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第9週目レビュー

第9週目レビュー

今シーズン第9週目はマッチアップ的にイマイチ目を引くものが多くないと思われましたが、蓋を開けてみれば至る所で好ゲームが生まれました。アップセットあり、オーバータイムあり、ワンサイドゲームあり、大逆転あり・・・。ドラマに満ち溢れた第9週目を振り返ります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ジョージア大36、フロリダ大17

カレッジフットボールプレーオフ、並びにサウスイースタンカンファレンス(SEC)東地区レースで非常に重要な試合となったこのライバリーゲーム。序盤からディフェンスのバトルとなりましたが、後半徐々にジョージア大オフェンスがフロリダ大ディフェンスに切り込んでいくと第4Qに立て続けにQBジェイク・フローム(Jake Fromm)のTDパスが決まって一気に点差を広げ、貴重な白星を挙げました。

決定的な差は前試合で苦戦したフロームがいつもどおりのキレを取り戻し、勝負どころで素晴らしいパスを繋げるなどしてフロリダ大ディフェンスを最終的に攻略できたことに対して、フロリダ大オフェンスは自身のターンオーバーもありジョージア大ディフェンスに答えを見出すことができなかったことです。

これで東地区レースでジョージア大が生き残りフロリダ大はほぼ脱落。ジョージア大はSEC優勝決定戦進出をかけて来週ケンタッキー大と対戦します。

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クレムソン大59、フロリダ州立大10

かつて死闘を繰り広げたこの2チームですが、現在全米2位のクレムソン大に対してウィリー・タガート(Willie Taggart)監督の初陣シーズンとして未だ再建中のフロリダ州立大とで大きな差が出た試合となりました。スコアを見てもおわかりのようにアウェーながらクレムソン大がフロリダ州立大を圧倒。彼らにフットボール部史上最大の得失点差の敗戦を御見舞し、格の違いを見せつけました。

1年生QBトレヴァー・ローレス(Trevor Lawrence)は4TDパスを決め、ハイズマントロフィー候補に挙げられるRBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)はTDを奪うことは出来ませんでしたが、チーム全体で3つのランTDを決めて大勝。これでクレムソン大に立ちはだかるACC(アトランティックコーストカンファレンス)チームは見当たらず、いよいよACCタイトル及び4季連続のプレーオフ進出が見えてきました。

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オクラホマ州立大38、テキサス大35

今季2期目となるトム・ハーマン(Tom Herman)監督体制下のテキサス大は3週間前にオクラホマ大を倒して一気にランキングを上げ、今週末までに全米6位まで上り詰めました。いよいよBig 12カンファレンス並びに夢のプレーオフ進出が見えてきたかに思われましたが、今週オクラホマ州立大に足元を救われてしまいました。

肩の怪我から復帰したテキサス大QBサム・エリンガー(Sam Elhinger)は前半肩の怪我のせいかパスが不調。しかしそれを補うかのようにランTDを2つ獲得しました。しかしそれ以上にオクラホマ州立大オフェンスがテキサス大を圧倒し31対14で後半へ突入。するとエリンガーのパスが生き返り2つのパスTDを決めて第4Qの時点で31対28とFG差まで詰め寄ります。さらに両チームはTDを奪い合って38対35で最終局面へ。テキサス大は最後の望みをかけてオンサイドキックを試みますがこれがあえなくオクラホマ州立大選手によって確保され万事休す。テキサス大はここに来て非常に痛い2敗目を喫してしまいました。

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ケンタッキー大15、ミズーリ大14

超カレッジ級QBドリュー・ロック(Drew Lock)率いるミズーリ大に乗り込んだ全米12位のケンタッキー大でしたが、オフェンスが何も出来ずに大苦戦。序盤から14対3とリードされる展開で第4Qを迎えますが、残り約5分でリン・ボウデン(Lynn Bowden)が起死回生の67ヤードパントリターンTDを決めて14対9と点差を縮めます。この日リードされながらも追加点を許さなかった強力ディフェンス陣のお陰でケンタッキー大は再び攻撃権を取り戻します。が、無情にもQBテリー・ウィルソン(Terry Wilson)のパスがミズーリ大ディフェンスにインターセプトされ、いよいよケンタッキー大の敗戦が濃厚となってきた・・・誰もが思ったことでしょう。

