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2025年NFLドラフトで注目の選手たち【DE/EDGE編】

2025年NFLドラフトで注目の選手たち【DE/EDGE編】

フットボールをするものならば誰もが辿り着きたい最高峰の世界がNFLです。全カレッジ選手の中でもたったの2%未満ほどの選手しか辿り着くことができない、まさに選ばれし選手たちしか踏み入ることのできない世界。そのNFLに挑戦するための登竜門とも言えるのがNFLドラフトです。

2025年NFLドラフト

📍 ウィスコンシン州グリーンベイ市
🗓️ 4月24日(第1日目):第1巡目
🗓️ 4月25日(第2日目):第2巡目&第3巡目
🗓️ 4月26日(第3日目):第4巡目〜第7巡目

ここ数年NFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが今年も「NFLドラフト名鑑」を出版されるということで、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。

ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。

第7弾目からはディフェンス。今回はディフェンシブラインでも外側からQBを狙っていくDE/EDGEにスポットライトを当てます。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

アブドゥル・カーター(ペンシルバニア州立大)


今季のNFLドラフトで最大の注目株とされるのがこのペンシルバニア州立大のDE/EDGEアブドゥル・カーター(Abdul Carter)。2024年にチーム史上初となるCFP(カレッジフットボールプレーオフ)進出を果たした原動力とも言える選手。2023年まではLBとしてプレーするも2024年からは本格的にEDGEに転向。そしてFBS(フットボールボウルサブディビジョン)で最多となる24個のTFL(タックル・フォー・ロス)、全米2番目となる66回のQBプレッシャーを記録。当然オールアメリカンにも選ばれるなどし、今ドラフトで総合ドライチもあり得ると言われる逸材です。

40ヤードダッシュが4.48秒、垂直跳びが39インチ、幅跳びが10フィート7インチという数字からも爆発力で溢れた選手。LBとEDGEの経験者ということで高い汎用性を誇りフットボールIQも抜群。2024年オフに自分の車がレッカーされそうになったところでそのレッカー車の運転手に暴行を加えたという事件も起こしてしまいましたが、しっかりと更生プログラムをこなして禊を済ませています。ペンステート伝統の背番号「11」を背負った名手としてNFLに殴り込みます。

AGSの選ぶカーターのベストゲーム

ウィスコンシン大戦(2024年度)

Big Tenカンファレンス戦となったウィスコンシン大戦、アウェーという環境ながらカーターはこの試合で7タックル(4ソロ)、4TFL、2.5サック、1ファンブルフォース(Forced Fumble)という数字を残し、相手QBに何度もプレシャーをかけ続けました。特に彼が記録したファンブルフォースはペンステートにモメンタムを引き寄せ、プライムタイムでのTV放映で全米の観衆の面前で彼の存在感を大いに見せつけた試合となりました。

キャリアハイライト動画


ジェームス・ピアース・Jr(テネシー大)


テネシー大に3年間所属し、トータルで101タックル、29.5TFL、19.5サック、4ファンブルフォース、1INTという素晴らしい数字を残したジェームス・ピアース・Jr.(James Pearce Jr)。2023年シーズンにその才能を開花し14.5TFLに10サック、2ファンブルフォースを記録した影響で2024年は相手チームの警戒を呼びダブルチームなどを組まれた影響でスタッツは落ちましたが(13TFL、7.5サック)、メトリクスだけ見ると上記のカーターに引けを取らないものを持っています。NFLで大成するにはあと少しフレームを厚くする必要があると言われてますが、パスラッシャーとして今後が楽しみな選手です。

AGSの選ぶピアース・Jrのベストゲーム

アラバマ大戦(2024年度)

伝統のライバルゲームとなったアラバマ大戦、ピアース・Jrはアラバマ大の強力なOL陣に対し5タックル、3TFL、2サック、1ファンブルフォースを記録。またQBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)に対し7つのQBプレッシャーを与え続け、アラバマ大オフェンスを大いに苦しめました。NFL候補が多いアラバマ大OLに対して数多くのパスラッシュを見せつけ、NFLスカウト陣の目を大いに惹いたのでした。

キャリアハイライト動画

シャマー・スチュワート(テキサスA&M大)


テキサスA&M大で1年生から活躍したシャマー・スチュワート(Shemar Stwart)。2024年度には31タックル、5.5TFL、1.5サック、1ファンブルフォースを記録。キャリアトータルでは65タックル、11.5TFL、4.5サックと既出のカーターやピアース・Jrに見劣りするものの、ランディフェンスにおいて非常に当確を表したDE選手。そういった意味では純粋なパスラッシャーではなくトラディショナルな5テク選手と言えるのかもしれません。チームのスキーム次第では即戦力となる可能性もありそうです。

AGSの選ぶスチュワートのベストゲーム

フロリダ大戦(2024年度68ヴェンチャーズボウル)

