第1週目レビュー

いよいよ本格的に開幕したカレッジフットボール2018年度シーズン。早くも多くのランクチーム同士の戦いがあり、なかなか見ごたえのある週末になりました。

オハイオ州立大77、オレゴン州立大31

2011年以来初めてアーバン・マイヤー(Urban Meyer)監督がサイドラインに不在となったオハイオ州立大。しかしスコアをご覧になればおわかりの通り、そんなことはお構いなしの強さを見せてくれました。ランだけで375ヤードを稼いだオハイオ州立大、77点という数字も2013年のフロリダA&M大戦で叩き出した76点以来の大量得点。周囲の雑音を物ともしない試合を見せてくれました。

オクラホマ大63、フロリダアトランティック大14

試合前、この試合はフロリダアトランティック大(FAU)が番狂わせを起こすんじゃないか・・・と書きましたが、昨年のBig 12チャンピオンであるオクラホマ大は63対14と圧勝。昨年までの不動のQBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、現クリーブランドブラウンズ)がチームを去ってどうなるかと思われましたが、未来のMLBの星、カイラー・マレー(Kyler Murray)が出場した前半だけで209ヤードに2TDを奪う活躍。今年のオクラホマ大も上を狙える強いチームです。

ペンシルバニア州立大45、アパラチアン州立大38(OT)

全米10位のペンシルバニア州立大が格下アパラチアン州立大に大苦戦。思わぬシーソーゲームとなった展開で、31対31の同点で迎えた第4Qのこり2分弱、アパラチア州立大のRBジェイリン・モアー(Jalin Moore)のランTDが決まって土壇場でアパラチア州立大がリード。ホームの開幕戦で絶体絶命となったペンステートでしたが、ハイズマントロフィー候補QBトレース・マクソーリー(Trace McSorley)のTDパスが残り42秒で決まって同点となりそのままオーバータイムへ。

オーバータイムでは先攻のペンステートがRBマイルズ・サンダース(Miles Sanders)のランTDで7点を奪うと、返しのアパラチア州立大の攻撃ではQBザック・トーマス(Zac Thomas)のパスをエンドゾーンでインターセプトして試合終了。なんとかペンステートは番狂わせを防いで白星をあげることが出来ました。

何と言ってもペンステートは昨年までのスターRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley、現ニューヨークジャイアンツ)と元OCで現在ミシシッピ州立大のHCを務めているジョー・モアヘッド(Joe Moorhead)氏の不在が響き、去年とはまるで違うチームを見ているようでした。またディフェンスもアパラチア州立大にトータル451ヤードを与えるなど大きな不安を残しました。10位からのランクダウンは間逃れないでしょう。

メリーランド34、テキサス大29

メリーランド大はD.J.ダーキン(D.J. Durkin)監督不在の中で開幕を迎えましたが、23位のテキサス大相手に善戦し、34対29で大御所から勝利をもぎ取りました。昨年もテキサス大との開幕戦で白星を奪っており、2年連続の同一カード勝利ということになります。

この試合では1年生のWRジェショーン・ジョーンズ(Jeshaun Jones)がラン、レシーブ、パスでそれぞれTDを決めるという大活躍をみせ、度肝を抜くカレッジデビューを果たしました。

因みに1年生で3つの異なるTDを奪ったのは2012年に当時オレゴン大でQBとしてデビューしたマーカス・マリオタ(Marcus Mariota、現テネシータイタンズ)以来のことだそうです。

テキサス大はQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)が263ヤードに2TDと卒のないプレーを見せてくれましたが、ディフェンスはまだまだ成長過程であることを露呈し、期待高まる2年目のトム・ハーマン(Tom Herman)監督にとっては痛い開幕戦となったのでした。

ルイジアナ州立大33、マイアミ大17

昨年開幕10連勝を飾って強いマイアミ大が復活したと誰しもが思いましたが、このルイジアナ州立大戦ではその勢いは影を潜め、8位の貫禄もなく33対17とマイアミ大が敗れ去りました。

オハイオ州立大からの転校生QBジョー・バロー(Joe Burrow)を先発に敷いたルイジアナ州立大は決して驚くような数字(24回中11回のパス成功、140パスヤード、0TD)を残しはしませんでしたが、オフェンスを効率良く動かすにはまずまずの仕事をしてくれました。それよりもRBニック・ブロセット(Nick Brossette)の125ランヤードに2TDという数字に現れているように、LSUの得意技である地上戦で威力を見出だせたのは良かったです。

しかしそれよりもマリク・ロズィアー(Malik Rosier)率いるマイアミ大オフェンスを食い止めたルイジアナ大ディフェンス、そして昨年「ターンオーバーチェーン」をもってブレークしたマイアミ大ディフェンスの沈黙度が目立った試合でした。

バージニア工科大24、フロリダ州立大3

シーズン開幕戦最後を飾ったこのマッチアップ。アメリカの祝日であるレイバーデーに行われたこともあり大きな注目を集めた試合でしたが、蓋を開けてみればバージニア工科大がフロリダ州立大を圧倒。ウィリー・タガート(Willie Taggart)監督のフロリダ州立大での初陣を勝利で飾るどころか、大きなため息を残すような試合となってしまいました。

