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2015年度シーズン

ナショナルチャンピオンシップ展望:総括

ナショナルチャンピオンシップ展望:総括

 

#2
アラバマ大

クリムソンタイド

アラバマ大戦績:13-1 (8-1)
SEC
1月11日午後8時半キックオフ(ET) #1
クレムソン大

タイガース

クレムソン大戦績:14-0 (9-0)
ACC
平均ヤード 今季の記録 平均ヤード
219.4 (68th) パスオフェンス 283.4 (26th)
204.4 (29th) ランオフェンス 228.6 (16th)
184.2 (17th) パスディフェンス 166.9 (5th)
74.0 (1st) ランディフェンス 128.8 (32nd)

準決勝戦から1週間半。試合前の勘ぐりや当てのない予想、そしてファンの高ぶりは最高潮に達し、いよいよ明日クレムソン大とアラバマ大が決着をつける時が訪れます。

両チームともシーズンを通して彼らの強さを惜しみなく披露しこの大舞台までたどり着きました。しかしながらこの2チームが全米の上位2校である事は明らかではあるものの、ここに至までの道のりはそれぞれ全く異なるものでした。

ヘッドコーチ、ニック・セイバン時代4度目のナショナルチャンピオンを狙うアラバマ大ですが、今シーズンは第3戦目でミシシッピ大にまさかの敗退を喫した時点で、彼らの時代は終焉を迎えつつあると思われました。しかしその1敗に沈む事無く見事チームを立て直し、結局その敗戦以来負けなし。

対するクレムソン大を率いるのは厳しさよりも楽しさを売りにチームをまとめあげたダボ・スウィニーです。試合後のインタビュー、そしてロッカールームでの勝利のダンスなど、これまでの強豪チームのヘッドコーチが到底やらないようなことをさらっとやってのけ、若い世代の選手達の心を鷲掴みにしてきました。

スウィニー監督の元ボス、トミー・バウデン氏が率いていたクレムソン大はいいところまで行くけれど、カンファレンスタイトルには手が届かない、という中の上レベルを行ったり来たりしていたチームでした。しかしスウィニー監督就任後は徐々にチーム力を上げ、2012年以降はこれまでクレムソン大が勝つことが出来なかったようなトップレベルのチーム、オハイオ州立大、ルイジアナ州立大、ジョージア大、アーバン大相手に次々と勝利を重ね、また今年もノートルダム大やオクラホマ大に勝ち、名実共に強豪校の仲間入りを果たしました。

そしてもちろんその対戦相手のリストの中にアラバマ大を今回付け加えたいと考えている事でしょう。

もしそれが現実のものとなれば、NCAA史上初の15勝0敗チームとなり、1981年以来の全米制覇と遂げることになります。

クレムソン大は現在唯一の無敗チームです。そして彼らが無敗を守るには、ここ10年全米のトップに君臨して来たアラバマ大をなぎ倒す必要があるのです。


アラバマ大は昨年の雪辱に燃えている事でしょう。

昨季のアラバマ大は通年通り全米トップチームの力を保持していました。しかしプレーオフではオハイオ州立大に42対35とまさかの敗戦を喫し、ナショナルタイトルを奪うことが出来ませんでした。

しかし今季は同じテツは踏まないとばかりに相手チームをなぎ倒してきました。そのスタイルはセイバン監督の得意の方程式、つまり最強のディフェンスに超重量級のランオフェンス、そしてセイバン監督のフィールド内外での鋼鉄のコーチ術です。その顕著な例となったのがセミファイナル戦でミシガン州立大相手に38対0と大勝した試合です。


おそらくどちらのチームがよりバランスの取れた、パーフェクトなチームかと聞かれたらクレムソン大と答えるでしょう。ハイズマントロフィーファイナリストのQBデショーン・ワトソンが指揮する爆発力満点のオフェンスと全米5本の指に入るであろうと言われるディフェンス陣。それが15戦無敗を体現しています。

しかし、「勝つためには一度負けなければいけない」という古い言われもあります。

セイバン監督が築いて来た「王国」ですが、毎年非の打ち所がないようなパーフェクトなチームだったとい分けではありません。「Kick Six」と呼ばれる2013年のアーバン大戦(同点で迎えた最終局面、無理を押してFGを狙ったもののキックは届かず、逆にそのキックをリターンTDに繋げられ負けたという試合)や「今世紀最大のゲーム(Game of the Century)と言われた、2011年のルイジアナ州立大戦での敗戦、そして昨年のオハイオ州立大とのセミファイナル戦での敗戦。

これらの敗戦があったからこそ今の最強の呼び声高いアラバマ大があるとも言えるかもしれません。

今季のクレムソン大はスウィニー監督の下、何度も言うように無敗というすばらしシーズンを送ってきました。しかしアラバマ大との決定的な違いは、アラバマ大はこれまで何度もこのような大舞台を経験して来たのに対し、クレムソン大はまだそれを味わったことがないということです。

確かにオレンジボウルでは強豪オクラホマ大を後半完全にシャットダウンし見事勝利をおさめました。ただアラバマ大はオクラホマ大とは比べ物にならないと言う事です。

さあ、あとはつべこべ言わずただ試合が始まるのを待つのみです。どちらが勝つにしろ内容の濃い試合を期待したいところです。

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