フロリダ大との対戦でスチュワートは4つのタックル、2つのTFL、1つのQBサック、1つのファンブルフォースに加え、5つのQBプレッシャーを記録。ブルラッシュで相手OLを翻弄し何度もポケットを崩していました。またエッジを固めたことでフロリダ大のゾーンランを封じ込め、相手のランを最小限(52ヤード)に抑えることに成功。さらに相手QB D.J.ラグウェイ(D.J. Lagway)からストリップサックを奪い反撃の起点も作り、この日スチュワートは縦横無尽に暴れまくりました。

2024年度ハイライト動画

マイケル・ウィリアムス(ジョージア大)


5つ星リクルートとしてジョージア大に入部したマイケル・ウィリアムス(Mykel Williams)。1年生時からローテーション入りし、7つのTFL、4.5個のQBサックを記録してフレッシュマンオールアメリカン(1年生限定)に選出されるとその後もジョージア大の強力DL陣の片翼を担い、キャリアトータルで67タックル、21.5TFL、14サック、3ファンブルフォースを計上。6フィート5インチ、265パウンド、さらにはアームの長さも34インチとフレーム的には申し分なく、特にランストッパーとして絶大なる威力を発揮してきました。力に頼りがちなところを修正できればNFLで多く活躍するジョージア大産の次なる刺客として台頭するかもしれません。

AGSの選ぶウィリアムスのベストゲーム

テキサス大戦(2024年度SEC優勝決定戦)

SEC(サウスイースタンカンファレンス)の王者を決める優勝決定戦でテキサス大と対戦したジョージア大。この試合でウィリアムスはドラフト候補でもあるOLケルヴィン・バンクス・Jr(Kelvin Banks Jr)やキャメロン・ウィリアムス(Cameron Williams)と対峙するも彼らを苦しめ、QBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)を浮き足出させました。結果として4タックル、2TFL、2サック、1ファンブルフォースという数字を残し、テキサス大の猛攻を食い止めてジョージア大の逆転勝利をお膳立てしました。

2024年度ハイライト動画

ニック・スコートン(テキサスA&M大)


2022年から2023年までパデュー大でプレーし、2024年からテキサスA&M大へ転校したニック・スコートン(Nic Scourton)。パデュー大では2年間で52タックル、17TFL、12サック、1ファンブルフォースを記録するも、転校先のテキサスA&M大では対戦チームのレベルが上がったからか2023年と比べるとスタッツは軒並み下回りました。しかし6フィート4インチに280パウンドという厚みのあるフレームにも関わらず40ヤードダッシュが4.70秒と驚くほど快速で、瞬時の動きも機敏。ランストッパーだけでなくパスラッシャーとしても非凡な才能を秘めており、NFLで大化けする可能性も。

AGSの選ぶスコートンのベストゲーム

アーカンソー大戦(2024年度)

「サウスウエストクラシック」としてダラスカウボーイズの本拠地「AT&Tスタジアム」で行われたこの一戦、スコートンは5タックル、2.5TFL、1.5QBサック、1ファンブルフォースを記録。特に試合終盤に逆転を狙って攻め込むアーカンソー大からファンブルフォースを奪って相手の反撃の芽を摘み勝利をつかみ取ったのに大きく貢献。フィジカルなOTを圧倒しただけでなく、機動系QBだったタイレン・グリーン(Taylen Green)にプレッシャーをかけ続けたのは印象的でした。

キャリアハイライト動画

ジャック・ソイヤー(オハイオ州立大)


2021年からオハイオ州立大に入部し、3年生だった2023年度シーズン後にNFLドラフト入りも出来たところ、4年生シーズンとなった2024年に全米制覇を目指すためにチームに残留。そして見事その目的を果たしてチームを全米優勝に導くリーダーシップを見せたのがこのジャック・ソイヤー(Jack Sawyer)。3年生時に既に48タックル、10TFL、6.5サック、2ファンブルフォースといった素晴らしい数字を残しましたが、4年生時にはさらにそれを上回る結果(59タックル、9TFL、9サック、3ファンブルフォース)を残しました。みなぎるパワー、相手をいなす技術、そして器用な手の使い方で相手OLをかわすのに長けるだけでなく、QBを狙う「臭覚」をも備え持った選手。荒削りで華麗なDEではありませんが、先輩のサム・ハバード(Sam Hubbard、現シンシナティベンガルズ)を彷彿とさせるプロスペクトです。

AGSの選ぶソイヤーのベストゲーム

テキサス大戦(2024年度CFP準決勝戦)

CFP準決勝戦となったコットンボウルテキサス大と対戦したオハイオ州立大でしたが、この試合でソイヤーはオハイオ州立大フットボール史上でも随一となる歴史的なパフォーマンスを披露します。スタッツ的には3タックル、1.5TFL、1サック、1ファンブルフォースとなっていますが、やはり第4Qに見せたファンブルリカバーからの83ヤードリターンTDは後世にも語り継がれる記憶に残るプレーです。

キャリアハイライト動画

プリンスリー・ウマンミエレン(ミシシッピ大)


