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2021年NFLドラフト第1巡目終わって・・・

2021年NFLドラフト第1巡目終わって・・・

カレッジフットボーラーの最大の夢であるNFLという舞台に立つために避けては通れない登竜門、NFLドラフト。そしてプロチームとしてもチームの補強のために欠かせない重要なイベントなわけですが、現地時間4月29日夜にその初日となる第1巡目のピックが盛大に行われました。

昨年は新型コロナの影響でバーチャル形式で行われましたが、今回はオハイオ州クリーブランド氏をヘッドクォーターに置き、おなじみのロジャー・ガッデル(Rodger Goodell)コミッショナーが壇上で指名選手を発表してユニフォームを手渡すという従来の形が復活。ファンも制限付きで会場入りが許され、全体的にコロナ収束を印象づけるようなイベントになっていました。

4月30日と5月1日とあとドラフトは2日間残されていますが、やはり最注目となった第1巡目を振り返ってみたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

今年の総合ドライチ選手は・・・

ドラフトで一番最初に選ばれる選手、いわゆる総合ドライチ選手になることは大変栄誉なことだと思います。それは当然後世に残っていく情報だからということもありますが、選手それぞれ一生に一回しかドラフトに掛かることはありませんから、そういう状況で一番最初に選ばれるというのは誰でも狙って達成できることではありません。

しかもドライチ指名権を持っているチームの台所事情によってどのポジションの選手を指名するのかというのは変わってきますから、そのドラフトで最高最強の選手が必ずしもドライチ選手になるとも限らないのです。

今年の総合ドライチ選手指名権を持っていたのは昨年1勝15敗と撃沈したジャクソンビルジャガーズでした。彼らは今季から新たにかつてフロリダ大(2006年と2008年)、オハイオ州立大(2014年)でナショナルチャンピオンとなったアーバン・マイヤー(Urban Meyer)監督が指揮を執ることになっています。その新体制の大柱となる総合ドライチ選択選手に注目が集まっていましたが・・・。

大方の予想通りジャガーズがドライチで指名したのはクレムソン大QBトレヴァー・ローレンス (Trevor Lawrence)でした。

ローレンスは1年生時からすでにNFL級の逸材と言われており、今回満を持して早期ドラフト入り。ジャガーズが総合ドライチピックを手に入れたときからの既定路線とされていましたのでこの選択に驚きはなかったですよね。

ちなみにクレムソン大出身選手として総合ドライチとなったのはローレンスが初。そしてこれで2018年のベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、オクラホマ大→クリーブランドブラウンズ)、2019年のカイラー・マレー(Kyler Murray、オクラホマ大→アリゾナカーディナルス)、2020年のジョー・バロウ(Joe Burrow、ルイジアナ州立大→シンシナティベンガルズ)に続いて4年連続QBが総合ドライチで選ばれました。

またジャガーズとしては2003年のバイロン・レフトウィッチ(Byron Leftwich、元マーシャル大)、2011年のブライアン・ガバート(Blaine Gabbert、元ミズーリ大)、2014年のブレイク・ボートルズ(Blake Bortles、元セントラルフロリダ大)に続く4人目のQBを第1巡目に指名。どのQBもチームを代表するQBになったとは言い難く、この悪しき風習をローレンスが打ち止めできるでしょうか?


第1巡目を振り返って・・・

現行のNFLドラフトは1巡目から7巡目までの7ラウンド制となっていますが、3日間行われる中で第1巡目だけが初日に行われています。そのことからも1巡目の顔ぶれがいかに注目を浴びるかがおわかりいただけると思います。

先程もチームの内部事情によって欲しいポジションが違うということをお話しましたが、やはりどのチームも最初に指名する選手は彼らにとって一番欲しい選手であることは間違いありません。そうなればこのラウンドにドラフトの最強選手たちが顔を揃えるのは至極普通のことです。

