- 試合予定
- 2022年度戦績
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
ペンシルバニア州ステートカレッジ市
所属カンファレンス
Big Ten(東地区)
ホームスタジアム
ビーバースタジアム
通算戦績
920勝406敗42分け
通算ボウルゲーム戦績
31勝19敗2分け
ヘッドコーチ
ジェームス・フランクリン
78勝36敗(10年目)
102勝51敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
1994年度
前回Big Ten優勝年度
2016年度
前回ボウルゲーム出場年度
2022年度(ローズ)
AP
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Coaches
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見どころ
ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督体制となって早10年目を迎えるペンシルバニア州立大(ペンステート)。新型コロナウイルスのパンデミックで少々足踏みしてしまったものの、フランクリン監督指揮下でペンステートはサンダスキー事件の影響でどん底にあった状態から全米10位以内にコンスタントに名を連ねることができるチームにまで立ち直ってきました。
そのペンステートが最後にBig Tenカンファレンスを制覇した2016年直後に大学に入学し、以来6年間で4年間を先発QBとして過ごしたショーン・クリフォード(Sean Clifford)が遂にチームをさり、今年のペンステートの注目は次世代のQBが誰かということになりますが、その肩書きはすでに期待の2年生QBドリュー・アラー(Drew Allar)が背負っています。
高校時代5つ星評価を与えられた有能株であるアラーへの期待はすでに高く、ペンステートのQB史上タレント力はここ最近でピカイチと言われています。まだカレッジレベルで満足なスナップを受けていませんが、今年から先発を任されるQBの界隈ではトップ候補の呼び声が高いです。
経験不足という点ではアラーに不安がないというわけではありませんが、一方でRBのニコラス・シングルトン(Nicholas Singleton)はアラーと同じ2年生ながらすでに昨年先発経験のあるRB。初年度ながら1000ヤードを超えるランヤードを稼いだシングルトンには当然期待がかかりますが、彼とバディを組み867ヤードに10TDを奪った同じく2年生のケイトロン・アレン(Kaytron Allen)とのツインタワーは驚異的です。
さらに心強いのは、昨年の5人の先発OL選手が今年そのまま残留したこと。特に注目したいのはLTのオルムイワ・ファシャヌ(Olumuyiwa Fashanu)。今年3年生のファシャヌは来年NFLドラフト入りすれば1巡目候補だとすでに評価されている逸材。ルーキーのアラーを死守するだけでなく、シングルトンとアレンの水先案内人としてOL陣をまとめ上げます。
問題はレシーバー陣。昨年先発出場したケアンドレ・ランバート・スミス(KeAndre Lambert-Smith)が戻ってきますが、彼の昨年のスタッツ(389ヤード/4TD)は心許無いと言わざるを得ません。生え抜き選手たちのステップアップは必須ですが、オフにトランスファーポータル経由で獲得した元フロリダ州立大のマリク・マクレイン(Malik McClain)と元ケント州立大のダンテ・セファス(Dante Cephas)にも注目です。
またここ数年ペンステートはプロ級のTEを何人か輩出していますが、そのトラディションを受け継ぎそうなのが3年生のセオ・ジョンソン(Theo Johnson)。今年2月に暴行容疑で起訴されてしまいましたが、フィールド外での問題を整理しフィールド内で結果を残せばBig Tenでも指折りのTEになる可能性を秘めている選手です。
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昨シーズン、元マイアミ大HCのマニー・ディアス(Manny Diaz)氏を新ディフェンシブコーディネーターに抜擢したフランクリン監督。この采配は往々にして当たり、ディアス氏の真骨頂であるアグレッシブなハイプレッシャーディフェンスで、昨年のペンステート守備陣はスタッツ上においてカレッジフットボール界で上位に名を連ねました。
そして今年の面子を見ても昨年のプロダクションを上回ることができそうな選手が揃っています。
その中でも昨年1年生ながらチーム最多となる11.5個のQBサックに10.5個のタックフルフォーロス(TFL)を計上したLBアブドゥル・カーター(Abdul Carter)は期待の星。彼がペンステートの栄光の背番号「11」を纏っていることからも彼への期待度を伺うことができます。さらにNFL入りを辞めてカーティス・ジェコブス(Curtis Jacobs)がチームに帰ってきたことも大きな強みです。
そのLB陣の前に立ちはだかるDL陣では、昨年の先発選手でベテランのアディサ・アイザック(Adisa Isaac)に加え、昨年ローテーションの中でも光る才能を披露したチョップ・ロビンソン(Chop Robinson)に注目です。しかし昨年の2つの敗戦であるミシガン大戦とオハイオ州立大戦ではトレンチバトルで劣勢に立たされていたことを考えると、今年のペンステートはDLの出来がシーズンの鍵を握っていると言えそうです。
またディフェンシブバックフィールドからは、昨年のスターCBジョーイ・ポーター・Jr(Joey Porter Jr、現ピッツバーグスティーラーズ)が抜けてしまいましたが、昨年パスブロック数でBig Ten内で最多(21)を記録したケイレン・キング(Kalen King)が健在。加えて4年生のベテラン、ジョニー・ディクソン(Johnny Dixon)、さらにはキートン・エリス(Keaton Ellis)とともにペンステートディフェンス最後の砦を築きます。
スケジュール
昨年ミシガン大とオハイオ州立大に敗れてしまったものの、彼らがCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に進出したためローズボウル出場の切符を手に入れたペンステート。ここで見事にユタ大に勝利して11勝目を挙げたわけですが、当然彼らの目指すのはBig Tenタイトルおよびプレーオフ進出です。
その彼らにとって前半戦のスケジュールは彼らに大きく味方してします。唯一チャレンジとなりそうなアイオワ大戦(9月23日)は彼らをホーム出迎えることができますから(しかもこの試合は恒例の「ホワイトアウト」)、開幕後6戦無敗で前半を折り返すことは十分にあり得ます。
もし本当に6連勝を飾っていれば7戦目に対戦するオハイオ州立大とのアウェーでの一戦はその週の大一番となっていること間違いありません。ペンステートは2016年以来オハイオ州立大から白星を奪っていませんが、敵地での勝利となると2011年が最後。やり辛い場所であることは間違いありませんが、彼らが上を目指すならばこの試合はなんとしても手中に収めたいところ。
そしてもう一つのハードルが11月11日のミシガン大戦。オハイオ州立大戦と同じく、所属する東地区を制するために避けることのできないこのマッチアップも好カード。三つ巴となることを考えれば、ペンステートは是が非でもこの2試合で白星を獲得する必要があります。
それ以外では彼らの行手を阻みそうな相手は見当たりませんから、彼らの照準はこの「ビッグ2」に絞っていいと思われます。当然他チームを甘く見ると足元をすくわれますが、当然ながらこの2チームに競り勝つことができればペンステートが全米トップ3に上昇するのは確定的。果たして彼らは2016年以来の壁を打ち破ることができるでしょうか。