NFLニューイングランドペイトリオッツのスターQBトム・ブレディ(Tom Brady)のエージェントであるドン・イー(Don Yee)氏がカレッジフットボールとNFLの中間に位置する新たなプロリーグを立ち上げる計画であることがわかりあました。
「パシフィックプロ」という仮称が付いているこのプロリーグ、2018年開催を目指しているそうで、主に南カリフォルニア地方で4チームから出発する予定。
所属選手は平均5万ドル(約500万円)のサラリーを受け取ることができ、シーズンは計8試合、そのあとにプレーオフを行ってチャンピオンを決定するそうです。
なんとなく眉唾もののリーグに聞こえますが、共同創業者には元NFL選手のエド・マカフリー(Ed McCaffrey)氏が名を連ね、アドバイザーには元デンバーブロンコス及びワシントンレッドスキンズ監督のマイク・シャナハン(Mike Shanahan)氏が就任。とりあえずは冗談話ではないことは確かです(笑)。
「これまでのような典型的な形ではなく、このような育成リーグを通して若い選手にチャンスとオプションを与えるのに絶好の機会が訪れたのです。」とはイー氏談。
「過去の二の舞」にならないように
過去にも似たようなリーグが存在したことがあります。XFLやUSFLです。これらはぶっちゃけ失敗に終わりましたが、この「パシフィックプロ」がこの2つのプロリーグと決定的に違うのはチームがフランチャイズを持たないことです。つまりリーグオフィスが4チームの運営管理をコントロールするというわけです。
また年齢制限も18歳から22歳と低年齢化されており、NFLと競合するつもりはないことがわかります。高校を卒業後何らかの理由で大学に進学できないか、もしくはカレッジフットボールを飛び越えて「プロ」になりたい若手選手、さらには大学で問題を起こし退部させられたドロップアウトたちに門を開くことになりそうです。もちろんその後にNFLのチームに拾ってもらうことを夢見ることもできます。
「アメフトビジネスは長いことその形を変えることなく、独創性を失ってきました。今回のアイデアはまだ誰も手を付けたことのない革新的なものです。このリーグが既存するもの(=カレッジフットボールやNFL)にないものを補うことのできる貴重な役割を果たすことができると信じています。」とイー氏は話しました。
もちろんビジネスの匂いがプンプンしますが、一方で若手に新たなチョイスを提示するという面では悪くはないアイデアであるとは思います。ただ、これが長期的に根付くかどうか・・・。こればかりはやってみなければわかりませんね。