2019年度春季トレーニングリポート【その5】 - ANY GIVEN SATURDAY

2019年度春季トレーニングリポート【その5】

2019年度春季トレーニングリポート【その5】

4月も半ばを過ぎいよいよ春季トレーニングシーズンも終わりに近づいてきました。トレーニングの締めくくりとなる紅白戦も毎週末のように各地で行われていますが、今回は先週末紅白戦を行ったアラバマ大、アーバン大、オクラホマ大、テキサスA&M大の様子を簡単にご紹介します。

アラバマ大

オフシーズンにジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)がオクラホマ大へ転校したことにより、名実ともにアラバマ大の動かぬ先発QBとなったトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)ですが、紅白戦「クリムソン&ホワイトゲーム(A-Day)」では265パスヤード、1TD、1INTとまずまずの数字を残しました。一方相手方となった彼のバックアップであるマック・ジョーンズ(Mac Jones)は271パスヤードに2TD、1INTとタガヴァイロアに勝るパフォーマンスを披露。さらにはタガヴァイロアの弟である新入生QBタウリア・タガヴァイロア(Taulia Tagovailoa)も登場し、93ヤードのパスに1TD、1INTという数字を残しました。トゥアのバックアップを務めるのがジョーンズなのか、それとも弟のタウリアなのかも気になるところです。

また昨年から多くの有能選手が残留しているWR陣ですが、この日大活躍したのはその誰でもなく新入生であるジョン・メッチー(John Metchie)です。彼はこの日133レシーブヤードを記録して紅白戦のMVPに選ばれました。すでに全米でもトップクラスのWR陣を誇っているところにメッチーのような新たな戦力が加わったことはまさに鬼に金棒というところでしょうか。


アーバン大

アラバマ大のライバルであるアーバン大でも先週末紅白戦である「オレンジ&ブルーゲーム(A-Day)」が行われました。春季トレーニングにおいて彼らの最大の注目点は昨年までQBを務めながらNFLへ早期ドラフト入りを果たしたジャレット・スティッドハム(Jarrett Stidham)の後釜が誰になるのかでした。その座を争っているのは1年生であるボ・ニックス(Bo Nix、トゥルーフレッシュマン)とジョーイ・ゲートウッド(Joey Gatewood、レッドシャツフレッシュマン)の2人。双方ともガス・マルザーン(Guz Malzahn)監督を満足させるまずまずのパフォーマンスを見せたようで、先発争いはこのままプレシーズンキャンプまで持ち込まれそうです。

またこの試合で光ったのはセス・ウィリアムス(Seth Williams)とマシュー・ヒル(Matthew Hill)のWRの2人。ウィリアムスは103ヤードに2TD、ヒルも93ヤードに2TDと活躍し、ウィリアムスがこの日のMVPに輝きました。


オクラホマ大

来季のオクラホマ大チームといえば兎にも角にもQBジェイレン・ハーツが話題の中心となります。先にも書いたようにアラバマ大からトランスファーしてきたハーツは同チームで先発QBとして26勝2敗という好戦績を引っさげてノーマン市へやってきました。2年前のベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、現クリーブランドブラウンズ)、昨年のカイラー・マレー(Kyler Murray)と2年連続元転校生がハイズマントロフィーを受賞してきたこともあり、三たび転校生QBを迎えたオクラホマ大のオフェンスがどうなるのか、そしてハーツが前出の2人に匹敵するほどの活躍を見せることができるのか・・・などなど、2019年度のオクラホマ大はこれまで以上に注目を集めるチームとなります。

先週金曜日に行われた彼らの紅白戦ではハーツは174パスヤードに1TDを記録。3rdダウンコンバージョン、ロングパスを次々と決め、彼にとっては新システムとなるリンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督のオフェンスを安定感を持って遂行していました。ライリー監督はハーツが自動的に先発QBに指名されることはないと明言していましたが、この試合を見る限りではハーツがその座を獲得するのはほぼ間違いないと思われます。

紅白戦というプレッシャーがあまりない状況下とはいえ、一番の向上点はハーツが得意とする足を使った機動力を使用せず、ポケット内でパスを成功させ続けたことです。これが実戦でも見られるようになれば、ライリー監督のオフェンス力をもってハーツがハイズマントロフィー級のQBに成長する可能性、さらには来年のNFLドラフトでも期待できる選手に昇華する可能性もありそうです。


テキサスA&M大

オクラホマ大と同じく悪天候の影響で紅白戦を土曜日から金曜日に早めたテキサスA&M大ですが、そのせいで観客の数が極端に減ってしまったにも関わらず今年2年目となるジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督を満足させるに十分な試合を選手たちは見せてくれたようです。

先発QBは昨年その座を確固たるものにしたケレン・モンド(Kellen Mond)です。特に昨年後半にかけて腕に磨きをかけたモンドはこの日もその勢いが錆びついていないところを披露。今年も彼がチームのオフェンスをまとめ上げる役となりそうです。そしてモンドを支えるバックアップQBでは新入生のザック・カルザダ(Zach Calzada)が活躍。まだまだ荒削りながら大砲のような投力に以外にも高い機動力を備えており、QB陣は安泰と言えそうです。

チームからは昨年までOL陣を支えてきたエリック・マッコイ(Erik McCory、C)が抜けたため、このユニットの大黒柱に誰がなるのかも気がかりでしたが、3年生となるライアン・マクコラム(Ryan McCollum)が想像以上の好プレーを披露し、OL選手ながらこの紅白戦のMVPを獲得するまでに至りました。猛者ひしめくSECのディフェンス陣を相手にするにはまだまだ成長が求められますが、味方とは言え1軍ディフェンス陣相手にいいプレーを見せられたことはコーチ陣にとっては朗報だといえるでしょう。

全体的に昨年の同時期よりもチームの仕上がりは上々で、昨年の9勝4敗を超え、強豪ぞろいのSEC西地区でその名を轟かせることができるのか・・・「優勝請負人」のフィッシャー監督の手腕に期待がかかります。>

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