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2019年オフシーズンニュースまとめ【その5】

2019年オフシーズンニュースまとめ【その5】

オクラホマ大元監督ストゥープス氏が・・・

2017年度シーズンが始まる直前に突如としてコーチング業から引退することを決めた、元オクラホマ大監督のボブ・ストゥープス(Bob Stoops)氏。全盛期に引退したというわけではありませんでしたが、それでもまだまだ監督としてのキャリアはこれからという人材だったのにもかかわらず引退してしまったことに多くの人が驚かされました。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

その後も他の大御所チームで監督に空きができるとストゥープス氏の名前が新監督候補に挙げられていましたが、ストゥープス氏自身はコーチ業からの引退を貫き通してきました。

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2017年のシュガーボウルでアーバン大を倒し歓喜の輪に包まれるストゥープス元監督

しかしやはり長年のコーチとしての「血」が騒いだのでしょうか。この度同氏は引退を撤回して再びフィールドに帰ってくることになりました。ただ彼の晴れ姿はカレッジフットボール界で見ることは出来ません。というのも復帰先が来年から始まる予定であるプロフットボールリーグ、「XFL」であるからです。

XFLは2000年台初頭に1年間だけ存在したプロリーグ。アメリカのプロレス団体をバックボーンに立ち上がったXFLはよりバイオレントでエンターテイメント性に富んだフットボールリーグを目指し立ち上がりましたが、たったの1年で頓挫。しかしそれから約20年の時を経て再びプロフットボール界に殴り込みをかけるのです。

もっとも彼らが復活を公表してから程なくして別のプロリーグであるAAF(アライアンス・オブ・アメリカンフットボール)も業界に参戦することを表明し、しかもXFLよりも1年先となる今季から開幕。XFLは先を越されてしまった感じがあります。しかも現在AAFの全米での認知度はシーズンを追うごとに減っており、今ではシーズンのどの当たりでどのチームがいい成績を残しているかというような状況は、普通に生活してスポーツ番組を見ているだけでは全く情報は入ってこなくなりました。つまりAAFも滑り出しこそ良かったものの、興行として成功しているのかは疑問だという程度のレベルなのです。

そんな状況で1年遅れで始まることになっているXFLの先行きは非常に不安ですが、リーグ側はどうしても目玉となる人材をリクルートすることが必須条件で、その辺の需要とストゥープス氏の現場復帰したいという意欲という利害が一致したのでしょう。

テキサス州ダラス市にフランチャイズを置くことになるチームの監督、及びGMに就任することになっているストゥープス氏。ちょっと楽しみではありますが、本当にこのXFLが開幕までこぎつけるのかどうかが個人的には心配です。


NCAAがトランスファールールを改正か

先日オハイオ州立大からマイアミ大へ転校したテイト・マーテル(Tate Martell)が来季から即プレー可能という特別処置をNCAAが与えたというニュースをご紹介しました。またジョージア大からオハイオ州立大へ転校したジャスティン・フィールズ(Justin Fields)も転校先で即プレー可能という特別許可をNCAAから引き出すことに成功。普段なら転校先で1年間はプレーできないはずなのに、今回のこの特別処置のせいで今後同じようにトランスファーを簡単に決めてしまうという風潮が起きないかどうか私自身も含め危惧しているところです。

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その引き金となったのはNCAA自身なのですが、彼らが一連のトランスファーの影響及び世間の声を拾い上げた結果、近い将来このトランスファールールの改正を再び行うかもしれないという情報が入ってきました。

NCAAの関係者は「それぞれの要望はケースによって内容が変わりますし、表に出せない個人情報を含む場合もあるので、必要に応じて個々に吟味され決定が下されますが、ほんの一握りのハイプロファイルな選手たちの(転校先で即プレー可能にしてくれという)要望が、我々関係者たちのトランスファーに関する総合的な意見に隔たりを起こしたことは確かです。」と現在のウェーバー(転校先で即プレー可能となるように要請すること)のプロセスとそれに関する影響についてを話しています。

実際のところNCAAは2018年の春に既存のトランスファールールの規定を緩めたという過去があります。これによると「もし学生アスリートが自身がコントロール出来ない状況に置かれた場合や、選手の健康・安全・健全な日常生活に支障をきたす場合、それが正式に証明できれば特別処置を施す」と改正されました。特に「アスリート自身がコントロール不可な状況に陥った場合」という部分が新しいのですが、このルールが施行されてから10ヶ月の間にシェイ・パターソン(Shea Patterson、ミシシッピ大ミシガン大QB)、フィールズ、マーテルというハイプロファイルな選手が転校先で即プレー可能という処置を施されたのです。マーテルとパターソンは進学を決めた理由であるコーチ陣が入れ替わってしまったため、そしてフィールズは人種差別を受けたため、という理由が適応されたのです。

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記録によると新ルールが施行されてから29人のFBS(フットボールボウルサブディビジョン)出身選手が転校先での即プレー可能処置をリクエストしていましたが、そのうち19人が見事彼らの望みを叶えたということです。

しかしこの新ルールによってNCAAが転校生でも転校先で自由が効くようなってしまったおかげで、カレッジフットボール界でもプロの世界のように「フリーエージェント」のような状況を生みかねないと危惧する声が高まっています。都合が悪ければホイホイと転校してしまう選手が増えてしまう可能性が増えるからです。

特に中堅レベルのコーチたちは上位チームの監督就任のために比較的頻繁的にチームを鞍替えする傾向にあります。コーチが短年でチームを去ることが出来るなら選手にもそのカノ性を示すべきだと言う声が聞かれるのも確かです。だからこそ転校生が新天地で即試合出場可能となる計らいは適当であるという議論もなされますが、そうなるとチームスピリット(精神)が薄くなり個人優先な流れが強くなってしまわないかと心配してしまうのです。

そんな声に耳を傾けたNCAAが先春に改正したトランスファールールを見直し、テコ入れをする可能性があるということです。簡単にトランスファーを決意させてしまう可能性をはらんでいる現行のシステムに待ったをかけるような改正案をなんとしても打ち立ててほしいものです。

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