第7週目の見どころ

第7週目の見どころ

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ベースボール・マガジン社 (編集)

オクラホマ大 vs テキサス大@コットンボウル

今年で112回目の対戦となる伝統の一戦「レッドリバーの戦い」。オクラホマ大は先週アイオワ州立大から今季初めて土をつけられた一方、テキサス大はカンザス州立大をオーバータイムの末に辛くも下すと言う流れでこのライバリーゲームを迎えます。

オクラホマ大は先週の敗戦で3位から12位に転落。今後カレッジフットボールプレーオフ(CFP)を目指すのであればもう負けることは許されません。チームを率いるのは言わずと知れたQBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)。アイオワ州立大に敗れたとはいえ、メイフィールドは現在までFBS内でパス成功率、1回のパスでの平均ヤード、QBレーティングで全米トップの数字を残しています。またこれまで15TDを獲得しつつパスINTは未だゼロ。全米でもトップクラスのQBであることはもう言うまでもありません。

テキサス大は初戦のメリーランド大戦及び、サザンカリフォルニア大戦で負けはしたもののトロジャンズとの試合では彼らを最後まで苦しめました。ここまでロングホーンズのディフェンスは幾らかの成長を見せてきましたが、オフェンスは波が激しいものになっています。トム・ハーマン(Tom Herman)監督はこの試合に向けて痛手を負っているシェーン・ビューシェル(Shane Buechele)か彼の不在中にオフェンスを預かってきた1年生のサム・エリンガー(Sam Ehlinger)のどちらが先発QBとしてこのライバリーに出場するか明言していません。しかしこれまでの働きを見ればエリンがーにその大役が任されると見る方が妥当ではないでしょうか。先週のカンザス州立大との激戦では2TDを含む380パスヤードに107ランヤードを記録するなど大いに活躍。オクラホマ大のディフェンシブバック陣が手薄なことを考えるとこの穴をつけるQBを起用したいところです。

最近4年間では2勝2敗と両チームとも譲らない展開を見せています。オクラホマ大はランクされているのに対してテキサス大はランキング圏外ですが、ライバル同士の戦いでランキング云々は意味をなしません。互いの威信をかけて激突するこの「レッドリバーの戦い」。今年の軍配はどちらに上がるでしょうか?


アーバン大@ルイジアナ州立大

ここ3週間の間にアーバン大の攻撃陣は目を見張るほどの急成長を遂げ、特にランアタックはRBケリオン・ジョンソン(Kerryon Johnson)を筆頭にカンファレンス戦だけ見れば1試合平均277をランで稼ぐほどの破壊力を持っています。ランオフェンスが安定してきたおかげでQBジャレット・スティッドハム(Jarrett Stidham)のパスプレーも落ち着きを取り戻し、チームとしての総合力も格段に上がってきました。そして最新のランキングではいよいよトップテン入り(10位)も果たしています。

一方のルイジアナ州立大トロイ大とのショッキングな敗戦から立ち上がり、先週フロリダ大をアウェーで撃破。この試合ではチームはよりフィジカルなプレースタイルを披露し、新監督のエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督の目指すオフェンスに一歩近づいた感じもしますが、彼らは未だに絶対的なQBを保持しておらず、アーバン大から白星を奪いたいのであればQBダニー・エトリング(Danny Etling)が彼の最高のパフォーマンスを披露することが必須条件となるでしょう。

ジョージア工科大@マイアミ大

先週フロリダ州立大から8年ぶりに勝利をもぎ取ったマイアミ大の士気は大いに上がっていることでしょうが、今週末の対戦相手であるジョージア工科大を侮ってはいけません。1試合平均400ヤード弱を誇る彼らのラン攻撃は主にオプションオフェンスで、現在のカレッジフットボール界でレアとなったこの攻撃を止めるのは容易いことではありません。そしてマイアミ大のランディフェンスは1試合平均150ヤードを相手に許していると言う事実もあり、ディフェンス陣にとっては非常に長い1日となりそうです。

最新ランキングで11位まで駆け上ってきたマイアミ大がこのまま全勝街道をひた走りたいのであれば、ディフェンス陣がジョージア工科大のトリプルオプションを止めなければなりません。そうでなければジョージア工科大がグラウンドアタックで試合の主導権を握ることとなり、マイアミ大オフェンスに仕事をさせる時間を与えないでしょう。特にRBマーク・ワルトン(Mark Walton)が足首の怪我で今季絶望となったばかりであることを考えれば、一旦試合の流れがジョージア工科大に傾けばそのままズルズルと行ってしまう可能性もあります。

ユタ大@サザンカリフォルニア大

サザンカリフォルニア大は全米のプライムタイムにユタ大をホームで迎え撃ちます。先週ユタ大はスタンフォード大相手に自身が犯した痛いターンオーバーと相手のRBブライス・ラブ(Bryce Love)の爆走のおかげで今季初黒星を喫してしまいました。しかし今季いまいちパッとしないサザンカリフォルニア大相手にユタ大がアップセットの勝利を挙げる可能性は十分あると言えます。

サザンカリフォルニア大はQBサム・ダーノルド(Sam Darnold)がいまいちシャキッとしないプレーを続け、チームはこれまで彼の9つのインターセプトパスを含め合計で13つものターンオーバーを犯しています。また彼らのパスディフェンスにも穴はあり、ユタ大がここをつつけば試合は面白いことになりそうです。

どちらのチームもPac-12カンファレンス南地区所属ですでにカンファレンス戦でい1敗を喫しており、もう負けられません。

テキサスクリスチャン大@カンザス州立大

オクラホマ大が1敗を喫したため、Big 12カンファレンスでトップを走るのはカンファレンス内で唯一の全勝チームであるテキサスクリスチャン大です。QBケニー・ヒル(Kenny Hill)の活躍でこれまでオクラホマ州立大ウエストバージニア大といったカンファレンス内の強敵を打ちのめしてきました。このチームに今週末挑戦するのはカンザス州立大です。シーズン当初にはランクインも果たしていたカンザス州立大は現在圏外で3勝2敗。彼らにテキサスクリスチャン大を倒すチャンスはあるでしょうか?

