オレゴン大DCレヴィット氏の去就

ここ最近2シーズンオレゴン大でディフェンシブコーディネーターを務めていたジム・レヴィット(Jim Leavitt)氏とオレゴン大が袂を分かつことになりました。

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オレゴン大を去ることになったレヴィット氏

レヴィット氏といえば1997年から2009年までサウスフロリダ大の監督として同チームをFBS(フットボールボウルサブディビジョン)に導いた人物でした。サウスフロリダ大の初代監督となったレヴィット氏は当時掘っ立て小屋のようなロッカールームやチーム施設からスタートし、FBSの下部リーグであるFCS(フットボールボウルサブディビジョン)から2001年にたった4年でFBS(当時はディビジョン1A)に昇格。常に8勝から9勝を挙げられる戦える集団にチームを育て上げたことで知られています。

2007年にはチーム史上初めてBCS(ボウルチャンピオンシップシリーズ)ランキングに登場。しかも当時1位だったオハイオ州立大に次ぐ2位という素晴らしい記録を残したのでした。

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サウスフロリダ大時代のレヴィット氏

何もないところから始まったサウスフロリダ大フットボール部を全米の表舞台まで押し上げたレヴィット氏ですが、サウスフロリダ大でのキャリアは何ともあっけなく、また残念な形で終えることになります。2009年度の終盤、彼はある試合のハーフタイム中にロッカールームで選手に手を上げたことが明るみになり、この影響で大学はレヴィット氏を解雇せざるを得なくなりました。チームへの貢献度を考えると大学側としては苦渋の選択だったことでしょうが、何があってもコーチが選手に手を上げれば大問題となるこのご時世でレヴィット氏解雇は致し方ないことだったのです。

その後2年の空白を経てレヴィット氏は当時ジム・ハーボー(Jim Harbaugh、現ミシガン大)監督が率いていたNFLサンフランシスコ49ersのLBコーチに就任。2014年シーズン後にハーボー監督が49ersの首脳陣との軋轢の影響でミシガン大へと去るまでチームに在籍していました。その後は2015年から2年間Pac-12カンファレンスコロラド大のディフェンシブコーディネーターに抜擢され、2016年度にチームがPac-12南地区を制する大躍進を遂げるのに一役買いました。

2016年度シーズン後には当時オレゴン大に就任したばかりのウィリー・タガート(Willie Taggart、現フロリダ州立大)監督からの勧誘を受けオレゴン大のディフェンシブコーディネーターに就任。しかしタガート監督はたったの1年でフロリダ州立大へと去り、後任に元アラバマ大OLコーチのマリオ・クリストーバル(Mario Cristobal)監督が決まります。レヴィット氏はクリストーバル監督体制でも引き続きDCを任され、昨年度は2017年度に比べるとディフェンス力が向上しクリストーバル監督初年度に9勝4敗を挙げる手助けをしていました。

リクルーティングでも上々の結果を出すクリストーバル体制のオレゴン大で、ディフェンス力も上向きでありながらレヴィット氏がオレゴン大を去ることになったのは少々驚きました。双方の同意の上での別離ということですが、違約金250万ドル(1ドル100円計算で約2億5千万円)がオレゴン大からレヴィット氏へ支払われるそうです。もっともレヴィット氏が別のチームに移った場合はこの額は変動するようですが。

腕利きのコーチとして知られているレヴィット氏は現在62歳。コーチとしては熟年期に入る彼はヘッドコーチとしてもう一度やれる器量を持っていると思いますが、やはりサウスフロリダ大での一件は中々人々の記憶からなくならないようです。

レヴィット氏はかつてカンザス州立大のコーチ陣営の一員であり、昨シーズン後に引退したビル・シュナイダー(Bill Snyder)元監督の愛弟子という見方をされています。ですから一部ではシュナイダー氏の後任がレヴィット氏に内定されているなんてことも言われたこともありました。

そしてシュナイダー氏が実際に引退した際にはいよいよレヴィット氏がカンザス州立大の監督になるかと注目されましたが、結局大学側はFCSノースダコタ州立大クリス・クライマン(Chris Klieman)氏に白羽の矢を立てたのでした。クライマン氏のノースダコタ州立大での戦績は過去5年間で実に4度もFCSナショナルタイトルを獲得したこともありコーチとしての手腕は確かなものですが、一方でFBSでのコーチ歴はこれと言って目立ったものはありませんでした。その面ではレヴィット氏のほうが上のような気もしますが、カンザス州立大が彼に手を出さなかったのはやはり過去の一悶着が影響していたとしても不思議ではありません。

確かな腕を持つレヴィット氏ですからオレゴン大と別れたことになってもまた別のチームにたどり着くとは思いますが、果たして彼に今後何処かで再び監督の職を拝命するような「セカンドチャンス」が訪れることはあるのでしょうか?

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