フットボールをするものならば誰もが辿り着きたい最高峰の世界がNFLです。全カレッジ選手の中でもたったの2%未満ほどの選手しか辿り着くことができない、まさに選ばれし選手たちしか踏み入ることのできない世界。そのNFLに挑戦するための登竜門とも言えるのがNFLドラフトです。
2025年NFLドラフト ウィスコンシン州グリーンベイ市
4月24日(第1日目):第1巡目
4月25日(第2日目):第2巡目&第3巡目
4月26日(第3日目):第4巡目〜第7巡目
ここ数年NFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが今年も「NFLドラフト名鑑」を出版されるということで、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。
ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。
第2弾目はRBにスポットライトを当てます。

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アシュトン・ジーンティ(ボイジー州立大)
2024年度の年間最優秀RB賞「ドーク・ウォーカー賞」を受賞したボイジー州立大のアシュトン・ジーンティ(Ashton Jeanty)。歴代最多シーズンランヤード(元オクラホマ州立大のバリー・サンダース氏:2628ヤード)更新まであと27ヤード足らずという非常に惜しい数字となりましたが、今季を席巻したRBであることに変わりありません。小柄ながら加速すると誰にも止められないスピード、そしてレーンを見極める冷静さは特筆に値します。
AGSの選ぶジーンティのベストゲーム
ジョージアサザン大戦(2024年度)
2024年度シーズンの開幕戦となったジョージアサザン大戦、ジーンティは20キャリーで267ヤードに6TDという目を疑うようなパフォーマンスを披露。ヤード数ではボイジー州立大の新記録、またTD数ではマウンテンウエストカンファレンスの新記録を樹立。77ヤードと75ヤードという2つのロングゲインのおかげもありましたが、この試合が彼を初期の時点からハイズマントロフィー候補たらしめる要因となりました。
キャリアハイライト動画
オマリオン・ハンプトン(ノースカロライナ大)
2年生時に1595ヤードに15TDを叩き出して全米にその名が知れ渡ったノースカロライナ大のオマリオン・ハンプトン(Omarion Hampton)。タックルを受けてもタダでは止まらないランスタイルが特長で、タックルを受けた後のランヤード(RAC=Run after contact)数はFBSで最多の1222ヤードを誇ります。初速が爆速というわけではありませんが、スピードに乗るとどんどん加速するタイプのラッシャー。NFLでも即戦力と噂される逸材です。
AGSの選ぶハンプトンのベストゲーム
ジェームスマディソン大戦(2024年度)
この試合でハンプトンは26キャリーで242ヤードに3TDという活躍を見せ、70対50というハイスコアゲームを制するのに一役も二役も買いました。1キャリーの平均が9.3ヤードという数字も凄まじく、オマリオン自身のキャリア史上最多のヤード数(1試合で)を獲得するまでに至りました。
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ケイレブ・ジョンソン(アイオワ大)
6フィート、225パウンドという恵まれた体型を持つアイオワ大のケイレブ・ジョンソン(Kaleb Johnson)はアームタックルだけでは止めることができない、パワフルなラッシャーです。2024年のRAC1279ヤードはBig Tenカンファレンスではベストナンバー。また穴を狙ってからのビッグゲインが得意で、40ヤード以上のランプレーが10度もあり(2024年度、FBS最多タイ)、ランヘビーなオフェンスを敷くアイオワ大では頼れる名バックとして名を馳せました。
AGSの選ぶジョンソンのベストゲーム
ミネソタ大戦(2023年度)
ミネソタ大とのライバリーゲームでジョンソンは21キャリーに206ヤード、3TDを記録し31対14の勝利に大きく貢献。1キャリーの平均ヤードも9.8ヤードと素晴らしく、幾度となくギャップをついてセカンダリーを置き去りに。
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トレヴィヨン・ヘンダーソン(オハイオ州立大)
トランスファーが華のこのご時世に1年生から4年生までオハイオ州立大に添い遂げた、今となってはちょっと珍しい部類に入るのがこのトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)。怪我に悩まされたシーズンもありましたが、ベテランとしてのリーダーシップ、そして頼れるランでオハイオ州立大の全米優勝を支えました。耐久性にやや不安はあるものの、スピード、ビジョン、レシーブスキルと汎用性の高い選手。またカレッジ生涯合計667キャリーでファンブル皆無というのも魅力です。
AGSの選ぶヘンダーソンのベストゲーム
タルサ大戦(2021年度)
当時まだ1年生だったヘンダーソンはタルサ大戦で24回のキャリーで277ヤードに3TDというセンセーショナルなパフォーマンスを残して全米にその名を轟かせました。この試合で残した1キャリー平均11.5ヤードは未だオハイオ州立大のスクールレコード。1試合でのランヤードは同校のレジェンドでもあるエディ・ジョージ(Eddie George)氏以来の数字となりました。
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クウィンション・ジュドキンス(オハイオ州立大)
ミシシッピ大からの転校生であるクウィンション・ジュドキンス(Quinshon Judkins)はオハイオ州立大にやって来て以来、上記のヘンダーソンと全米随一のRBデュオを結成。ランルートを見極める眼を持ちながらコンタクト後もしっかりとヤードを稼げ、タフネスの中にも冴えた野生の感を持っている選手。ブロッキングがやや難という評価ですが、オールパーパスなRBといった印象のつよい選手です。
AGSの選ぶジュドキンスのベストゲーム
ノートルダム大戦(2024年度CFP全米王座決定戦)
昨年度のCFP全米王座決定戦、ノートルダム大と対戦したオハイオ州立大。この試合でジュドキンスはたったの11キャリーで100ヤードに3つのTDを量産し、2014年度以来のオハイオ州立大の全米制覇に貢献。数字的にはもっと稼いでいた試合も他にありましたが、大舞台で結果を残したという意味でこの試合での活躍は非常に印象に残っています。
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キャム・スカテブ(アリゾナ州立大)
元々FCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)のサクラメント州立大に所属していたキャム・スカテブ(Cam Skattebo)。2022年にはチームが所属するビッグスカイカンファレンスのMVPを獲得するなど活躍し、2023年度シーズンからアリゾナ州立大に転校。格上サブディビジョンレベルでもその勢いは止まらず、特に2024年度シーズンには1711ヤードに21ヤードをランで獲得するだけでなく、レシーバーとしても608ヤードに3TDを記録。パワーで押し切るそのランスタイルにはロマンすら感じてしまいます。
AGSの選ぶスカテブのベストゲーム
テキサス大戦(2024年度CFP戦)
悲願のCFP出場を果たしたアリゾナ州立大は準々決勝戦となったピーチボウルでテキサス大と対戦。この試合でスカテブはランで33キャリーに143ヤード(2TD)、レシーブで99ヤード、そしておまけに42ヤードのTDパスを投げるなど縦横無尽にフィールドを駆け抜けました。惜しくも試合には負けましたが、体調がすぐれず100%でない中でのこのパフォーマンスはスカテブの株を上げるには十分すぎるものでした。
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その他の候補者たち
ディラン・サンプソン(Dylan Sampson、テネシー大)
デヴィン・ニール(Devin Neal、カンザス大)
ジョーダン・ジェームス(Jordan James、オレゴン大)
ブラシャード・スミス(Brashard Smith、サザンメソディスト大)
トレヴァー・エティエン(Trevor Etienne、ジョージア大)