しかしまたもケンタッキー大ディフェンスが踏ん張って残り1分24秒で最後の攻撃のチャンスが回ってきます。この最後のドライブでのウィルソンは2つのQBサックを食らうも7投中6投のパスを成功させるなど、神がかったプレーを見せます。そして残り4秒、ウィルソンのアーマッド・ワグナー(Ahmad Wagner)へのパスはエンドゾーンからわずか外れてインコンプリート。これでミズーリ大が辛くも逃げ切ったかに思えましたが、このプレーでミズーリ大がパスインターフェアレンスのペナルティーを喰らい、試合時間は0秒となりながらケンタッキー大は最後のプレーのチャンスを与えられます。そしてウィルソンはTE C.J.コンラッド(C.J. Conrad)へのショートパスをエンドゾーンで繋ぎ、劇的な逆転劇でアップセットを間逃れました。

これでSEC東地区の雌雄は来週ジョージア大とケンタッキー大の間で決されることになります。ケンタッキー大がホストチームということでおそらく来週のこの試合はいまだかつてないほどの盛り上がりを見せることになるでしょうね。

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 ウエストバージニア大58、ベイラー大14

木曜日に行われたこの試合、先々週にアイオワ州立大からまさかの敗戦を喫したウエストバージニア大でしたが、この日はベイラー大相手に快勝。ハイズマントロフィー候補QBウィル・グリアーは3TDを含む353ヤードのパスを記録し、前試合での敗戦の鬱憤を晴らしました。来週彼らはテキサス大と対決。前述の通りテキサス大は今週末敗れており、このウエストバージニア大とテキサス大の対戦が俄然面白くなってきました。

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ワシントン州立大41、スタンフォード大38

先週ホームで劇的な勝利をオレゴン大から奪ったワシントン州立大。ランキングも14位まで上げてきた彼らは手強いスタンフォード大をアウェーで相手にしなければなりませんでした。先週の激戦のリバウンドで失速しないか心配されたワシントン州立大でしたが、この日追いすがるスタンフォード大を最後はFGで振り切り7勝目を挙げました。

大混戦となっているPac-12カンファレンスですが、共食いしあって多くのチームに黒星が重なっていく中、唯一1敗を守っているのがワシントン州立大。開幕前では想像もつかなかった彼らの快進撃はこのまま最後まで続いていくかもしれません。

カリフォルニア大12、ワシントン大10

Pac-12カンファンレスにおいて唯一プレーオフ進出が期待されていた(かなり低い確率ではあるものの)ワシントン大ですが、なんとカリフォルニア大に僅差で敗れるという波乱。

両チーム合わせてたった1つしたオフェンスTDを奪えなかったこのロースコアゲーム。とくにカリフォルニア大は終始2つのFGのみという厳しい展開でしたが、ディフェンスがこの日今シーズン一番のパフォーマンスを見せ、カンファレンスでトップクラスの攻撃力を持つワシントン大を封じ込めました。

開幕前にはハイズマントロフィー候補にも挙げられていたワシントン大QBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)はこの日大苦戦。絶対的先発QBであったにも関わらずあまりの不調にクリス・ピーターセン(Chris Petersen)監督はブラウニングをベンチに下げ、1年生のジェイク・へイナー(Jake Haener)を投入しますが、それが裏目に。彼の2頭目がカリフォルニア大LBエヴァン・ウィーバー(Evan Weaver)にインターセプトされウィーバーをそのまま36ヤードをエンドゾーンまで走りきりTD。これが結局決勝点となり、カリフォルニア大がワシントン大から大金星を挙げました。

ワシントン大はこれで3敗目となりプレーオフ進出は消滅。ただPac-12カンファレンス北地区争いではまだ自力優勝の可能性を持っています。とはいえプレーオフ候補とされていた彼らが11月を待たずに3敗をしてしまったことは予想外というしかありません。

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ミシシッピ州立大28、テキサスA&M大13

先週のルイジアナ州立大戦では全くいいところがなく、パサーとして失格の烙印を押されたミシシッピ州立大のニック・フィッツパトリック(Nick Fitzpatrick)。しかこ今週全米16位のテキサスA&M大をホームに迎えたこの試合でフィッツパトリックは先週の汚名挽回とばかりにフィールドを縦横無尽に駆け回り、28対13でテキサスA&M大を倒す番狂わせを起こす原動力となりました。

投げては241ヤードに2TD(INT無し)、走っては88ヤードに2TDとすべてのTDに絡む活躍を見せたフィッツパトリック。テキサスA&M大が敗れたせいでSEC西地区はいよいよ次の週末に行われるアラバマ大とルイジアナ州立大の一騎打ちの様相が濃くなってきました。

