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2020年NFLドラフト終わって・・・【その1】

2020年NFLドラフト終わって・・・【その1】

カレッジフットボーラーの最大の夢であるNFLという舞台に立つために避けては通れない登竜門、NFLドラフト。そしてプロチームとしてもチームの補強のために欠かせない重要なイベントなわけですが、今年も無事255人の夢見るアスリートたちがNFLの32チームに指名されていきました。

当サイトはカレッジフットボールを主に扱ってきましたが、大学で活躍した選手たちが次の舞台で活躍するのを見送る気持ちを込めてNFLドラフトも浅く広く(笑)カバーしてきました。今回はその集大成として今年のドラフトをカレッジフットボールファンの目線から振り返ってみたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

バーチャルドラフト

「バーチャルドラフト」なんて言葉にするとなんだか異次元で行われたドラフトみたいに聞こえますが(苦笑)、今年のドラフトは世界で大流行しているコロナウィルスのパンデミックを受けてすべての工程がバーチャル、つまりリモート形式で行われました。

通常ならば大きな会場に観客を入れて、派手な照明や音楽などで盛り上げられながら行われるNFLドラフト。その規模は年々大きくなるばかりで、昨年はテネシー州ナッシュビル市で初の屋外開催を成功させ、今年はあのラスベガス(ネバダ州)で行われる予定でした。が、前述の通りコロナ禍でロックダウンが全米中に広がる中NFLドラフトも遠隔で行われることになったのです。

技術的にそれが可能なのかという不安もあり、週の初めには予行練習として2ラウンドのモックドラフトが行われましたが、本番はというと大きな問題もなく無事に3日間の工程を終了しました。

ドラフト的には当然これまでのものとは全くことなったテイストのものとなりましたが、見ている側としてはGMやオーナー、監督らの姿を彼らの自宅から拝めたのは新鮮でしたし、指名された選手や家族らが大喜びするシーンをいつもよりも多く見れたのはむしろ怪我の功名だったのかもしれません。

それに視聴率は過去最高のものとなったようで、3日間ののべ視聴者数は約5000万人だったそうでこれは前年から比べると35%もアップしたとか。確かにいつものようなお祭り騒ぎ的な雰囲気はありませんでしたが、技術面での設備投資にどれだけのお金がかかったのかは分かりませんが、むしろこっちの「バーチャル方式」のほうがNFLにとっては都合が良かったのでは?とまで思わせてくれる結果でした。

またNFLはそのコロナ関連の支援金を募る「ドラフト・ア・ソン(Draft-A-Thon)」を3日間連続で敢行。ドラフトを放映した米スポーツ専門局ESPNなどでは逐一このドラフト・ア・ソンの情報を流し、また現役や元プロ選手なども参加して義援金を呼びかけました。その結果3日間で集まったお金はなんと約675万ドル(約7億2500万円)。そしてそれとは別にNFL全体がコロナ支援として寄付した金額と合わせると1億ドル(約107億円)というとんでもない額の寄付金になったのです。

こんな状況下でも一致団結して助け合うことができるのは本当にアメリカらしいなと思いました。


今年の総合ドライチ選手は・・・

ドラフトで一番最初に選ばれる選手、いわゆるドライチ選手になることは大変栄誉なことだと思います。それは当然後世に残っていく情報だからということもありますが、選手それぞれ一生に一回しかドラフトに掛かることはありませんから、そういう状況で一番最初に選ばれるというのは誰でも狙って達成できることではありません。

しかもドライチ指名権を持っているチームの台所事情によってどのポジションの選手を指名するのかというのは変わってきますから、そのドラフトで最高最強の選手が必ずしもドライチ選手になるとも限らないのです。

今年の総合ドライチ選手指名権を持っていたのは昨年2勝14敗と撃沈したシンシナティベンガルズでした。彼らにはこれまで長年先発を務めてきたアンディ・ダルトン(Andy Dalton、元テキサスクリスチャン大)がまだ在籍していますが、彼の時代も終焉を迎えていると言っても過言ではないため、新たなフランチャイズQB確保が最重要課題と分析されてきました。

となれば当然その候補となるのはルイジアナ州立大出身のジョー・バロウ(Joe Burrow)ですが、大方の予想通りベンガルズがドライチで指名したのはこのバロウでした。

バロウは昨シーズン大きく跳ねたQBでその絶対的存在感とパフォーマンスでチームを牽引。チームは無敗でナショナルタイトルを獲得し、自身も最優秀選手に送られるハイズマントロフィーを手に入れ、飛ぶ鳥を落とす勢いでこのドラフトに臨んでいたわけです。それで総合ドライチという称号も手に入れたわけですから、まさに言うことはないですよね。

上のツイートにもある通り3つの栄冠を引っさげてプロ入りするのはこのバロウ以外には2010年にアーバン大をナショナルチャンピオンに導き自身もハイズマントロフィーを獲得し、2011年のドラフトでドライチ指名されたキャム・ニュートン(Cam Newton)のみ。ニュートンは今オフFAとしてカロライナパンサーズからの移籍が囁かれており、彼の新天地が何処になるのかも気になるところですね。

第1巡目を振り返って・・・

現行のNFLドラフトは1巡目から7巡目までの7ラウンド制となっていますが、3日間行われる中で第1巡目だけが初日に行われています。そのことからも1巡目の顔ぶれがいかに注目を浴びるかがおわかりいただけると思います。

先程もチームの内部事情によって欲しいポジションが違うということをお話しましたが、やはりどのチームも最初に指名する選手は彼らにとって一番欲しい選手であることは間違いありません。そうなればこのラウンドにドラフトの最強選手たちが顔を揃えるのは至極普通のことです。

また選手としても第1巡目で選ばれることは契約金にも影響を及ぼすので大変意味のあることでもあります。

ということで初日に行われた第1巡目の指名選手やらその周辺情報を見ていきます。

大学別1巡目指名選手数

上のツイートにもあるように昨シーズンの王者であるルイジアナ州立大が5人もの選手を1Rに送り込みましたが、これは2004年のマイアミ大の6人に続き史上2番目の記録となります。

このまま読み進めばおわかりいただけると思いますが、今年のドラフトはルイジアナ州立大の独壇場だったと言ってもおかしくなかったですね。

4人のアラバマ大、3人のオハイオ州立大もさすがというところ。そのほかにも名門が続いていますが、テキサスクリスチャン大が2人も1Rに送り出しているのは意外なところ。チームは5勝7敗と惨敗でしたからなおさらです。

カンファレンス別1巡目指名選手数

ご覧の通りサウスイースタンカンファレンス(SEC)が圧倒的です。内訳はルイジアナ州立大5、アラバマ大4、アーバン大2、ジョージア大2、フロリダ大1、サウスカロライナ大1となっています。

一時はSECの時代は終わったなどと言われたこともありましたが、これを見るだけではそんなことを微塵も感じることはできませんね。

ちなみに1巡目の上位10指名選手だけを見てみると以下のようになりました。

ここにもSECのイケイケ感がにじみ出ていますね。

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