第9週目のランキングでは上位チームに大きな動きは見られませんでしたが、注目はやはり先週サザンカリフォルニア大を49対14で破ったノートルダム大が13位から9位に上昇してきたことでしょう。サザンカリフォルニア大が過大評価されて来たチームであることはこの試合で決定的になりましたが、それを加味してもノートルダム大の急成長には目を見張るものがあります。にわかに彼らにもカレッジフットボールプレーオフ進出の可能性が見え隠れしてきました。
ノートルダム大の上昇のために順位を落としたのはオクラホマ大(10位)とオクラホマ州立大(11位)です。オクラホマ大はカンザス州立大相手に試合終了直前にTDを奪うまでは危うい展開を強いられ、またオクラホマ州立大もテキサス大との試合でオーバータイムにまでもつれ込む接戦を演じ辛くも勝利を得ました。そんなちょっと消化不良な試合のせいもあり彼らはノートルダム大に追い越されてしまったのでしょう。
ミシガン大を圧倒的なスタイルで打ち負かした2位のペンシルバニア州立大は得票数で3位のジョージア大との差を広げました。先週の試合で現時点でペンシルバニア州立大がアラバマ大に次いで絶対的な2位チームであることを裏付けています。
そのペンシルバニア州立大に敗れたミシガン大はとうとうトップ25ランキングから脱落。オフシーズンに何かと話題を提供してくれていたミシガン大のジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督でしたが肝心の試合で結果が出ず意気消沈。ハーボー監督とミシガン大という名前だけでトップ10を走ってきましたが、まさにボロが出たと言えるでしょう。
同じく順位を大きく下げたのはノートルダム大に敗れたサザンカリフォルニア大(11位→21位)。彼らも昨年後半に見せた猛追とローズボウルでの劇的な勝利、さらにサム・ダーノルド(Sam Darnold)というハイズマン級と言われたQBを擁したチームとして開幕から評価は高かったですが、ここにきて彼らもメッキが剥がれてきた感じです。
そのほかで気になるのは2敗ながら現在の勢いだけ見ればPac-12カンファレンスでもトップ級のチーム力とも言えるスタンフォード大。現在20位でじわじわと順位を上げてきています。今後彼らはワシントン州立大(15位)、ワシントン大(12位)、そして最終戦のノートルダム大との試合を控えており、これらのランクチームを全て薙ぎ払うことができれば2敗チームとしてかなり上を目指せるのではないのでしょうか。これまで2敗チームがプレーオフ進出を果たした前例はありませんが、今後の展開いかんでは彼らがその慣例に風穴を開けられるかもしれません。
またフロリダ大、アーバン大(19位)、ミシシッピ大とカンファレンス戦3連勝中のルイジアナ州立大ですが、それでも前回24位だったのが最新のランキングでは23位とたったの1つしか順位を上げられなかったところを見ると、投票者たちが彼らの出来にまだ懐疑的な評価しかしていないことが垣間見えます。それもこれも再来週のアラバマ大(1位)との大一番の結果次第で大きく変わることでしょう。
そして25位には24位だったテキサス工科大を破ったアイオワ州立大がランクイン。彼らは第6週目にオクラホマ大から金星を奪い、7週目にカンザス大から45対0の完封勝利を獲得しこれで3連勝中。彼らが全米ランキングに飛び込んできたのは2005年以来の快挙となりました。来週には4位のテキサスクリスチャン大を控えますが、もし仮に彼らがこの試合で勝つことがあればBig 12カンファレンスはまさに戦国時代状態となります。
来週は今挙げたテキサスクリスチャン大対アイオワ州立大にくわえ、ペンシルバニア州立大 vs オハイオ州立大(6位)、ノートルダム大 vs ノースカロライナ州立大(14位)、オクラホマ州立大 vs ウエストバージニア大(22位)とランクチーム同士の試合が4つもあり、次のランキングではまたチームの顔ぶれが変わっている可能性が大いにありそうです。