カレッジフットボール界においてナショナルチャンピオンシップがチームに贈られる最大級の栄誉であるならば、ハイズマントロフィーは選手個人に贈られる最も価値あるアワードだと言えます。全米制覇するのと違い、ハイズマントロフィーは決して狙って獲れる賞ではありません。故にそのトロフィーを手に入れた選手は永劫その名をカレッジフットボール界に刻むことになります。
そんな選ばれた選手しか手にできないトロフィーですが、トロフィー受賞者にならなくても授賞式にファイナリストに残って授賞式に呼ばれるだけでも大変名誉なことだとされています。そしてこの度授賞式に招待される、2018年度のハイズマントロフィー最終候補選手3人が発表されました。
カイラー・マレー(Kyler Murray)
オクラホマ大3年生QB
シーズン初旬から最後までコンスタントに数字を残してきたマレー。しかもシーズンを追うごとにその活躍ぶりはレベルアップし、先週末のテキサス大戦では379パスヤードに3TDというパフォーマンスで見事にチームを勝利に導きBig 12カンファレンスタイトル4連覇のお膳立てをしました。味方ディフェンスが相手に失点を許し続ける中、それでも12勝1敗でプレーオフ進出を果たせたのは何を隠そうマレーの活躍があったからに他ありません。
【Big 12優勝決定戦:テキサス大戦】
パスヤード:379ヤード(ラン39ヤード)
成功率:73.5%
TD:3
INT:0
【シーズントータル】
パスヤード:4053ヤード
成功率:70.9%
TD:51(パス40、ラン11)
INT:7
トゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)
アラバマ大2年生QB
開幕時から常にトロフィーレースで首位を走ってきたタガヴァイロアですが、SEC優勝決定戦ではジョージア大に大苦戦。しかもこの試合中に足首を数回捻り、第4Qにはついに退場を余儀なくされてしまいました。ただ彼がここまで何度も素晴らしいプレーを見せてきたことは紛れもない事実であり、たとえ最終戦で不調に終わったとしても彼が全米でトッププレーヤーの一人であることは変わりありません。
【SEC優勝決定戦:ジョージア大戦】
パスヤード:164ヤード
成功率:40%
TD:1
INT:2
【シーズントータル】
パスヤード:3353ヤード
成功率:67.7%
TD:42(パス37、ラン5)
INT:4
ドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)
オハイオ州立大2年生QB
オハイオ州立大は山あり谷ありのシーズンを過ごしてきましたが、そんな中ハスキンズは今年様々な記録を塗り替える素晴らしいパフォーマンスを見せ続けてきました。パスヤードとパスTD数でチーム並びにBig Tenカンファレンス新記録、またトータルオフェンスヤード(4100)、1試合でのトータルオフェンスヤード(477)、1試合でのトータルパスヤード(470)でチーム新記録を樹立。またBig Ten優勝決定戦での499パスヤードに5TDを奪ってタイトルゲーム記録を塗り替えました。因みに今回ハスキンズがTD数でカンファレンス新記録保持者となりましたが、それまでの最多パスTD保持者は現ニューオーリンズセインツのドリュー・ブリーズ(Drew Brees、元パデュー大)でした。
【Big Ten優勝決定戦:ノースウエスタン大戦】
パスヤード:499ヤード
成功率:82.9%
TD:5
INT:1
【シーズントータル】
パスヤード:4580ヤード
成功率:70.2%
TD:51(パス47、ラン4)
INT:8
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果たしで今年の栄えある栄冠を手に入れるのはこの3人のうちの誰になるでしょうか?授賞式は今週土曜日(12月8日)東部時間8時からニューヨークで行われます。