2020年から4年間フロリダ大でプレーし、2020年に起きた新型コロナのパンデミックによる特例のエクストラエリジビリティを利用して5年目となった2024年にミシシッピ大に転校してきたプリンスリー・ウマンミエレン(Princely Umanmielen)。5年間のプレー経験があるだけあり、キャリアスタッツは49試合出場で122タックル、33TFL、22.5サック、5ファンブルフォースとそうそう足るものです。2024年のミシシッピ大では37タックル、14TFL、10.5サック、1ファンブルフォースと活躍。その結果オールSEC(一軍)並びにオールアメリカン(ニ軍)に選出。スピード、パワー、多様なムーブでパスラッシュをかける能力、そしてランに対するブロック能力も持ち合わせており、育成次第でNFL入りしてすぐでプレーする機会が回ってくるかも。

ちなみに彼はナイジェリア系のアメリカ人で4人兄弟であり、他の3人の兄弟もフットボーラー。兄のプリンス(Prince)はFCSタールトン州立大でかつてプレー。弟のプリンスウィル(Princewill)はネブラスカ大からミシシッピ大へ転校した2年生、もう一人の弟のプリンストン(Princeton)は現在高校生。全員DEであり、名前に「プリンス」という単語が入っています。

AGSの選ぶウマンミエレンのベストゲーム

ジョージア大戦(2024年度)

対戦当時全米2位だったジョージア大を28対10で倒す大金星を得たミシシッピ大。この試合の勝因はミシシッピ大のディフェンス陣がジョージア大オフェンスを完全に押さえ込んだことが挙げられますが、ウマンミエレンは2サック、1ファンブルフォースを記録し、それ以外でも何度も相手QBカーソン・ベック(Carson Beck、現マイアミ大)にプレッシャーをかけ続けていました。この試合での活躍が彼のドラフトでの株を大きく上げたといっても過言ではありません。

キャリアハイライト動画

JT・トゥイモロアウ(オハイオ州立大)


既出のジャック・ソイヤーと同じく4年間オハイオ州立大にコミットし続けたJ.T.トゥイモロアウ(J.T. Tuimoloau)。5つ星リクルートの超逸材として入部するとその期待を裏切らない活躍をし続けました。4年間トータルで120タックル、32.5TFL、17QBサック、2パスINT、3ファンブルフォースとオハイオ州立大ディフェンスの中核として君臨。特にランディフェンスに強く、パワー、スピード、フレームに腕の長さとDEとしては文句のない身体能力を持っています。エッジラッシャーとしてはもっとキレを磨く必要があると言われてますが、ファーストラウンダーの素質を十分持っている選手です。

AGSの選ぶトゥイモロアウのベストゲーム

ペンシルバニア州立大戦(2022年度)

2022年とちょっと古い試合になりますが、このペンシルバニア州立大との試合でトゥイモロアウは6タックル、3TFL、2サック、1パスINT(リターンTD)、1ファンブルフォース、1ファンブルリカバリーと大暴れ。一人でペンステートオフェンスを抑え込むかのような大活躍で全米に彼の名を知らしめました。

2024年度ハイライト動画

ジョサイア・スチュワート(ミシガン大)


1年生と2年生時にコースタルカロライナ大に所属しその後ミシガン大へ転校したジョサイア・スチュワート(Josaiah Stewart)。1年生時にルーキーながら12.5QBサックを記録し、コースタルカロライナ大の1シーズン最多QBサック記録を更新しフレッシュマンオールアメリカン(1年生限定)に選出。2023年からミシガン大に転校すると全米優勝することになるチームのディフェンスにローテーションの一員として貢献。そして2024年には11試合に先発出場。チーム最多となる13つのTFL、8.5個のサック、2つのファンブルフォースを記録。キャプテンに選出されるなど転校生ながらチームの信頼も勝ち得た選手。荒削りなため即戦力とはいかないかもしれませんが、ポテンシャルに期待したくなるプロスペクトです。

AGSの選ぶスチュワートのベストゲーム

アラバマ大戦(2023年度CFP準決勝戦)

2023年度のCFP準決勝戦、ローズボウルアラバマ大と対戦したミシガン大はOTの末に勝利して見事ナショナルタイトルゲームへ駒を進めましたが、この試合でスチュワートは7タックル、2TFL、1サックを記録。のちに1巡目でタイタンズにドラフトされることになるOTのJC・レイサム(J.C. Latham)を相手に大奮闘。サイズ感が危惧される中、パワーとスピードでNFL級選手であるレイサムを浮き足出させたことで、彼のポテンシャルの高さを大いに見せつけてくれました。

キャリアハイライト動画

その他の候補者たち

マイク・グリーン(Mike Green、マーシャル大)
ランドン・ジャクソン(Landon Jackson、アーカンソー大)
ドノヴァン・イザラクー(Donovan Ezeiruaku、ボストンカレッジ)
ブレイデン・スウィンソン(Bradyn Swinson、ルイジアナ州立大)
カイル・ケナード(Kyle Kennard、サウスカロライナ大)
ジャレッド・アイヴィー(Jared Ivey、ミシシッピ大)
ジョーダン・バーチ(Jordan Burch、オレゴン大)

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