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1月1日開催のボウルゲームプレビュー

1月1日開催のボウルゲームプレビュー

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ベースボール・マガジン社 (編集)

アウトバックボウル

ミシシッピ州立大 vs アイオワ大

9年連続ボウルゲーム出場を決めたミシシッピ州立大が6年連続ボウルゲーム出場のアイオワ大との対決となった今年のアウトバックボウル。実は両チームはこのボウルゲームにて史上初めての顔合わせととなります。

ミシシッピ州立大は今季から元ペンシルバニア州立大OCのジョー・モアヘッド(Joe Moorhead)監督に率いられてきました。その彼らのシーズンはアップダウンが激しいものでした。ある時は誰も止められないような強さを見せたかと思えば、別のときには首を傾げたくなるような試合を見せたり・・・。特に所属するSEC戦が本格的に始まるとパワー不足が露呈。ランクインしていたのも中盤戦にはランク外へ転落してしまいました。

しかし後半に入るとオフェンス陣が息を吹き替えし、アラバマ大との完封負け(24対0)以外はカンファレンス戦で1試合平均32得点をその存在感を見せつけました。

このアウトバックボウルはミシシッピ州立大の4年生QBニック・フィッツジェラルド(Nick Fitzgerald)にとってはカレッジキャリア最後の試合となります。現ダラスカウボーイズQBダーク・プレスコット(Dak Prescott)の後継者として過去3年間チームの先発を任されてきたフィッツジェラルドは全米のエリートQBと言うには言いすぎかもしれませんが、そのフレームとタフなプレースタイルでファンの心を鷲掴みにしてきました。今季は1615パスヤード(15TD)に1018ランゲーム(12TD)という数字を残しており、アイオワ大相手に有終の美を飾ります。

しかし今季のミシシッピ州立大の本丸はそのディフェンス陣です。失点数は並み居る強豪チームを押しのけて全米1位を獲得(平均12点)。またQBサック数では全米13位となる合計36個を記録。そして彼らのディフェンスはQBにプレッシャーを掛けるだけでなくカベレージも全米6位(164.2ヤード)とまさにつけ入る隙きのないディフェンスです。

一方のアイオワ大はミシシッピ州立大と違い前半7試合を疾風のように駆け抜けましたが、終盤にかけて尻すぼみしてしまったチーム。開幕後6勝1敗で開幕前のBig Ten西地区優勝候補ウィスコンシン大が不信のすきを突いて彼らが地区レースを勝ち抜くかと思われました。しかしその後3連敗を喫して地区優勝レースから脱落。最後2試合で勝利を挙げて8勝を挙げ今回9勝目を目指してミシシッピ州立大と激突です。

攻撃面ではアイオワ大はほぼ全域において全米レベルで見て中堅ほどです。良くもなく悪くもなく、というアイオワ大らしい出来と言えるでしょう。そのオフェンスを率いるのは3年生のネイト・スタンリー(Nate Stanley)。彼は昨年と比べれば数字的にみて成長しています。

しかし彼らの強みはミシシッピ州立大と同じようにそのディフェンス陣です。失点数は全米11位(1試合平均17.4点)、ラッシュディフェンスは8位(1試合平均102.8ヤード)ということで彼らから大量得点を奪うことは容易いことではありません。

ディフェンス対ディフェンスの玄人好みの試合展開が期待できそうな今年のアウトバックボウル。キックオフは12時です。


フィエスタボウル

ルイジアナ州立大 vs セントラルフロリダ大

ニューイヤーズ6」ボウルの1つである今年のフィエスタボウルはSECの強豪・ルイジアナ州立大対「グループオブ5」の雄・セントラルフロリダ大との対決となりました。

セントラルフロリダ大は昨年スコット・フロスト(Scott Frost、現ネブラスカ大監督)の指揮の下13勝0敗と完全シーズンを成し遂げました。フロスト監督がネブラスカ大へと去った後彼の跡を継いだのはジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)監督。フロスト監督が築いた基礎をハイペル監督がどのように引き継ぐかに注目が集まりましたが、今年のセントラルフロリダ大も再び無敗街道まっしぐら。そしてレギュラーシーズンを見事に全勝で乗り切り、今のところ昨年から続いて25連勝中。これは現在も続く現役の記録としては最長連続記録となります。

