フットボールをするものならば誰もが辿り着きたい最高峰の世界がNFLです。全カレッジ選手の中でもたったの2%未満ほどの選手しか辿り着くことができない、まさに選ばれし選手たちしか踏み入ることのできない世界。そのNFLに挑戦するための登竜門とも言えるのがNFLドラフトです。
2025年NFLドラフト ウィスコンシン州グリーンベイ市
4月24日(第1日目):第1巡目
4月25日(第2日目):第2巡目&第3巡目
4月26日(第3日目):第4巡目〜第7巡目
ここ数年NFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが今年も「NFLドラフト名鑑」を出版されるということで、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。
ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。
第5弾目はOLの中でもエッジを守るOTにスポットライトを当てます。

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ケルヴィン・バンクス・Jr(テキサス大)
テキサス大のLT(レフトタックル)として42試合に先発出場した経験があるのがこのケルヴィン・バンクス・Jr(Kelvin Banks Jr)。カレッジ通算で2500以上のスナップ中、相手に許したQBサックの数はたったの4つ。昨年はベストラインマン賞である「アウトランドトロフィー」と「ロンバルディアワード」をそれぞれ獲得するなど全米を代表するOTに成長。またスカウティングコンバインでは40ヤードダッシュで5.16秒、垂直跳びで32インチと高記録を収めたことからも非常にアスレティックなOTと言えます。NFLではガードにコンバートもあり得るという声もあるようですが、今季のドラフトで注目株であることには変わりありません。
キャリアハイライト動画
ウィル・キャンベル(ルイジアナ州立大)
ルイジアナ州立大で1年生時から38試合全ての試合に先発出場したウィル・キャンベル(Will Campbell)。2023年にオールSEC(サウスイースタンカンファレンス)の1軍に選出されると、2024年にはオールSECだけでなくオールアメリカンにも名を連ねるほどに急成長。既出のバンクス・Jrと同じくトータル2500以上のスナップ中で許したQBサック数は4つ。6フィート6インチと高身長ながら腕の長さが少々短いためNFLではガードとしてプレーする可能性を指摘されていますが、確実なテクニック、特にパスプロの技術には定評があり、即戦力と噂される逸材。ちなみに、LSUにて認められた選手にしか与えられない「ナンバー7」のパッチをジャージに施すことを初めて許されたラインマンでもあります。
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アーマンド・メンボウ(ミズーリ大)
ミズーリ大で30試合に出場経験のあるRTのアーマンド・メンボウ(Armand Membou)。2024年度シーズンでは410回あったパスプロのシチュエーションで許したQBサックは1つだけ。6フィート4インチ、332パウンドというフレームに似合わず非常に高い敏捷性を備え、スカウティングコンバインでの40ヤードダッシュでは4.91秒という高記録を叩き出しました。粘り強いベースから繰り出されるプッシュは非常にパワフルで、特にランブロックでその威力を発揮してきました。また足捌きもよく高いボディーバランスでパスプロも得意。アグレッシブすぎるのが玉に瑕ですが、ファーストラウンダーのポテンシャルを十分に持っている選手です。
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ジョシュ・シモンズ(オハイオ州立大)
3つ星リクルートとしてサンディエゴ州立大に入部したジョシュ・シモンズ(Josh Simmons)。RTとして13試合に先発出場した後、オハイオ州立大に転校しLTとして19試合に出場。2024年度シーズンは残念なことに10月にシーズン絶望となる膝の怪我を負ってしまいますが、それでも同じ年のオールBig Tenカンファレンス(3軍)に選出されます。2024年度に出場した6試合では158回あったパスプロのプレーで許したQBサックはゼロ。キャリアトータルでも5つと安定したパフォーマンスを見せてきました。流れるような足使い、ボディーバランス、ハンドテクニックをして今季を代表するOT候補です。
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ワイアット・ミラム(ウエストバージニア大)
6フィート6インチ、315パウンドという恵まれた体型をもつウエストバージニア大のLTワイアット・ミラム(Wyatt Milum)。2024年度シーズンは所属するBig 12カンファレンスの年間最優秀OL賞を受賞するだけでなく、オールアメリカンにも選出されました。キャリアトータル2933スナップという豊富な経験に加え、その間許したQBサックがたったの3つ。さらに2024年度シーズンは相手に一度もサックさせなかった鉄壁のLTです。また上腕の強さと機動力から繰り出されるランブロックも評価が高く、彼もまたドラフトでは1巡候補。腕の長さが多少短め(32 1/8インチ)なことからガード候補とも言われていますが、将来性の高い選手と言えそうです。
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グレイ・ザベル(ノースダコタ州立大)
高校リクルート時には評価の星を1つもつけられなかったグレイ・ザベル(Grey Zabel)はFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)の強豪・ノースダコタ州立大に進学。ここで4年間の間にLT、RT、LG、RGと実に4つのポジションでプレーする高い汎用性を発揮。LTとしてプレーした2024年度は1度しかQBサックを相手に許しませんでした。そしてシーズン後に行われたシニアボウルではセンターとしてもプレーし高い評価を得てドラフトでの株を大きく上げました。FCSという下部サブディビジョンを主戦場としてきた選手ですが、2021年と2024年に全米制覇を成し遂げるなど大舞台で場数を踏んできたことは大きなプラス材料と言えそうです。
シニアボウルハイライト動画
キャリアハイライト動画
その他の候補者たち
ジョシュ・コネリー・Jr(Josh Conerly Jr、オレゴン大)
エリオンテ・イーズリー(Aireontae Ersery、ミネソタ大)
マーカス・ムボウ(Marcus Mbow、パデュー大)
ドノヴァン・ジャクソン(Donovan Jackson、オハイオ州立大)
キャメロン・ウィリアムス(Cameron Williams、テキサス大)