プレーオフへの道!【第4回】

今週火曜日に第5回目のカレッジフットボールプレーオフ(CFP)ランキングが発表され、今シーズンのレギュラーシーズンは今週末のカンファレンスタイトル戦とその他に残された数試合のみとなりました。「パワー5」カンファレンスの各タイトルゲームに出場するチームの半数以上がさらにその先に待つプレーオフ進出がかかっている週末になりますが、出場の可能性が残されているトップ4以下のチームにとって次の日曜日に発表されるファイナルランキングで上位に食い込むにはどのようなシナリオが必要なのか?それを探っていきたいともいます。

最新のトップ8チーム

まずは今週発表されたトップ8を見てみたいと思います。

1位 クレムソン大(11勝1敗)
2位 アーバン大(10勝2敗)
3位 オクラホマ大(11勝1敗)
4位 ウィスコンシン大(12勝0敗)
5位 アラバマ大(11勝1敗)
6位 ジョージア大(11勝1敗)
7位 マイアミ大(11勝1敗)
8位 オハイオ州立大(10勝2敗)

先週1位のアラバマ大を倒したアーバン大が6位から一気に2位にまで躍り出たのは驚きですが、一方でアラバマ大をスコア(26対14)以上に内容的に圧倒していたのを見れば、現時点の強さだけ考慮すると彼らが2位にランクされたのは不自然ではありません。そのアラバマ大は5位に、そして2位だったマイアミ大はピッツバーグ大にまさかの敗戦を喫したせいで7位にまで転落しました。

トップ4チームはそれぞれ今週末の所属カンファレンスタイトルゲームに出場しますから、これに勝ちさえすればその勝者はプレーオフ進出が決定することになるでしょう。ですから問題は5位から8位のチームにとってどんなシナリオが起きれば一発逆転でプレーオフに滑り込むことができるか、ということになります。

今週のマッチアップ

今週末行われる各「パワー5」カンファレンスのマッチアップは以下の通りになっています。

ACC:クレムソン大(1位) vs マイアミ大(7位)
Big 12:オクラホマ大(3位)vs テキサスクリスチャン大(11位)
Big Ten:オハイオ州立大(8位)vs ウィスコンシン大(4位)
Pac-12:スタンフォード大(12位)vs サザンカリフォルニア大(10位)
SEC:ジョージア大(7位)vs アーバン大(2位)

この中でPac-12はどちらが優勝してもトップ4位に食い込むには手が届きそうにありません。ですからその他の4つのパワー5カンファレンスタイトルゲームの結果が全てということになります。前述の通り上位4チームが順当に勝てばそれらのチームがプレーオフへコマを進めることになります。

4つの椅子

このマッチアップを見ればうっすらとどのチームにチャンスがあるのかが見えてきます。大雑把に言えば、

  • クレムソン大かマイアミ大
  • アーバン大かジョージア大

プレーオフに用意された4つの椅子のうち2つはすでにこれで埋まることになります。

オクラホマ大はテキサスクリスチャン大と対戦しますが、もしオクラホマ大が敗れテキサスクリスチャン大がBig 12カンファレンスチャンピオンになったとすると果たして彼らがそれだけで11位から4位以内にジャンプすることは考えづらいです。

さらにBig Tenカンファレンスではウィスコンシン大がオハイオ州立大と対戦しますが、もしここでもオハイオ州立大がウィスコンシン大に土をつけるようなことがあれば現在4位のウィスコンシン大はトップ4位から脱落するのは必至です。

つまり今挙げたBig 12とBig Tenでのシナリオが起きれば残りの2つの椅子をアラバマ大、そしてオハイオ州立大らで争えるチャンスが訪れるというわけです。

アラバマ大 vs オハイオ州立大

5位のアラバマ大は先週までトップランクを守ってきましたが、アーバン大に敗れて初黒星を喫したばかりではなく、そのせいでSEC西地区タイトルを逃しカンファレンス優勝決定戦行きを逃しました。それにより彼らは今週末の試合の結果を観客席から傍観するしかなくなったのです。

アラバマ大をどう扱うかというのは非常に難しい問題です。開幕当時から1位を守り続け、CFPランキングでは一時ジョージア大に1位の座を許しましたが、彼らがアーバン大に敗れるとすぐさまその「特等席」に復帰。しかしレギュラースケジュール最終戦でアーバン大に敗れたためトップ4圏外へ転落。

