サンフランシスコボウルとして2002年以来メジャーリーグのサンフランシスコジャイアンツの本拠地であるAT&Tパークで開催されてきたこのボウルゲームは名前を何度か変え、昨年フォスターファームスボウルとしてNFLサンフランシスコ49ersのリーバイススタジアムで行われるようになりました。
昨年このフォスターファームスボウルに改名して以来Pac-12カンファレンスチームとBig Tenカンファレンスチームとのマッチアップに変更され、去年はメリーランド大対スタンフォード大が対戦。スタンフォード大が45対21とメリーランド大を圧倒したのでした。今年はネブラスカ大とUCLAとの対決。これまでPac-12チームが3連勝としていますが、Big Ten出身のネブラスカ大がこの流れを変えることができるでしょうか?
UCLAブルーインズ(8勝4敗、5勝4敗 Pac-12)
今季開幕戦から絶好調で全米ランクでは最高で7位にまで上り詰めるも、チーム内の度重なる怪我に泣かされあれよあれよというまにPac-12カンファレンス内でも上位レースから脱落。3つのランクチームから勝利を奪う善戦を見せたものの、4敗も喫してしまったのが響き、ポテンシャル的には新年のメジャーボウルゲームにスツ上できそうなものの、今回この中位レベルのボウルゲームに落ち着いてしまいました。
UCLAオフェンスを率いるのは、今季フレッシュマンMVPを獲得したQBジョシュ・ローゼン(Josh Rosen)。ローゼンは長いUCLAフットボール部史上初めてとなるトゥルーフレッシュマンとして先発QBを任されるという偉業を達成し、シーズン途中で怪我に見舞われるも彼がこのUCLAの将来を背負う逸材であることは明らかとなりました。3351ヤードのトータルパスヤードに、シーズントータル5試合で300ヤード以上のパスを記録するなど1年生とは思えない活躍を見せました。
UCLAがそのポテンシャルを生かせず周囲の期待に応えることができなかった大きな一因としてあげられるのはオールアメリカンLBのマイルズ・ジャック(Myles Jack)が膝の怪我でシーズンのほとんどで出場できなかったことです。彼が抜けた後のUCLAの勝敗は5勝4敗と明らかに失速。オールアメリカンとしてだけでなく、チームリーダーを失ったブルーインズのトータルディフェンスは全米59位とトップレベルチームとしてはいただけない数字となってしまいました。
最後に出場したボウルゲーム:
2014年度 アラモボウル(UCLA40、カンザス州立大35)
歴代ボウルゲーム戦績:
17勝17敗1分け
ネブラスカ大コーンハスカーズ(5勝7敗、3勝5敗 Big Ten)
ネブラスカ大はご覧の通り5勝7敗で負け越してしまいましたが、今季出場チームの数合わせのため負け越しチームにも関わらずボウルゲームに出場が決定しました。歴史あるカレッジフットボールに於いて強豪と歌われたチームとしてはこのような形でボウルゲームに出場することは汚点以外の何物でもないと思うのですが、唯一ポジティブに考えられることがあるとすれば、ボウルゲームに出場することによってレギュラーシーズン後でもチーム練習を行えることぐらいでしょうか。オレゴン州立大からやってきた1年目のヘッドコーチ、マイク・ライリー(Mike Riley)にとってみればボウルゲーム出場云々よりも来季に向けたチームづくりの方が重要なのかもしれません。にしても通常なら出場資格が与えられず、チーム内にはボウルゲームなど行きたくないと思う選手もいないとは言えないので、完全に両手を挙げて喜ぶことができるようなイベントではないでしょうね。
3勝6敗とすでに敗色濃厚となっていたネブラスカ大は、今季最終的にプレーオフ進出を果たしたミシガン州立大から大金星を奪います(疑惑の判定はありましたが)。さらに次戦のラトガース大戦でも勝利をものにし、チームの勢いも上向きとなりかけたところ、アイオワ大に敗れ結果5勝7敗となったのでした。
そのアイオワ大戦で4つのパスインターセプションを犯してしまったQBトミー・アームストロング(Tommy Armstrong)はシーズンを通して不安定なプレーが続き、それが直接チームの勝敗に響いてしまいました。またネブラスカ大の代名詞でもあったランオフェンスも不発。さらにはチームのパスディフェンスも苦戦とあまりいいところがありませんでしたが、悪いニュースばかりでもありません。負けが重なったものの、接戦の末に惜しくも敗れた試合も多く、決して相手にこてんぱんにやられてばかりだったわけではなかったのです。仮にすべてがハマれば、そしてそれが60分持続すればネブラスカ大にも勝機ありです。
最後に出場したボウルゲーム:
2014年 ホリデーボウル(サザンカリフォルニア大45、ネブラスカ大42)
歴代ボウルゲーム戦績:
25勝26敗