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ペンシルバニア州立大30、アイオワ大24

オハイオ州立大、ミシガン州立大に2連敗を喫して一気にプレーオフレースから脱落し、Big Tenカンファレンス東地区でも苦戦を強いられているペンシルバニア州立大ですが、手強いアイオワ大をホームに迎え何とか撃退。地区レースにおいて首の皮一枚のところで踏みとどまるだけでなく、西地区レースでその動向が注目されていたアイオワ大に土をつけ、今後の西地区の展開を面白くしてくれました。

ホームとは言え前述の通り2連敗中のペンシルバニア州立大にとって、ここまで3連勝で波に乗っていたアイオワ大は決して侮れない相手。しかしそのアイオワ大オフェンスはオフェンスTDを奪えないという絶不調。2つのセーフティー、2つのFG、1つのピックシックス、そして1つのフェイクFGのTD・・・。そんなドタバタ劇を繰り返して何とかペンシルバニア州立大に食らいついていきました。

そして第4Q残り3分18秒、ペンシルバニア州立大陣内3ヤードまでボールを進めたアイオワ大は逆転の絶好のチャンスを得ますが、QBネイト・スタンリー(Nate Stanley)がTEノア・ファント(Noah Fant)へパスを投げるもファントがボールがスナップされたことに気付かず、それを見逃さなかったペンステートのDBニック・スコット(Nick Scot)がインターセプト。アイオワ大の逆転のチャンスは尽き、ペンステートが3連敗を逃れました。

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アリゾナ大44、オレゴン大15

先週12位にランクされるもワシントン州立大に敗れ痛い2敗目を喫したオレゴン大。その敗戦から立ち直れなかったのか、アリゾナ大戦ではご覧の通り44対15という驚くべき大差で再び敗戦。オレゴン大はQBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)、RB C.J.ヴァーデル(C.J. Verdell)、その他のオフェンス陣がこれでもかというくらいに機能せず、オレゴン大のPac-12カンファレンスタイトルの夢ばかりでなく、ハバートのハイズマントロフィーへの夢も砕けたと見てまず間違いないでしょう。

【ハイライト動画】

ノースウエスタン大31、ウィスコンシン大17

Big Tenカンファレンス西地区レースは先に上げたアイオワ大とこの試合の両チームの三つ巴の様相をなしていますが、地区の順位ではノースウエスタン大が1試合リードしている状況で迎えた週末。全米20位とランクは下がりましたが、開幕前から西地区レース優勝候補だったウィスコンシン大がこの試合でも有利かと思われていましたが、蓋を開ければノースウエスタン大が大奮闘。予想外の点差をつけて貴重な西地区戦の白星を挙げました。

ウィスコンシン大はQBアレックス・ホーニブルック(Alex Hornibrook)が先試合で負った脳震とう(Concussion)のせいでこの試合には間に合わず、バックアップQBの出場を余儀なくされました。そのせいかオフェンスはスターRBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)主体の戦略を取りますが、これが彼らの攻撃を一次元化しノースウエスタン大ディフェンスにとって守りやすいという展開に陥ったのです。結果テイラーは11キャリーで46ヤードと撃沈。逆にノースウエスタン大RBアイゼア・ボウザー(Isaiah Bowser)は1TDを含む117ヤード、QBクレイトン・ ソーソン(Clayton Thorson)も足で2つのTDを奪うなどしてウィスコンシン大のお株を奪いました。

ノースウエスタン大がウィスコンシン大との直接対決を制し、アイオワ大もペンシルバニア州立大に敗れカンファレンス戦で2敗目を喫したため、ノースウエスタン大がカンファレンスレコード5勝1敗とし西地区で頭2つ分ほどリード。彼らは次戦ノートルダム大との試合を控えますが、その次にはアイオワ大とアウェーゲーム。これにもし勝つことが出来ればノースウエスタン大のカンファレンス優勝決定戦出場は決定的となります。誰がこんな展開を想像できたでしょうか?!

シラキュース大51、ノースカロライナ州立大41

先週クレムソン大と対戦するまで全勝チームだったノースカロライナ州立大でしたが、クレムソン大に大敗して初黒星を喫するとその次戦であったシラキュース大ともシュートアウトのすえ敗れ2連敗。彼らの快進撃はかつて無いほどの勢いで終末をむかえました。一方のシラキュース大はこれで6勝2敗としまずはボウルゲーム出場資格を獲得。あとはどこまで白星を増やせるかが注目されますが、今年3年目のディノ・バーバーズ(Dino Babers)監督のチーム再建計画は確実に実を結んでいます。

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