この試合がカンザス州立大のホームゲームであり、なおかつQBジェシー・アーツ(Jesse Ertz)の最近2試合の好調ぶりをすれば、テキサスクリスチャン大のオフェンス力に対抗する力はあると思います。しかし試合の流れを引き寄せるにはその相手オフェンスをある程度止めるだけのディフェンス力がカンザス州立大には求められます。彼らがテキサスクリスチャン大の独走態勢に風穴を開けることができるでしょうか?

ミシガン大@インディアナ大

先週7位だったミシガン大は州内ライバル・ミシガン州立大に競り負けて順位を17位まで大きく落としてしまいました。その彼らは今週末インディアナ大へ遠征です。彼らは翌週に現在3位(クレムソン大がすでに敗れているのでおそらく彼らが来週には2位になっていることでしょうが)のペンシルバニア州立大との試合が控えていますので、このインディアナ大戦をしっかりとこなしてその大一番に備えたいところです。

が、インディアナ大をなめては痛い目にあうでしょう。インディアナ大はここ最近しっかりと力をつけてきているチームで、オフェンスが点を取れるだけでなくディフェンスもそれなりのフロントセブンを誇っており、先週大雨だったとは言えミシガン州立大守備陣に翻弄されたミシガン大OL陣を手こずらせることは十分可能です。

注目はミシガン大のQBジョン・オコーン(John O’Korn)です。開幕時のQBであるウィルトン・スピート(Wilton Speight)が背骨骨折で今季絶望が濃厚となった今、ミシガン大オフェンスは彼の手に託されたことになります。先週の試合ではストームのせいもあり5つものターンオーバーを犯しましたが、彼の真の実力をこのインディアナ大戦で見極めることができるでしょう。

オハイオ州立大@ネブラスカ大

オハイオ州立大はシーズン2戦目にオクラホマ大にホームでやられてしまいましたが、それ以来これまで対戦してきた相手を完全に蹴散らしてきました。最近4試合の平均得失点数は52得点に12失点と圧倒的です。QB J.T.バレット(J.T. Barrett)は開幕からのスロースタートを克服してオクラホマ大戦以降は13TDにINTは無しと絶対的な安定感を誇っています。もし1敗していなかったならば確実にトップ3に名を連ねることができるだけのチームと言えます。

そんなオハイオ州立大をホームに迎えるネブラスカ大ですが、彼らに今のオハイオ州立大を止めるだけの力が備わっているでしょうか?特にターンオーバーを量産する傾向にあるQBターナー・リー(Tanner Lee)がその悪い癖を直すことができなければ、古豪ネブラスカ大と言えどバッカイズに土をつけることが難しいです。

ミズーリ大@ジョージア大

もし仮にミズーリ大が現在全米4位のジョージア大をアウェーで倒すことができたならば、それはアイオワ州立大がオクラホマ大を倒した試合、さらにはつい昨晩シラキュース大がクレムソン大を倒した試合に匹敵するほどの大番狂わせとなります。が、そんなことが可能でしょうか?

現在全勝街道まっしぐらのジョージア大の勢いは止まる気配を見せず、QBは今のところ痛手を負うジェコブ・イーソン(Jacob Eason)に代わって出場しているジェイク・フローム(Jake Fromm)がイーソンの株を奪う活躍でこのまま先発の座を奪う気配を見せていますし、RBニック・チャブ(Nick Chubb)とソニー・ミシェル(Sony Michel)のツインタワーは全米トップレベル。またカービー・スマート(Kirby Smart)の虎の子のディフェンスも彼の古巣であるアラバマ大を彷彿とさせる力をつけてきており、正直彼らに死角は見つかりません。

前述の通りクレムソン大が敗退したため、ジョージア大がミズーリ大を倒して来週には全米3位にまで上り詰めると言うシナリオがすでに出来上がっているようです。

ミシガン州立大@ミネソタ大

先週ミシガン大をホームで倒したミシガン州立大はいよいよ今週21位にランクインしてきました。その試合では雨のせいもありシャープであったとは言えませんでしたが、悪状況の中ミシガン大を倒したと言う事実は大いに評価に値するものだと思います。これで現在4勝1敗としたミシガン州立大ですが、唯一の敗戦相手となったノートルダム大は今季調子がいいのでこの1敗の影響は今のところ最小限に食い止められていると言えます。

彼らの好調を支えるのはQBブライアン・レウワーキ(Brian Lewerke)です。ミシガン州立大QBのDNAを受け継いできているようなタフQBであるレウワーキの活躍が今週末のミネソタ大戦でも求められることになります。

一方のミネソタ大は現在2連敗中でしかも先発4選手を怪我で欠く厳しい台所事情。しかし新監督のP.J.フレック(P.J. Fleck)監督は選手を鼓舞するのに非常に長けた若き知将。彼らのホームでミシガン州立大にそう簡単にやられるわけにはいきません。

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