つい先程今季第3回目のカレッジフットボールプレーオフ(CFP)ランキングが発表されました。先週末は上位チームが軒並み順当に白星を重ねたため、CFPが導入された2014年以来初となる上位10チームランキングが据え置きという珍しいランキングとなりました。
それでは早速その最新CFPランキングを見ていきたいと思います。
上位4チーム
1位 アラバマ大
2位 クレムソン大
3位 ノートルダム大
4位 ミシガン大
アラバマ大はミシシッピ州立大に完封、クレムソン大はボストンカレッジをプライムタイムで撃破、ノートルダム大は今季絶不調のフロリダ州立大を難なく倒し、ミシガン大もラトガース大を無難に片付けました。
アラバマ大は強力ディフェンスを誇るミシシッピ州立大に幾分苦しめられた感もありましたが、ディフェンス陣が相手を圧倒してルイジアナ州立大戦に続き2試合連続の完封勝利。この試合ではハイズマントロフィー最有力候補のQBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)が負傷退場。彼の健康状態がアラバマ大にとって唯一のアキレス腱か。
クレムソン大はボストンカレッジ相手に27対7とスコアを見れば通常よりも僅差になっていますが、内容的には圧勝。ボストンカレッジにオフェンシブTDを奪わせなかったディフェンス陣が光りました。
ノートルダム大は先発QBイアン・ブック(Ian Book)が怪我で出場を見送り、代わりに出場したブランドン・ウィンブッシュ(Brandon Wimbush)が2つのINTを犯しはしたものの、元先発QBの意地を見せて見事チーム10勝目の勝利に華を添えました。
第2集団
5位 ジョージア大
6位 オクラホマ大
ジョージア大は先週24位のアーバン大と対決。前半途中まで10対7とリードを許しましたが、第2Qに17点を一気に稼ぎそのままアーバン大を突き放しました。2年生ながらすでにベテランの域に入りつつあるQBジェイク・フローム(Jake Fromm)のそつないプレー、RBデアンドレ・スウィフト(D’Andre Swift)とイライジャ・ホリフィールド(Elija Holyfield)の強力なツインタワーに加え、若いながらもシーズンを追うごとに力をつけてきているディフェンス陣をして、ジョージア大はトップ4チームがズッコケればいつでもそこに付け入る準備が整っています。
6位のオクラホマ大はオクラホマ州立大とのライバル決戦「ベッドラムシリーズ」で危うく敗れるという危機を迎えましたが、オクラホマ州立大の決勝への2ポイントコンバージョンが失敗して何とか難を逃れるという綱渡りゲームを繰り広げました。タガヴァイロアの最大の対抗馬であるQBカイラー・マレー(Kyler Murray)の活躍はいつものことですが、やはりこの試合で47失点、その前のテキサス工科大戦でも46点と大量失点を許しているディフェンス陣の脆さが気になります。
第3集団
7位 ルイジアナ州立大
8位 ワシントン州立大
9位 ウエストバージニア大
10位 オハイオ州立大
前回も触れたようにこれらの第3集団の中で未だにプレーオフ進出の可能性が残されているのはおそらくウエストバージニア大とオハイオ州立大でしょう。彼らにはいまだ自力でそれぞれが所属するカンファレンスを制する可能性が残されており、そうなった場合上位6チームの動向次第では彼らにもチャンスはありそうです。
ワシントン州立大もPac-12カンファレンスチャンプになる可能性は大いにありますが、CFP選考委員会が重要視する「ストレングス・オブ・スケジュール(Strength of Schedule)」がネックになり(彼らの交流戦の相手がワイオミング大、サンノゼ州立大、イースタンワシントン大という弱小チームばかりであるため)ウエストバージニア大やオハイオ州立大よりも現在上位にランクされているものの、状況によっては彼らに追い越されるというシナリオは大いに考えられます。最終戦のワシントン大(現在18位)に勝利し、カンファレンス優勝決定戦で南地区チームに勝つことが最低条件となります。
ルイジアナ州立大はこれまでの戦歴を考えると非常に高いストレングス・オブ・スケジュールを持ってはいますがすでに2敗しており、7位とはいえ彼らに上位4チーム入りする可能性があるかと言えば極めてゼロに近いといえるでしょう。
今後の展開
今週末はトップ10チーム中8チームが格下チームとの対戦となっており、それらのチームはおそらく難なく白星を飾ることになるでしょう。
そんな中、3位のノートルダム大は12位のシラキュース大と対戦。今季もっとも波に乗っていると思われるシラキュース大は先週対決したフロリダ州立大のように容易い相手ではありません。ブライアン・ケリー(Brian Kelly)監督はすでにQBブックがこの試合で復帰することを明言しています。シラキュース大は先にクレムソン大にあと少しのところで土をつけるまで彼らを追い込んだチーム。アップセットもあり得るかもしれません。
そうなればジョージア大がノートルダム大に取って代わり上位4チーム入りを果たすでしょうし、そうなればすでに対戦が決まっているSECチャンピオンシップでのアラバマ大との大一番が今季レギュラーシーズン最大のマッチアップとなりそうです。
また9位のウエストバージニア大は転んでもただでは起きないオクラホマ州立大と対戦。オクラホマ大をあと少しのところまで追い詰めたオクラホマ州立大もまたウエストバージニア大に一泡吹かせたいと思っていることでしょう。相手のハイスコアオフェンスに対抗するため、QBウィル・グリアー(Will Grier)の最高のパフォーマンスが求められます。
第3回目のCFPランキング