また選手としても第1巡目で選ばれることは契約金にも影響を及ぼすので大変意味のあることでもあります。

ということで初日に行われた第1巡目の指名選手やらその周辺情報を見ていきます。

大学別1巡目指名選手数

上のツイートにもあるように昨シーズンの王者であるアラバマ大が6人もの選手を1Rに送り込みましたが、これは2004年のマイアミ大の6人に並ぶ史上最多タイの記録です。

昨年のドラフトでは2019年度の全米覇者であるルイジアナ州立大が5人を1Rに送り出して度肝を抜きましたが、わずか1年後にその記録をアラバマ大が抜き去りました。

カンファレンス別1巡目指名選手数

ご覧の通りサウスイースタンカンファレンス(SEC)が圧倒的です。内訳はアラバマ大が6選手、フロリダ大が2選手、ルイジアナ州立大、サウスカロライナ大、ケンタッキー大、ジョージア大がそれぞれ1人ずつとなっています。

一時はSECの時代は終わったなどと言われたこともありましたが、SECが1巡目で最多選手数を輩出したのはこれが11年目。これを見るだけではSECのパワーダウンなど微塵も感じることはできませんね。

圧倒的なアラバマ大

上にも記載しましたが昨年度覇者のアラバマ大からは実に6人ものファーストラウンダーが登場。

もうさすがとしか言いようがありません。

ちなみに今回ジェイレン・ワドル(Jaylen Waddle)とデヴォンテ・スミス(DeVonta Smith)の二人のWRが第1巡目で指名を受けたわけですが、昨年度のドラフトでもヘンリー・ラグス・III(Henry Ruggs III、現ラスベガスレイダース)とジェリー・ジュディ(Jerry Jeudy、現デンバーブロンコス)の2人のWRが第1巡目で指名されました。2年連続で同じ大学から複数のファーストラウンドWRを輩出したのは後にも先にもこのアラバマ大の4人以外居ないのだとか。

アラバマ大はもともとランヘビーなチームとして長いこと知られていましたが、いち早くトレンドを察知して舵切りを敢行して有能なWRをリクルートしてきたニック・セイバン(Nick Saban)監督の手腕に脱帽です。アラバマ大からは他にもフリオ・ジョーンズ(Julio Jones、現アトランタファルコンズ)やアマリ・クーパー(Amari Cooper、現ダラスカウボーイズ)といったオールプロ級のWRが在籍していましたからね。

再会!

また今年の第1巡目において大学時代のQBxWRコンビが復活するケースが多く見られました。

アラバマ大のWRジェイレン・ワドルは元チームメイトであるQBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)の在籍するマイアミドルフィンズへ、同じくアラバマ大のデヴォンテ・スミスはかつてアラバマ大に所属してオクラホマ大へ転校していったQBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)の在籍するフィラデルフィアイーグルスへ、そしてルイジアナ州立大のWRジャマー・チェイス(Ja’Marr Chase)は昨年の総合ドライチ選手で元チームメイトでもあるジョー・バロウの待つシンシナティベンガルズへそれぞれ選ばれていきました。

またこのパターンとはちょっと違いますが、ローレンスを選択したジャガーズは2つ目の第1巡目指名権を使ってローレンスの大学時代のチームメイトであるRBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)を選択。NFLでもローレンスからエティエンへのハンドオフが拝めそうです。

第1巡目選択選手の顔ぶれ

すでに第1巡目第1番目のローレンスのことは紹介しましたが、ここからそれ以下の栄えあるファーストラウンダーを簡単に紹介します。

#2:ザック・ウィルソン(ブリガムヤング大→NYジェッツ)

チーム再建を任されたのはBYUザック・ウィルソン(Zach Wilson)。ウィルソンはジェッツにとって2009年以来トップ5番目以内に選択された3人目のQB。過去には2009年に総合5位でマーク・サンチェス(Mark Sanchez、元サザンカリフォルニア大)、2018年には総合3位でサム・ダーノルド(Sam Darnold、元サザンカリフォルニア大)を指名してきました。ジェッツはウエストコーストのQBが好きなのかな?