セントラルフロリダ大の快進撃の原動力となってきたのはQBマッケンジー・ミルトン(McKenzie Milton)です。開幕当初はイズマトロフィー候補リストにも名前を連ねたミルトンは今年も昨年に続き素晴らしいパフォーマンスを見せてチームの連勝に大いに貢献しますが、シーズン11試合目のサウスフロリダ大戦でミルトンは膝に大怪我を負い、病院へ直行。今も来季に復帰できるかどうかのめども立たないほどのダメージを受けたのです。

そしてミルトン不在で望んだメンフィス大とのAAC優勝決定戦では当初の不安を払拭する56対41というスコアでメンフィス大を撃破してカンファレンスタイトル2連覇を果たしました。しかし今回対戦するルイジアナ州立大はこれまでセントラルフロリダ大が対戦してきたどのチームよりも強力なディフェンスを持っており、バックアップのダリエル・マック・Jr.(Darriel Mack Jr.)では少々荷が重すぎないか心配です。

地力で見ればルイジアナ州立大の方が選手の層も厚く、タレントの質も上でしょうから、普通にやれば問題なさそうです。しかし昨年セントラルフロリダ大とピーチボウルで対戦したアーバン大はナメてかかったのか格下とされるセントラルフロリダ大に敗れてしまいました。この試合はルイジアナ州立大がどれだけ本気度を出せるかにかかっていると言えそうです。

シトラスボウル

ケンタッキー大 vs ペンシルバニア州立大

Big Ten所属のペンシルバニア州立大が今季SECで驚きの快進撃を見せたケンタッキー大とシトラスボウルで激突します。

今季ケンタッキー大はDLジョシュ・アレン(Josh Allen)を中心とするセンセーショナルなディフェンス陣とRBベニー・スネル(Benny Snell)の活躍でお正月のボウルゲームに出場するに至りました。彼らのディフェンスは失点数で全米10本の指に入る程の実力(1試合平均16.3点)を誇りますが、ペンシルバニア州立大のオフェンス力と比べると少々物足りなさを感じずに入られませんので、ここが勝負の分かれ目と言えそうです。

ペンシルバニア州立大はQBトレース・マクソーリー(Trace McSorley)が主体のチームであり、彼がゾーンに入った時のオフェンスを止めるのは難しいというほどチームはマクソーリーに頼りっぱなし。しかし裏でチームを支えてきたのはそのディフェンス力。特にシーズン最後3試合では対戦相手3チームから奪われた失点全部を合わせてもたったの20失点という素晴らしい出来を見せました。

見どころは今季1305ランヤードに14TDを獲得したケンタッキー大のスネルがペンシルバニア州立大ディフェンスをどれだけ切り崩せるか、ということと、マクソーリーがケンタッキー大の強固なディフェンスをどう料理するか、というところでしょう。

スネルは今シーズン後は大学には留まらずプロ入りすることが濃厚とされていますが、このボウルゲームを回避せず出場することに決めたのは、ケンタッキー大のキャリアランヤード新記録樹立まであと107ヤードまで迫っており、これを達成するためだと言われています。つまりスネルのシトラスボウルでのモチベーションはかなり高いというわけです。

ペンシルバニア州立大は今年ニューイヤーズ6ボウルへの出場を逃しました。そのことで彼らがシトラスボウル出場へどのようなモチベーションを持っているかにも勝負の行方は影響していくと思います。どちらのチームが勝利に飢えているか・・・。

ローズボウル

ワシントン大 vs オハイオ州立大

12勝1敗でBig Tenチャンピオンに輝いたオハイオ州立大。しかし彼らは昨年に続き今年もCFPに進出できる4チームから弾かれてしまいました。先日行われた2つの準決勝戦ではノートルダム大、オクラホマ大ともども敗れ去ってしまい、しかもノートルダム大は完敗。これを見たオハイオ州立大選手並びにファンたちは「自分たちこそがCFPに進出すべきチームだった!」と感じていることでしょう。しかしオフシーズンのいざこざ、そしてパデュー大戦での大敗が結果的に彼らをナショナルタイトルレースから脱落させたのです。

しかしそれでもBig Tenチャンプとして威厳あるローズボウルに出場することは彼らにとって意義あることです。特にミシガン大戦、そしてノースウエスタン大とのカンファレンス決勝戦で見せたシーズン終盤の彼らのフットボールはそのポテンシャルを完全に出し切った素晴らしいものでした。その流れを今回のワシントン大戦で見せられるでしょうか?

