキングでは7位に甘んじています。またミシガン州立大も先週ノースウエスタン大にオーバタイムで破れるという波乱があり、両チームとも非常に痛い敗戦を味わってこのマッチアップを迎えることになります。

APランキングで2位まで上り詰めていたペンシルバニア州立大ですが、オハイオ州立大戦での敗戦、そして今後のスケジュールに強敵が存在しないことを見ると彼らが再び選考委員会にアピールできるチャンスはそう多くありません。現在24位のミシガン州立大を倒すことはCFPレースに返り咲く為の「最低条件」と言えます。

ミシガン州立大は2敗目を喫した為、彼らにCFP進出の可能性はほぼないと言えますが、それでもペンシルバニア州立大と次戦のオハイオ州立大戦を制することができれば彼らにカンファレンスタイトルゲーム進出の夢はまだ残されます。ミシガン州立大はホームで滅法強いところを見せており、タレントレベルではペンシルバニア州立大に劣るかもしれませんが、そう簡単に相手に負けてしまうようなチームではないと思います。

アリゾナ大@サザンカリフォルニア大

4連勝で驚きのランクイン(22位)を果たしたアリゾナ大。その原動力となっているのは2年生QBカリル・テイト(Khalil Tate)です。その4連勝中テイトは1583トータルヤードに14TDを量産し、進退が危ぶまれていたリッチ・ロドリゲス(Rich Rodriquez)監督の救世主となっています。

サザンカリフォルニア大は前評判のような結果を発揮できず17位に甘んじていますが、アリゾナ大を倒し、カンファレンスタイトル獲りに一歩近付きたいところです。アリゾナ大のオフェンスがテイト主軸でくるのは明らかですから、彼をどのようにディフェンス陣が攻略するかが鍵となります。

テイトはこれまで4週連続カンファレンスの週間MVPを受賞してきています。サザンカリフォルニア大相手に5度目のMVPを獲得するようなパフォーマンスを見せられるか、もしくはサザンカリフォルニア大が意地を見せてそれを阻止するか・・・。気になるところです。

スタンフォード大@ワシントン州立大

両チームともランクされてはいるものの、それぞれのチームがすでに2敗を喫している為プレーオフ進出の夢はほぼ閉ざされてしまいました。彼らが目指すのはカンファレンスタイトルをゲットすることに他ありません。そのためにもPac-12北地区のこの対戦は非常に重要になってきます。

スタンフォード大はシーズン初旬に2敗してしまい早い段階から全米の表舞台より姿を消していましたが、RBブライス・ラブ(Bryce Love)の活躍で今の所5連勝中。しかしそのラブは怪我で先週のオレゴン州立大戦を欠場。さらにこのワシントン州立大戦にも出場が微妙とされています。

一方のワシントン州立大はスタンフォード大と違い序盤から調子を上げて最高位で8位まで上り詰めたものの、最近3試合で2敗を記録してしまいました。先週のアリゾナ大戦ではオフェンスの要であるQBルーク・フォルク(Luke Faulk)がベンチに下げられてしまうというシーンもあり、彼にとってはその汚名挽回をこの試合でしたいところです。

ウィスコンシン大@インディアナ大

未だに全米で無敗を誇っているウィスコンシン大ですが、そのストレングスオブスケジュールの弱さゆえCFPランキングでそれほどの評価を得られなかったウィスコンシン大(9位)。そんな彼等にとって出来ることといえばとにかく勝ち続けることだけです。今週はインディアナ大との試合が控えていますが、オフェンスの要であるRBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)の怪我の状態が気になります。

先週のイリノイ大戦では後半にテイラーが負傷退場すると攻撃力が激減し7点しか奪えませんでした。格下イリノイ大に対してそれしか得点できなかったことを考えると、彼等よりもレベルが上のインディアナ大ディフェンスに対してテイラー抜きでどこまで出来るかは未知数です。よってウィスコンシン第にとってテイラーが出場できるかどうかが大きな鍵と言えそうです。

シラキュース大@フロリダ州立大

開幕時アラバマ大と対戦した際にフロリダ州立大は全米3位でしたがそれも遥か彼方の話。現在2勝5敗と大きく負け越し、このままではポストシーズンのボウルゲーム出場すら危うくなってきています。それを回避するためにはもう1試合も負けれれませんが、今週末対戦するシラキュース大はこれまで簡単に白星を奪えた昔のシラキュース大とは一味違います。

何と言っても当時2位だったクレムソン大をなぎ倒したのは記憶にまだ新しいですが、それだけでなくディノ・バーバーズ(Dino Babers)監督に率いられる新生シラキュース大はチームとして大きく様変わりし、どのチームとでもある程度は渡り合えるようになりました。そんなチームと対戦するフロリダ州立大は今季トータルオフェンスで全米113位、スコアリングオフェンスで全米122位と考えられないくらいの低迷ぶり。しかもQBデオンドレ・フランソワ(Deoncre Francois) がアラバマ大戦で負傷してシーズン絶望となり代役のジェームス・ブラックマン (James Blackman)はここ4試合で7つものINTパスを放るという具合。シラキュース大が大御所フロリダ州立大から価値ある勝利を得るとすれば今年がベストチャンスかもしれません。

この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
ツイート
この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
ツイート
このエントリーをはてなブックマークに追加
このエントリーをはてなブックマークに追加
RELATED POSTS 
関連記事