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アラバマ大30、ルイジアナ州立大16

今週の目玉カード、CFPランク2位のルイジアナ州立大(LSU)対同4位のアラバマ大の一戦。全米トップレベルのランオフェンスとランディフェンスをそれぞれ保持するチームが激突しましたが、結果はアラバマ大ディフェンスがLSUのRBレナード・フォーネット(Leonard Fournette)を完全に攻略し、彼のお株を奪う如くアラバマ大のRBデリック・ヘンリー(Derrick Henry)が200ヤードもLSUディフェンス相手に稼ぎ、ホームスタジアムの大歓声を背に受け強豪ライバルを退けました。

先週今季初となるCFPランキングが発表され、1敗のアラバマ大が無敗の数チームを押しのけてトップ4にランクインした際には様々な批判がわき起こりましたが、この試合を見てその声も聞こえなくなるでしょう。LSU戦で見せたディフェンスとヘンリーの走りを見せられれば、ミシシッピ大につけられた1敗をしてもトップ4以上にランクされる事を文句を言う人などいないでしょう。それくらいの強さを見せつけた試合でした。もちろんアラバマ大がパーフェクトなチームと言う訳ではありません。QBジェイク・コーカー(Jake Coker)は他のトップチームを率いるQBと比べると物足りなさを感じずにはいられません。しかし、彼らのランディフェンスとランオフェンスを持ってすればコーカーが大活躍する必要は無いでしょう。

この試合までは4位にランクされていたとはいえアラバマ大には確実にプレーオフ進出を果たせるかどうかという疑問が残っていました。大きなポイントとしては前述の通り同じSEC西地区のミシシッピ大がアラバマ大を破ったせいで、たとえアラバマ大が今後全ての試合に勝ったとしても、ミシシッピ大も勝ち進めば直接対決で敗れたアラバマ大にカンファレンスタイトルマッチに出場する可能性は無くなるはずでした。しかし、そんな心配もミシシッピ大がアーカンソー大にまさかの敗退を喫し今季2敗目となり、おかげでアラバマ大に自力でカンファレンスタイトルゲームに進める大きな可能性が出てきました。でもそんなことはおかまいなしにこのLSU戦ではチームが全力で相手に立ち向かい、自分たちが全米トップレベルのチームである事を証明してくれました。特に素晴らしかったのはアラバマ大のディフェンス。ハイズマントロフィー候補最有力と言われているフォーネットをシャットダウン。この日までは1試合平均191ヤードというとんでもない数字をもつフォーネットでしたが、アラバマ大戦では19回のキャリーでトータルヤードはたったの31ヤード。またディフェンスだけでなくオフェンスもランニングゲームを主軸に自分たちの攻撃をなるべく長引かせることにより、フォーネットとLSUオフェンスに攻撃するチャンスすら与えませんでした。

QBコーカーは試合を決定づけるようなビッグプレーを演出するような事はありませんでしたが、彼は彼に与えられた仕事をしっかりこなしオフェンスを指揮しました。ヘンリーのパワーランは言わずと知れていますが、アラバマ大第2のRBケンヤン・ドレイク(Kenyan Drake)がヘンリーとは違ったスピードランでLSUディフェンスをかく乱すれば、1年生WRカルヴィン・リドリー(Calvin Ridley)は要所要所でフレッシュマンとは思えない働きを見せてくれました。

これで先にも述べた通りアラバマ大はSEC西地区代表レースで大きく前進しましたが、それよりも全米の檜舞台でLSUを破り、CFP選考委員達に自分たちの力をいかん無く見せつけることが出来ました。一方のLSUはシーズン終盤での痛い1敗を喫してしまいました。これで完全に彼らがCFPレースから脱落とは言えませんが、自力でのCFP進出は厳しくなり今後さらに負けられない厳しい展開を強いられそうです。

オクラホマ州立大49、テキサスクリスチャン大29

オクラホマ州立大QBメイソン・ルドルフが5TDを含む352ヤードを投げ、またWRは184レシーブヤードに3TDパスをルドルフから受け取るなどして、CFPレースそしてカンファレンスタイトルレースで争っていたテキサスクリスチャン大(TCU)から大金星を奪いました。

オクラホマ州立大はここまで昨年から11連勝と負けなしで来ていますが、いまいち評価を受けていないチームでした。最新のCFPランキングでは無敗であるにもかかわらず、アラバマ大、ノートルダム大、スタンフォード大の1敗チームに遅れを取る始末。しかしこの試合で強豪・TCU相手に完勝した事により周囲の評価を格段に上げることになるでしょう。

TCUのハイズマントロフィー候補QBトレヴォーン・ボイキン(Trevone Boykin)はこの日2TDを含む445パスヤードとしましたが、一方で自身最多の4つのパスをインターセプトされるという失態も犯してしまいました。また彼のメインターゲットであるWRジョシュ・ドクソン(Josh doctson)が第2Qに手首の怪我でチームを離脱した事も響きました。チームとしてはトータルで663オフェンスヤードを稼ぎましたが、レッドゾーンに攻め込みながら2度も得点に結びつけることが出来ず、オクラホマ州立大の大量得点についていけませんでした。これで自身が記録して来た連勝記録が16で途切れました。

CFP9位のTCUはこの敗戦によってプレーオフ進出の可能性が薄くなってしまいました。またボイキンのハイズマントロフィーレースにも少しの陰を落とす事となり、トップWRドクソンの長期戦線離脱の可能性ありと踏んだり蹴ったりです。