ちなみにウィルソンはイケメンとしても知られていますが、彼のお母さんも美人!

本当にお母さんなのか?!

#3:トレイ・ランス(ノースダコタ州立大→SF49ers)

ドラフト前からアラバマ大のQBジョーンズを選択するものだと思われていたため、トレイ・ランス(Trey Lance)の名が呼ばれたときには驚かされました。もし前からランスを指名することに決まっていたのだとしたらサンフランシスコは相当のポーカーフェイスです。

ちなみにサンフランシスコが第1巡目でQBを選択したのは2005年のドラフトで総合1番目にアレックス・スミス(Alex Smith、元ユタ大)を指名した以来のこと。また彼の出身ノースダコタ州立大はFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)所属ですが、この大学出身選手で第1巡目に選ばれた選手には2016年に総合2番目にNYジェッツに指名されたカーソン・ウェンツ(Carson Wentz、現インディアナポリスコルツ)がいます。

#4:カイル・ピッツ(フロリダ大→アトランタファルコンズ)

よりWRに近いTEであるカイル・ピッツ(Kyle Pitts)は今ドラフトでも能力だけとれば一世一代の器だと言われる選手です。そしてこのピッツは1972年に総合5番目にデンバーブロンコスに選ばれたライリー・オドムス(Riley Odoms、元ヒューストン大)を抜いてTEとしては史上最高位でドラフトされました。

#5:ジャマー・チェイス(LSU→シンシナティベンガルズ)

ルイジアナ州立大のジャマー・チェイスは2020年度シーズンをオプトアウトしなければハイズマントロフィー受賞者のデヴォンテ・スミスを抜く逸材と言われていましたが、そのポテンシャルをベンガルズが見込んで指名。元チームメイトのQBバロウが上層部にチェイスをドラフトするよう説得したとか言う話も。

#6:ジェイレン・ワドル(アラバマ大→マイアミドルフィンズ)

今ドラフト随一の俊足WRであるワドル。昨年は途中で足を骨折してシーズン絶望かと思われましたが、ナショナルタイトルゲームで怪我を押して出場するというチームへの愛情を見せました。そして前述の通り元チームメイトのQBタガヴァイロアとコンビ復活です。

#7:ペネイ・セウェル(オレゴン大→デトロイトライオンズ)

オレゴン大ペネイ・セウェル(Penei Sewell)は昨年オプトアウトしたためプレーしていませんが、それでも多くのスカウトやGMの目には彼が今ドラフトでナンバーワンOLと評価されました。まだ若干20歳ということで今後長い間最前線で活躍することが期待されます。

そしてここまで7人全てがオフェンス選手ですが、実は長いドラフトの歴史の中でこれは初めての出来事です。

#8:ジェイシー・ホーン(サウスカロライナ大→カロライナパンサーズ)

今ドラフト初のディフェンダーとしてピックされたのがサウスカロライナ大のジェイシー・ホーン(Jaycee Horn)。今季はDB豊作の年と言われていますが、その先陣を切って指名されたことに大きな意義がありそうです。

#9:パトリック・サーテイン・II(アラバマ大→デンバーブロンコス)

DBとしての最初の指名は上記のホーンに譲りましたが、アラバマ大パトリック・サーテイン・II(Patrick Surtain II)も今ドラフトで注目されたDB。父親はカンザスシティチーフスやマイアミドルフィンズで計11シーズン活躍したWRパトリック・サーテイン・Sr

#10:デヴォンテ・スミス(アラバマ大→フィラデルフィアイーグルス)

昨年のハイズマントロフィー受賞WR。アンダーサイズであることに賛否両論となりましたが、彼がフットボール選手として一流であることは昨年の数字を見れば明らか。あとはよりフィジカルなNFLのDB相手にどこまでやれるのかが見もの。そして前述のようにスミスはアラバマ大時代の元チームメイトであるQBジェイレン・ハーツと再開を果たします。

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