今シーズンのカレッジフットボールも4週目を終え、シーズンの4分の1が終了したことになります。先週のトップ10チームたちはそれぞれ勝ち星を重ね最新ランキングの順位に大きな変動は見られません。一方、上位入を目指す中堅位チームたちは上のチームたちが転がり落ちてくるのを虎視眈々と待ち続けています。それでは第5週目に発表された最新のAPランキングを見てみましょう。
1位から4位までの順位は先週と同じ顔ぶれ。それぞれがしっかりと勝利を収めたため動きは全くありませんでしたが、5位と6位のルイジアナ州立大とオクラホマ大は順位を入れ替えました。先週オクラホマ大は勝ったものの格下とされる陸軍士官学校にOTに持ち込まれるほど苦戦したことがこの入れ替えの結果となったのかも。
オレゴン大との死闘を制したスタンフォード大、ウェイクフォレスト大を圧倒したノートルダム大は、上のチームが詰まっているため順位は先週のまま。先週10位タイだったペンシルバニア州立大は9位に上昇、アーカンソー大を倒したアーバン大は10位にランクを下げました。
ワシントン大(11位)とウエストバージニア大(12位)は上のチームが転落してくるのを今か今かと待ち構えています。13位には「グループオブ5」の急先鋒、セントラルフロリダ大がランクイン。先週はオフェンスの鬼、レーン・キフィン(Lane Kiffin)監督のフロリダアトランティック大に大勝して順位を13位まで上げてきました。
14位にはミシガン大。ミシガン大は開幕戦でノートルダム大に敗れ順位を落としてからここまで特に話題に上がることはありませんでしたが、徐々にランクをここまで上げてきました。Big Tenではオハイオ州立大やペンシルバニア州立大の直接対決が今週末控えていますが、その影で力をつけているミシガン大、不気味です。
注目は17位のケンタッキー大です。彼らは先週末ミシシッピ州立大(今週23位)を倒して4勝無敗とし、いよいよ2007年以来のトップ25位入りを果たしました。フロリダ大、ミシシッピ州立大と立て続けにSECチームから勝利を奪ったケンタッキー大、SEC東地区の台風の目となり得るでしょうか?
そして18位には大御所・テキサス大が来ました。確かなディフェンス力でサザンカリフォルニア大(当時22位)とテキサスクリスチャン大(17位)から2連勝した彼らがついにランクイン。ただ圏外からいきなり18位というのは(ケンタッキー大にもいえることですが)ちょっと評価しすぎなんじゃないのかと思ってしまいます。何と言っても7位のスタンフォード大を最後まで苦しめたオレゴン大(今週19位)よりもランキングが上というのはいかがなものでしょうか・・・。
そのオレゴン大はスタンフォード大に敗れたのにも関わらず20位から19位へランクアップ。負けはしたものの試合の内容からして彼らの実力が評価されたのでしょうね。20位のブリガムヤング大と21位のミシガン州立大も地味に順位を上げてきています。そして22位には現在全勝中のデューク大、24位にも無敗のカリフォルニア大、そして25位にはオクラホマ州立大を破ったテキサス工科大がそれぞれ今週新たにランク外から飛び込んできました。
また最新のランキングから姿を消してしまったのは、オールドドミニオン大にまさかの敗戦を喫したバージニア工科大(前回13位)、テキサス工科大に敗れたオクラホマ州立大(15位)、テキサス大に敗れたテキサスクリスチャン大(17位)、アラバマ大に敗れたテキサスA&M大(22位)、そしてパデュー大に敗れたボストンカレッジ(23位)の5チームです。
それにしても前回の分析でも触れましたが、今年はSECが元気です。ルイジアナ州立大が6位から5位に上昇したおかげでなんとSEC出身チームがトップ5に3チームも存在することになります。テキサスA&M大はアラバマ大に敗れて圏外へ転落しましたが、新たにケンタッキー大がランクインを果たしました。今後このまま行けばアラバマ大、ジョージア大、ルイジアナ州立大、アーバン大がそれぞれぶつかりあうことになるでしょうから、どのチームがこの厳しいリーグで生き残れるのかは今後非常に楽しみになってきます。
逆に元気がなくなってしまったのがACCです。特にクレムソン大の次点とされていたバージニア工科大が超格下のオールドドミニオン大に土をつけられてランク外に転落したのは大きな痛手です。デューク大が新たにランクインしてきましたが、彼らが「コンテンダー」とも思えません。カンファレンスの競争率が低いと後々プレーオフ争いが増してきた時に不利になる可能性があります。