ミシガン州立大(CFP9位)対 オハイオ州立大(CFP3位)
前年度の覇者オハイオ州立大は現在23連勝中。しかしその道は決して常にスムースではなく、格下相手に苦戦することも見られました。実はオハイオ州立大は今季まだランクチームとの対戦がなく、このミシガン州立大とのゲームが初のランクチームとのものとなります(ミシガン州立大は現在9位)。
昨年のこの時期オハイオ州立大がミシガン州立大との試合を迎える頃、彼らはプレーオフ出場のトップ候補ではありませんでした。しかしミシガン州立大を49対37で破ったことによりプレーオフ選考委員会に大きなアピールができたのです。この激戦に貢献したのがQBのJ.T.バレット(J.T. Barrett)でしたが、今年もオハイオ州立大を率るのはこのバレットです。
今年は昨年と違ってオハイオ州立大はすでにプレーオフ出場候補に挙げられています。一方のミシガン州立大には不安材料が山積みです。露呈されてしまった脆弱なDB陣、先発QBコナー・クック(Conner Cook)の怪我、そしてカンファレンス内で10位と低迷するランオフェンス。それに対するオハイオ州立大のランオフェンスはRBイゼキール・エリオット(Ezekiel Elliott)を軸にカンファレンス内だけでなく全米レベルで見てもトップクラスです。
全米3位と9位の戦いではありますが、専門家の予想はどれもオハイオ州立大有利です。負けたほうがカンファレンスタイトルレースからだけではなくプレーオフレースからも脱落。ミシガン州立大は意地を見せることができるでしょうか?
テキサスクリスチャン大(CFP18位)対 オクラホマ大(CFP7位)
テキサス大にまさかの敗戦を喫したものの、シーズン終盤ここぞというところに焦点を合わせ本領を発揮しているオクラホマ大。QBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)は全米のどのQBよりも高いレベルでのプレーを披露していますし、RBサマージャ・ペリン(Samaje Perine)も最近4試合で9つものTDを量産しています。ランク上位にいる1敗チームの中でもアラバマ大に並びプレーオフ進出に最も近いチームとえます。先週は強敵のベイラー大から価値ある勝利を挙げましたが、オクラホマ大がカンファレンスタイトル及びプレーオフ進出を狙うのであればその勢いのまま今週末のテキサスクリスチャン大に挑まなければなりません。
一方のテキサスクリスチャン大は先々週にオクラホマ州立大に敗れた後、格下カンザス大を振り切るのに大変苦戦しました。その大きな要因はQBトレヴォーン・ボイキン(Trevone Boykin)を足首の怪我で失ったことと、WRジョシュ・ドクソン(Josh Doctson)を手首の怪我で欠いたことです。特にドクソンは残りのシーズン絶望的ということで終盤に厳しいスケジュールが待っているテキサスクリスチャン大にとっては大ピンチです。もしボイキンまでこの試合に出場できないとなればテキサスクリスチャン大にってはこの試合大変厳しいものになるでしょう。
ベイラー大(CFP10位)対 オクラホマ州立大(CFP6位)
シーズン開幕時にはランクさえされていなかったオクラホマ州立大でしたが、ご存知の通り開幕以来駆逐の10連勝を重ねCFPランキングで現在6位にまで登りつめました。プレーオフ進出も手が届く所まで来ています。しかしこれまでの戦いぶりは決して楽なものではなく、時に苦戦する事もしばしばでしたがその都度それを乗り越えなんとか勝利を重ねて来ました。
例えば2週間前、当時全米5位だったテキサスクリスチャン大戦では圧倒的強さで勝利するも、翌週のランク外チームのアイオワ州立大戦では後半逆転してようやく勝利をつかむと言う山あり谷ありなチームです。ただオクラホマ州立大はホームゲームでは非常に調子がよく、なおかつ今回対戦するベイラー大はなんと1939年以来オクラホマ州立大のホームで勝ち星がありません。
そのベイラー大は先週オクラホマ大との試合を激戦の末落とし後がありません。チームを牽引して来たセス・ラッセル(Seth Russell)は既に怪我でシーズンを棒に振り、さらに彼のバックアップであるジャレット・スティッドハム(Jarrett Stidham)もまた腰の怪我で出場は微妙。もしスティッドハムが出場出来なければベイラー大は3番目のQBで強敵オクラホマ州立大を相手にしなければならなくなります。
サザンカリフォルニア大(CFP22位)対 オレゴン大(CFP23位)