クレムソン大23、フロリダ州立大13

最新のCFPランキングで全米1位となったクレムソン大は今シーズンノートルダム大戦に並び難関とされていたフロリダ州立大戦で23対13とACCアトランティック地区でのライバルを下し、早くも地区代表の座を確保。またプレーオフ進出に向けてさらに大きな一歩を刻んだのでした。常にポジティブ・アップビートで知られるクレムソン大ヘッドコーチ、ダボ・スウィーニー(Dabo Swinney)はこの試合の事を競馬になぞって「今日はケンタッキーダービーに勝った気分だが、我々はトリプルクラウン(三冠)を勝ち取りたいのだ」と今日の勝利で満足していない旨を語ってくれました。

この日はクレムソン大ディフェンスが光りました。フロリダ州立大の2度目のドライブでRBダルヴィン・クック(Dalvin Cook)に75ヤードTDを許しはしましたが、そこからはたった2つのフィールドゴールに抑えました。クックは合計で194ヤードも足で稼ぎましたが、後半は37ヤードしか走らせてもらえませんでした。

今後のクレムソン大の残り試合はシラキュース大、ウェイクフォレスト大、そして州内ライバルサウスカロライナ大と3チームの合計勝敗数が9勝18敗という楽なスケジュール。サウスカロライナ大の後にはACCタイトルをかけてコースタル地区代表と戦うことになります。現在1位のクレムソン大が無敗を守りシーズンを終えれば文句無くプレーオフ進出が決まるでしょう。

一方フロリダ州立大はこれで間違いなくプレーオフ進出の可能性が消え、また3年連続ACCタイトル奪取の野望もクレムソン大に打ち砕かれました。「なかなか連覇するのは難しい。そう考えるとわれわれはよくやって来た。ここで3連覇の夢は途切れたが、ここからまた新しくタイトルを奪い返す道が始まるのだ」とはフロリダ州立大ヘッドコーチ、ジンボ・フィッシャーの言。

ノートルダム大42、ピッツバーグ大30

QBデショーン・カイザー(DeShone Kizer)の5TDを含む262パスヤードの活躍でノートルダム大ピッツバーグ大を42対30で破り1敗を守りました。ターンオーバーを犯さないカイザーの安定したパフォーマンスのおかげでノートルダム大は現在1位のクレムソン大に敗退して以来4連勝。またカイザーだけでなくトップレシーバーのウィル・フラー(Will Fuller)の157レシービングヤード(3TD)にRBジョシュ・アダムス(Josh Adams)の147ランヤードとサポートメンバーも奮闘。特にアダムスは先発RBのC.J. プロシス(C.J. Prosis)が第1Qに怪我で離脱した穴をしっかりと埋めました。プロシスは脳震盪を負った模様でヘッドコーチ、ブライアン・ケリー(Brian Kelly)曰くチームは慎重に症状を見守っていくということです。

ピッツバーグ大は今季ACCチームの中で予想外の好調を維持してきました。ピッツバーグ大はまだ若く経験不足な選手が多いですが、ヘッドコーチ、パット・ナードゥッツィ(Pat Narduzzi)の元ディフェンスとオフェンスを叩き直し、それが早くも身を結びつつあります。が、タレントレベルだけは一晩でどうかなるものではありません。ノートルダム大選手の個々のレベルがピッツバーグ大のそれを単純に上まっていたのはこの試合で明らかでした。またフラーにシングルカベレージで挑むという無茶も響きました。

スタンフォード大42、コロラド大10

スタンフォード大のライジングスター、RBクリスチャン・マカフリー(Christian McCaffrey)が走って、キャッチして、さらにはパスTDを決めるなど暴れまくりコロラド大を42対10で一蹴。プレーオフ進出に希望をつなぎました。マカフリーのTEオースティン・フーパー(Austin Hooper)への28ヤードTDパスは、彼が育った地元コロラドでの凱旋試合に華を添えました。またQBケヴィン・ホーガン(Kevin Hogan)はこの試合で32勝目を挙げ、彼の先輩で現インディアナポリスコルツのQBアンドリュー・ラック(Andrew Luck)の記録を抜きました。

アイオワ大35、インディアナ大27

満身創痍のアイオワ大QB、C.J. ベサード(C.J. Beathard)が前半終了直前にQBスニークからTDを奪うと、粘るインディアナ大にとどめを刺す10ヤードパスTDを試合残り6分に決め、アイオワ大の9勝目に大きく貢献しました。同チームが9勝を挙げるのは2009年以来2度目のこと。CFPランキングでも9位と今季もっとも周囲を驚かせているチームです。残りはミネソタ大とパデュー大(ホーム)そしてアウェーでネブラスカ大と十分勝ち抜けるスケジュール。そうなれば西地区代表として12月5日にカンファレンスタイトルゲームに出場するのは確実です。

フロリダ大9、バンダビル大7

決して綺麗な勝ち方とは言えませんでしたが、フロリダ大は試合残り時間2分22秒にバックアップキッカー、オースティン・ハーディン(Austin Hardin)の43ヤードフィールドゴールが決まり9対7でバンダビル大に逆転勝ちし、SEC東地区ディビジョンタイトルを確保。フロリダが東地区を制するのは2009年以来6年ぶりのことで、1年目のヘッドコーチ、ジム・マクエルウェイン(Jim McElwain)が快挙を成し遂げました。マクエルウェイン監督のスローガンは「強さを取り戻す」ということで選手たちを鼓舞し続けてきましたが、1年目としては順調にその道を進んでいると言えるでしょう。もっとも格下バンダビル大にホームで苦しめられる、というよりも4つのターンオーバーで自分の首をしめたこのゲームは「強さ」を語るにはほど遠かったですが、東地区を制したという事実に勝るものはありません。