カレッジフットボールは第6週目に突入し、ランキングの様相もシーズン初旬のものとは大分変わってきましたが、唯一同じポジションを守り続けているのがトップランクのオハイオ州立大です。が、これまでのゲームを見てみるとオハイオ州立大に確固たる王者の風格があるように思えません。果たしてオハイオ州立大は現時点で真のナンバーワンチームなのでしょうか?
これまでのオハイオ州立大の戦績を振り返ってみましょう。
- バージニア工科大 W 42-24
- ハワイ大 W 38-0
- ノーザンイリノイ大 W 20-13
- ウエスタンミシガン大 W 38-12
- インディアナ大 W 34-27
ご覧の通りここまで5戦全勝できています。しかしよく見てみると未だランクチームとの対戦は無く、ハワイ大戦こそ完封勝利を挙げはしましたが、格下であるノーザンイリノイ大とインディアナ大(もっともインディアナ大は今季好調ではありますが)に苦戦してしまいました。一方他のランク上位チームの場合、格下チーム相手には大抵大差をつけて勝利してきています。例えば:
- テキサスクリスチャン大70、スティーブン・F・オースティン大7
- テキサスクリスチャン大50、テキサス大7
- ベイラー大70、ライス大17
- ユタ大62、オレゴン大20
テキサス大、オレゴン大は言わずと知れた有名どころ。いくら調子がよくないとはいえ、彼らから大量得点で勝ったということは大変評価できるものです。オハイオ州立大にはそのような圧倒的な強さが無いように思えます。
ではそもそもなぜオハイオ州立大が1位なのでしょうか。
プレシーズンランキングではオハイオ州立大は全投票者の1位票を獲得し完全な形でトップランキングを戴きました。それはディフェンディングチャンピオンであり、そのチーム力が今季にも継続され他の誰よりも優っていると「予想」されたからに他なりません。
しかし、現状はオハイオ州立大よりも波に乗っているチームは他にも存在します。個人的な見解としては、テキサスクリスチャン大、ベイラー大、ユタ大、アラバマ大は現時点でオハイオ州立大と対戦しても引けを取らない試合をすることができるでしょう。アラバマ大はすでに1敗していることを考えると他のチームを追い越して1位となることはありませんが、他の3チームはいずれも現時点でオハイオ州立大にとって代わってトップランクになったとしても何ら不思議はないと思います。
故に今一番強いチームがオハイオ州立大かと問われれば、答えは「ノー」だと思います。それがランキングに影響されていないのはプレシーズンランキングで1位だったから、そして試合の内容はともかくここまで無傷の5連勝を飾っているから、ただそれだけです。
しかし、11月にはいよいよプレーオフ進出に影響するBCSランキングが発表されます。このランキングはプレーオフ選考員が関与してくるランキングなのでその時点での最強のトップ4チームがプレーオフ進出候補チームとして選ばれることでしょう。その4チームの中にオハイオ州立大が食い込んでいるか・・・。それは今後の彼らのパフォーマンス次第といえます。
ちなみにこのパターンは昨年のフロリダ州立大に似通っています。フロリダ州立大は2013年シーズンのナショナルチャンピオンになりましたが、翌シーズンの2014年は今年のオハイオ州立大のようにちぐはぐながら勝利を重ね、結果プレーオフに進出するもオレゴン大に59-20と大敗しました。オハイオ州立大も同じような道を辿るのでしょうか・・・。