確かに彼らはシーズンを通してその強さを世間に示してきました。また彼らは2014年にCFPが設立されて以来毎年プレーオフに進出しています。2015年度シーズンにはナショナルタイトルも獲得。昨年は決勝戦でクレムソン大に惜しくも敗れましたが、2年連続でタイトルゲームに出場したのは誰でもできることではありません。

そんなブランド力とこれまでのプレーぶりを考えると最後の最後で負けてしまったために彼らをプレーオフから排除するのはいささか軽率な気もしますし、もう少し彼らのプレーを見てみたいと思います。一方でアーバン大戦での負け方、そして「アラバマ大だから」という理由だけで彼を自動的にプレーオフチームに考慮するのもどうかと思います。

そして8位のオハイオ州立大。彼らがもし4位で全勝中のウィスコンシン大をカンファレンス優勝決定戦で倒した場合、覇者でありながら2敗した彼らがアラバマ大を追い越してプレーオフ進出することができるのか?という疑問が噴出するはずです。

この2チームを比べた時、注目したいのはボディ・オブ・ワーク、すなわちシーズンを通してどんな戦いぶりを見せてきたか、という点です。アラバマ大は接戦だったミシシッピ州立大、そして12点差で敗れた(内容は別として)アーバン大を除いては対戦相手を圧倒してきました。しかしオハイオ州立大は8週目に当時2位のペンシルバニア州立大をアウェーで倒したものの、その翌週のアイオワ大という中堅チームに55対24と惨敗。またそこまでとはいかないものの、2週目には当時5位のオクラホマ大にホームで31対16とやられています。とにかくオハイオ州立大にとってアイオワ大に大敗したのが選考委員会に大きなマイナス点として映ってしまうのです。

だからオハイオ州立大がBig Tenを制したとしてもアラバマ大を追い抜いてプレーオフに進出するとは考えづらいです。もし彼らにプレーオフ進出の可能性があるとすれば、トップ4チームのうち2チームが転げ落ちた場合のみだと考えられます。

ただ、たとえそうなったとしてもオハイオ州立大が自動的に選ばれるとは限りません。

クレムソン大とマイアミ大

現在1位のクレムソン大は7位のマイアミ大と対戦します。今シーズンの彼らの唯一の敗戦チームはシラキュース大。最終的に4勝8敗という負け越しレコードを残して今季の全てのスケジュールを終えたシラキュース大に負けてしまった事実を見逃すことはできませんが、一方でそれ以外では全勝。現在2位のアーバン大とは2戦目で対戦しましたが、僅差ながら(14対6)勝利を収めることに成功しています。そんな彼らがもしマイアミ大との試合に敗れたとしたら・・・。

もしこの試合でクレムソン大が僅差で敗れることがあれば、ひょっとしたら彼らは4位以内に留まる可能性があるかもしれません。。ランクを落とすことは確実でしょうが、選考委員会がそれでもその時点でクレムソン大が上位4位に入るだけの実力を持っているとすれば、スレスレのところでプレーオフ進出の夢を叶えることができるかもしれません。

しかし同時に考えなければならないのはそのクレムソン大に勝ったマイアミ大をどうするかです。現在7位のマイアミ大がもしクレムソン大を倒してACCチャンプとなったその暁として彼らがトップ4位舞い戻れるのか?という疑問はわくことでしょう。

マイアミ大は先週アラバマ大と同じようにピッツバーグ大に足元をすくわれて今季初の敗戦を味わいました。ただアラバマ大と違うのは、マイアミ大はピッツバーグ大という負け越しチームに敗れてしまったということ。このせいで彼らは2位から7位へと順位を大きく落としました。今週末のACCタイトルゲームでクレムソン大にもし勝てば彼らは1敗のACCカンファレンス優勝チームとなるわけですが、それで彼らが7位から一気にアラバマ大を追い越してトップ4以内に浮上できるか・・・。1位のクレムソン大を倒した功績と、ピッツバーグ大という負け越しチームに負けてしまった事実・・・。これを加味した時、アラバマ大がアーバン大に喫した敗戦と比べてこの両チームをどう評価するかというのもおそらくCFP選考委員会の頭を悩ますタネになるでしょう。

同じカンファレンスから2チームは出場可能か?