モチベーションの面ではおそらくどのチームよりも盛り上がっているのではないでしょうか。というのもこの試合でアーバン・マイヤー(Urban Meyer)監督は引退することを公表しており、選手たちにとってはなんとしてもマイヤー監督の花道を飾りたいと思っているはずです。またスターQBドウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)もこの試合後NFL入りすることが噂されていますから、彼らにとっては一時代の終わりを告げる重要な試合となるはずです。

対するPac-12チャンプのワシントン大は全米5位のスコアリングディフェンス、20位のパスディフェンスを誇る強力な守備陣を擁するチーム。しかし今年のPac-12チームはどのチームもオフェンスの火力が乏しかったことを考えると、数字だけ見て一概にワシントン大ディフェンスが鉄壁であるとは言えないのかもしれません。

またオフェンスの面でも不安はつきません。QBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)はPac-12内での通算獲得勝利数で最多を誇るQBになりましたが、彼の相手ディフェンスを読む能力は年を追うごとに劣化しているような気がします。頼みの綱はRBマイルズ・ガスキン(Myles Gaskin)。4年生となる彼はなんと4年連続1100ヤード超えのランプレーを見せ続けてきました。ガスキンとオハイオ州立大ディフェンスの対決も見ものです。

シュガーボウル

テキサス大 vs ジョージア大

ジョージア大は今季中盤にルイジアナ州立大とのショーダウンに敗れ1敗を喫しましたが、それ以降は5連勝を飾りSEC東地区を制覇。そしてSEC優勝決定戦では昨年のナショナルタイトルマッチの再戦となるアラバマ大と対決となり、惜しくも35対28で敗れ2年連続CFP進出を逃しました。しかし実力だけ見れば彼らはプレーオフに出場していてもおかしくないチームであり、それは先にも挙げたようにオクラホマ大とノートルダム大が敗れ去った様を見ても明らかです。

対するテキサス大は今季9勝4敗と負けが少々こんでいますが、トム・ハーマン(Tom Herman)監督2季目にして早くもBig 12カンファレンス決勝戦に出場するなど結果を残してきています。シーズン中に一度倒したオクラホマ大とカンファレンス優勝決定戦で再び対決しましたが、ここでリベンジを食らい念願のリーグ制覇はなりませんでした。それでも「ニューイヤーズ6」の一つであるシュガーボウルに出場を決めたことは大変意味のあることです。

ジョージア大QBジェイク・フローム(Jake Fromm)はまだ2年生ですが既にベテランの風格が表れてきた頼れる司令塔です。アラバマ大とのSEC優勝決定戦で39投中25投を成功させ、301パスヤードに3つのTDをアラバマ大ディフェンスから奪ったのはまだ記憶に新しいです。テキサス大のパスディフェンスは全米115位ということでこの試合ではフロームからのエアーアタックに期待が持てそうです。

またデアンドレ・スウィフト(D’Andre Swift)とイライジャ・ホリフィールド(Elijah Holyfield)というRBワンツーパンチでジョージア大ランアタックは1試合平均252ヤードというとんでもない数字を残しています。これに対するテキサス大ランディフェンスは相手に許す1試合平均ヤードは136ヤードということでこのマッチアップは見ものです。

テキサス大がジョージア大から白星を奪うにはQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)が持てる力を最大限引き出すぐらいのパフォーマンスを見せなければならないでしょう。タフなランナーで知られるエリンガーは13TDを足で稼いではいるものの、チーム全体のランヤードは1試合平均151ヤードで全米95位と対戦相手に脅威となるとはお世辞にも言えません。ですからエリンガーは彼のパスプレーでジョージア大ディフェンスを撹乱する必要があるわけです。ジョージア大はスターCBデアンドレ・ベーカー(Deandre Baker)がNFLドラフト入りのためにシュガーボウル欠場を決めていますので、それもエリンガーにとっては朗報と言えそうです。

攻守ともにプレーオフクラスのジョージア大とまだまだ発展途上なテキサス大。名門同士の対決なだけにできればワンサイドな試合ではなく僅差の見応えのある試合を期待したいです。

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