光ったのはバージニア工科大のディフェンス。フロリダ州立大オフェンスをエンドゾーンへ全く寄せ付けない強さを見せ、カンファレンス戦でもあるこのアウェーゲームで貴重な1勝を挙げました。

フロリダ州立大は1年ぶりに怪我から復帰したQBデオンドレ・フランソワ(Deondre Francois)が3つのINTを与える大不調。タガート体制で初年度から進化を見せてくれると期待させたフロリダ州立大ですが、今後は多難の道が待っていそうです。

ノートルダム大24、ミシガン大17

カレッジフットボール界を代表する二大チーム、ミシガン大とノートルダム大との対決となったこの試合。始まってみればノートルダム大が先制するとそのままリードを許さず逃げ切る展開。ファイナルスコアは24対17と1TD差ですが、それ以上にノートルダム大が試合の展開を牛耳る形で勝利を収めました。

ノートルダム大の先発QBブランドン・ウィンブッシュ(Brandon Wimbush)は昨年その機動力でチームに貢献しましたが、更に今年はパスプレーに磨きをかけシャープなパスを次々にWRたちにつなげていきました。ミシガン大のフロントセブンは噂通りの猛者揃いでしたが、それを掻い潜って要所々々でドライブを繋げるいいパスを通していました。

ミシガン大はシェイ・パターソン(Shea Patterson)という5つ星QBを転校生として手に入れ、いよいよそのオフェンスンのポテンシャルを開花させるとおもいましたが、肝心のところで勢いを止めるプレー(INTやファンブル)を犯し、ミシガン大デビュー戦としては決して悪くないプレーを続けましたが、総合的な印象としては疑問を残してしまうパフォーマンスにとどまりました。

今年4年目を迎えるジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督にとっていよいよ上を目指せるチームが出来上がるかと思われたところのこの敗戦。まだまだシーズンは始まったばかりですが、ミシガン大ファンもいよいよチームの行く先に一抹の不安を覚えたことでしょう。

一方のノートルダム大は総合力でトップ10に属していると言っても過言ではないと思わせるには十分で、今後の彼らの動向が非常に気になります。やはりノートルダム大が元気だとカレッジフットボール界は否が応でも盛り上がりますから。

アーバン大21、ワシントン大16

お互いのディフェンス同士の戦いとなったこの試合、アーバン大が3つのFGを決めるなどしてワシントン大に21対16で競り勝ちました。

アーバン大はジャレット・スティッドハム(Jarrett Stidham)、ワシントン大はジェイク・ブラウニング(Jake Browning)という今季を代表するQBを擁しましたが、スティッドハムが273ヤードに1TD、ブラウニングは296ヤードに1TDと両人とも似通った数字を残すも、ブラウニングは1INTに1ファンブルを犯すなど数字以上にアーバン大ディフェンスに苦しめられました。

内容的にはアーバン大が押しているように見えましたが、ワシントン大ディフェンスが踏ん張り試合を僅差に持ち込みました。一時は16対15と彼らがリードを奪いましたが、試合終盤にアーバン大はスティッドハムの指揮するオフェンスが時間を奪いながら10プレーで76ヤードの進撃。最終的にRBジャタヴィオス・ウィットロー(JaTarvious Whitlow)の決勝TDが決まりワシントン大から再びリードを奪い、それが結局決勝点となりました。

ファイナルスコアは5点差と非常に僅差となりましたが、内容的にはアーバン大が終始主導権を握る展開でワシントン大ディフェンスがなんとか食い止めていたという感じ。全米6位にランクされていたワシントン大ですが、この試合を見る限りちょっと過大評価されているなという印象が強かったです。

アーバン大にとってはシーズン開幕戦でトップ10チームから白星を奪ったという事実は後のプレーオフ進出に際して非常に有利に働くことになるでしょう。またすでに紹介したようにアラバマ大も今年も強力なチームを送り出してきていますから、シーズン最終戦に両チームが激突する「アイロンボウル」が今から既に楽しみです。

アラバマ大51、ルイビル大14

アラバマ大とルイビル大の試合はどちらが勝利するかということよりも、アラバマ大の先発QBが誰になるのか、ということのほうが注目されていました。過去2年間先発を張っていたジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)なのか、それとも昨年のナショナルチャンピオンシップゲームで途中出場してチームを勝利に導いたトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)なのか・・・。

結果的に言うと試合の最初のスナップを受けたのはタガヴァイロア。そしてハーツも試合に出場したものの、タガヴァイロアのほうが出場時間は長かったですし、明らかにQBとしてトータルで考えた時、タガヴァイロアの方がハーツよりも勝っているのは明らかでした。ディフェンスを読む力、パス能力、機動力・・・どれをとってもハーツと同等かそれ以上でした。

ハーツはプレッシャー下でポケット内で我慢してディフェンスを読みパスを投げることが未だに苦手な様で、幾つものオープンレシーバーを見逃していました。セイバン監督は試合後、必要にQBレースのことを質問されイラつきながらも、今後も両QBを使っていくと話しましたが、どちらがオフェンスリーダーであるかは明白。個人的にハーツには頑張って欲しいですが、アラバマ大の顔とも言えたハーツがこのように後輩に先発を奪われて元気を失っていくのを見るのはなんともつらいです。

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