2018年のNFLサプリメンタルドラフト(補足ドラフト)が7月11日にひっそりと行われました。
サプリメンタルドラフトとは、何らかの理由でドラフト入りの宣言が締め切り日までに間に合わなかった選手や、フィールド内外での問題で大学チームを追われた選手、もしくはドラフト入りを表明していなかったものの、ドラフト後に自分のステータスが変わってドラフト資格を後日手に入れた選手などを対象にして行われるものです。
【参考記事】NFLドラフトのルール・流れ
通常のドラフトと違い、上記の理由からサプリメンタルドラフトに参加できる選手はごく少数に限られます。今年は5人の選手がサプリメンタルドラフト入りしました。
- アドニス・アレキサンダー(Adonis Alexander): 元バージニア工科大DB
- サム・ビール(Sam Beal):元ウエスタンミシガン大DB
- ブランドン・ブライアント(Brandon Bryant):元ミシシッピ州立大DB
- マーティー・カーター(Marty Carter):元グランドバレー州立大RB
- ブライト・ウグウェイブ(Bright Ugwoegbu):オレゴン州立大LB
そして今回実際にこの5人の中から2人がドラフトされました。
サム・ビール(ニューヨークジャイアンツ)
元ウエスタンミシガン大のCBサム・ビールは第3巡目にニューヨークジャイアンツから指名されました。ジャイアンツはバックフィールドが脆弱であるとされることから、ビールにも開幕ロースターに残る可能性はあるかもしれません。
アドニス・アレキサンダー(ワシントンレッドスキンズ)
ワシントンレッドスキンズが第6巡目に選んだのが元バージニア工科大のCBアドニス・アレキサンダーでした。レッドスキンズのDB陣は新顔が多く、新しいシステムに慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、とりあえずアレキサンダーの当初の目標はスペシャルチームでもなんでも開幕ロースターに残ることでしょう。
ということで5人中たった2人しかドラフトされなかったことになりますが、2016年と2017年には誰ひとりとしてサプリメンタルドラフトで指名されなかったことを考えれば2人という数字はむしろ多いと考えられます。
サプリメンタルドラフト入りする選手たちは何らかのネガティブな過去を背負った選手ばかりです。そんな彼らに与えられたセカンドチャンスがこの補足ドラフトなわけですから、ドラフトされた2人にはこのチャンスを存分に活かして、過去に犯した過ちから立ち直って成功していってもらいたいものです。
ちなみに今回指名を受けなかった元ミシシッピ州立大のブランドン・ブライアントはフリーエージェントとしてニューヨークジェッツと契約。またマーティー・カーターとブライト・ウグウェイブはフリーエージェントとして他のチームから声がかかるのを待つことになります。
またサプリメンタルドラフトの規定により、ジャイアンツとレッドスキンズは来年のドラフトにて第3巡目(ジャイアンツ)と第6巡目(レッドスキンズ)の選択権がなくなります。