これが可能なのはSECとACCです。SECで可能なシナリオはアーバン大とジョージア大の勝者に加えてアラバマ大が選ばれること。ACCではマイアミ大がクレムソン大に対して勝利して彼らが4位以内に入りつつ、負けたクレムソン大も4位以内に留まるというシナリオが実現すればACC出身チームが2チームプレーオフに進める可能性があるということです。

しかしこれまでのプレーオフの歴史で同じカンファレンスから2つのチームがプレーオフに進出したケースは起きていません。もともと「パワー5」というだけあって4つの椅子に座れないパワー5カンファレンス出身選手はどうしても出てきてしまいます。そんな状況下で同じカンファレンスから2チームをプレーオフに輩出したとしたら、それはそれで偏ったプレーオフと言われても文句は言えません。

もし選考委員会がそのことを嫌えば、SECの優勝チームとアラバマ大というシナリオがなくなることになり、そうなるとウィスコンシン大を倒していればオハイオ州立大(Big Ten)が飛び込んでくる可能性もあるのかもしれませんし、テキサスクリスチャン大がオクラホマ大を倒していれば彼らにもチャンスが巡ってくるかもしれません。

ただ個人的には同じカンファレンスから2チームがプレーオフに進出できるかどうかと聞かれれば、おそらく「イエス」と答えるでしょう。それはもしトップ4チームのうちに1チームでもトップ4から転落するようなことがあれば、5位のアラバマ大が繰り上がる可能性は非常に高いと感じるからです。

各チームのレジメ

1位 クレムソン大(11勝1敗、APランキング1位)

残りの試合:

ACCチャピオンシップゲーム:マイアミ大(7位)

クォリティーウィン:

アーバン大(対戦当時13位→現在2位)
ルイビル大(対戦当時14位→現在ランク外)
バージニア工科大(対戦当時12位→現在22位)
ノースカロライナ州立大(対戦当時20位→現在24位)
サウスカロライナ大(対戦当時24位→現在ランク外)

敗れた対戦チーム

シラキュース大(スコア:24対27、現在4勝8敗)
2位 アーバン大 (10勝2敗、APランキング4位)

残りの試合:

SECチャンピオンシップゲーム:ジョージア大(6位)

クォリティーウィン:

ミシシッピ州立大(対戦当時24位→現在14位)
ジョージア大
(対戦当時1位→現在7位)
アラバマ大(対戦当時1位→現在5位)

敗れた対戦チーム

クレムソン大(スコア:6対14、現在1位、11勝1敗)
ルイジアナ州立大(スコア:23対27、現在17位:9勝3敗)
3位 オクラホマ大(11勝1敗、APランキング2位)

残りの試合:

Big 12チャンピオンシップゲーム:テキサスクリスチャン大(11位)

クォリティーウィン:

オハイオ州立大(対戦当時2位→現在8位)
オクラホマ州立大
(対戦当時11位→現在19位)
テキサスクリスチャン大(対戦当時6位→現在11位)

敗れた対戦チーム

アイオワ州立大(スコア:31対38、現在7勝5敗)
4位 ウィスコンシン大 (12勝0敗、APランキング3位)

残りの試合:

ミネソタ大
Big Tenチャンピオンシップゲーム:オハイオ州立大(9位)

クォリティーウィン:

アイオワ大(対戦当時20位→現在ランク外)
ミシガン大(対戦当時24位現在ランク外)
5位 アラバマ大 (11勝1敗、APランキング5位)

残りの試合:

シーズン終了

クォリティーウィン:

フロリダ州立大(対戦当時3位→現在ランク外)
ルイジアナ州立大
(対戦当時19位→現在17位)
ミシシッピ州立大(対戦当時16位→現在23位)

敗れた対戦チーム

アーバン大(スコア:14対26、現在2位:10勝2敗)
6位 ジョージア大 (11勝1敗、APランキング6位)

残りの試合:

SECチャンピオンシップゲーム:アーバン大(2位)

クォリティーウィン:

ノートルダム大(対戦当時24位→現在15位)
ミシシッピ州立大
(対戦当時17位→現在24位)

敗れた対戦チーム

アーバン大(スコア:17対40、現在2位:10勝2敗)
7位 マイアミ大 (10勝1敗、APランキング7位)

残りの試合:

ACCチャンピオンシップゲーム:クレムソン大(1位)

クォリティーウィン:

バージニア工科大(対戦当時13位→現在22位)
ノートルダム大
(対戦当時3位→現在15位)

敗れた対戦チーム

ピッツバーグ大(スコア:14対24、現在5勝7敗)
8位 オハイオ州立大(10勝2敗、APランキング8位)

残りの試合:

Big Tenチャンピオンシップゲーム:ウィスコンシン大(4位)

クォリティーウィン:

ペンシルバニア州立大(対戦当時2位→現在9位)
ミシガン州立大(対戦当時12位→現在19位)

敗れた対戦チーム

オクラホマ大(スコア:16対31、現在3位:11勝1敗)
アイオワ大(スコア:24対55、7勝5敗)