サザンカリフォルニア大(USC)とオレゴン大は共にPac-12カンファレンスタイトルを狙えるチームであるため、その両チームがぶつかり合うこの試合は注目の一戦です。USCは現在Pac-12南地区でユタ大と共に首位タイですが、ユタ大との直接対決を制しているのでUSCが一歩リードしています。もしUSCが残りのゲームを全勝できれば彼ら南地区優勝が決まります。オレゴン大はこのUSC大戦に勝利しスタンフォード大が負けてくれれば北地区代表となります。
キーポイントはUSCのパスゲーム対オレゴン大のパスディフェンスでしょう。USCのスターWRジュジュ・スミス・シュースター(JuJu Smith-Schuster)はPac-12でトップのレシーブヤードを誇り、彼に対峙するオレゴン大DB陣は1試合平均300ヤードも相手チームに許す、チームの弱点でもあります。オレゴン大ディフェンスがUSCのエアーアタックを阻止出来なければ彼らは厳しい試合を強いられそうです。
ミシガン大(CFP12位)対 ペンシルバニア州立大
シーズン初旬、ミシガン大は3試合連続完封試合を演出するなど全米最強ディフェンスの評価を得ました。しかし先々週のミネソタ大戦では彼らの決死のゴールライン際での猛攻をギリギリのところで防いで難を逃れたり、先週のインディアナ大戦ではオーバータイムの末辛くも勝利したりと2敗を守っているものの厳しい試合を強いられています。
ペンシルバニア州立大は今季まだホームでは負けなし。彼らの頼みの綱は元ウォークオン(奨学金なしの選手)でありながら、シーズンの最優秀ラインマン/ラインバッカーに送られる「ロンバーディ賞」(Lonbardi Award)の最終候補に選ばれたLBカール・ナシーブ(Carl Nassib)です。ナシーブは今季全米ナンバーワンとなるQBサック15.5という数字を持っています。
ミシガン大が東地区代表となるにはこの試合と次戦のオハイオ州立大戦に勝利し、なおかつ直接対決で敗れているミシガン州立大に土がつかなくてはなりません。
ルイジアナ州立大(CFP15位)対 ミシシッピ大(CFP22位)
2週間前、ルイジアナ州立大はナショナルタイトル候補の1チームに挙げられ、彼らのRBレナード・フォーネット(Leonard Fournette)はハイズマントロフィー最有力候補と見られていました。しかしアラバマ大とアーカンソー大に2連敗しチームの評価は急降下。フォーネットのハイズマントロフィーの望みもぐっと小さくなってしまいました。
一方のミシシッピ大は未だ西地区優勝の可能性が残っています。アラバマ大をシーズン中盤で敗ったため、アラバマ大が2敗を喫し、ミシシッピ大が1敗を守ればアラバマ大をかわして彼らがSECチャンピオンシップに出場となります。逆にいうとミシシッピ大がこの試合で負けた時点でアラバマ大の地区優勝が決まります。一筋の望みを繋ぐためにもミシシッピ大はまずこの試合に勝たなければなりません。
アラバマ大(CFP2位)対 チャールストンサザン大
アラバマ大にとってFBSのチャールストンサザン大は次戦のアーバン大へのクッションとして最高のマッチアップといえるかもしれません。ここで先発陣を休ませることができ、バックアップの選手達にある程度の経験を積ませることが出来るからです。といってもヘッドコーチ、ニック・セイバン(Nick Saban)監督はこの試合を決して甘く見ないと断言しています。
とはいえ、今のアラバマ大がこの試合に負けるとは思えません。注目は現在ハイズマントロフィー最有力候補とされるRBデリック・ヘンリー(Derrick Henry)です。これまではルイジアナ州立大のレナード・フォーネットがトップを走っていましたが、2週間前アラバマ大ディフェンスが彼を完全に押さえ込んでから失速。逆にその試合で200ヤード以上走り、さらに次のミシシッピ州立大戦でも同じく200ヤード以上のランを記録して一気にハイズマンレーストップに躍り出ました。
この格下チャールストンサザン大戦でとんでもないラン記録が出たとすればさらに彼のハイズマントロフィーへの道が開けてくる事でしょう。
ノースカロライナ大(CFP17位)対 バージニア工科大
ノースカロライナ大は現在9連勝中でACCコースタル地区首位と言う、だれも予想出来なかった快進撃を続けています。しかし今週のバージニア工科大戦はどうでしょうか。バージニア工科大にとってこの試合は特別な意味を持っています。なぜなら長きに渡りチームを率いて来た名将フランク・ビーマー(Frank Beamer)監督のホーム最終戦となるのです。今季を持って勇退を宣言したビーマー氏に有終の美を飾って上げたいと思うのは全てのプレーヤーが決意している事でしょう。ビーマー氏の代名詞でもあるスペシャルチームが試合を決めるか・・・。