キフィン監督とセイバン監督

アラバマ大オフェンシブコーディネーターで現フロリダアトランティック大の監督であるレーン・キフィン(Lane Kiffin)氏は我々にネタを提供することを惜しみません。おそらくそれはメディアがネタを望んでいて、それにひっかけられているという節もありますが(笑)。

ハーツは成長を止められたのか?

つい先日も彼の元上司であるニック・セイバン(Nick Saban)監督のコメントに関して意見を求められ、それに素直に答えていましたが、それだけ聞けばまさにセイバン監督へのカウンターパンチにも聞こえます。

というのも、その前日にセイバン監督は昨年度の先発QBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)は周囲を驚かす活躍をしてくれたものの、どちらかというと成長するというよりも守られていた、と話していました。そして彼はハーツを育て上げることができなかったコーチ陣の不手際がシーズン最後の敗戦に響いたとしています。

「シーズンの終盤、我々にわざとパスを投げさそうという作戦をぶつけてくるチームと対戦した時、我々のパスゲームは以前ほど効力を示さなかったことが多少ありました。おそらくそれは彼を守りすぎ、成長を促すことを怠った我々コーチ陣に一因があるでしょう。」とセイバン監督。

ハーツは最優秀オフェンス選手に選ばれたばかりでなく、最優秀フレッシュマン(1年生)選手にも選ばれました。トータルで36つものTDに絡んだハーツでしたが、セイバン監督はこれでも満足していなかったようです。

ハーツの直属のコーチはキフィン監督であったため、彼はこのコメントに関して以下のように話しました。

「私たちがハーツを守っていたかですって?そうだったかなぁ。でも私の知るところによれば、我々の仕事は試合に勝つことです。そして彼は昨年SECの最優秀オフェンス選手に選ばれているんですよ。」とキフィン監督はハーツが守られすぎて成長しなかったというセイバン監督の意見に暗に反論して見せました。

サイドラインでの攻防

キフィン氏はこの少し前にもセイバン監督のコーチングスタイルに異を唱えるように聞こえる発言もしていました。

「私は他人の目の前でコーチを怒鳴り散らして辱めるようなことはしない。それは私の求めるスタイルではないんです。」

これは別のラジオ番組で話したことですが、セイバン監督の名前は直接出てきてはいないものの、過去3年間の彼らのサイドラインでのやりとりを見ればキフィン監督がセイバン監督から受けた仕打ちに関して発しているコメントであることは一目瞭然です。

この発言についてもその真意を問われたキフィン監督は「試合に勝つためのコーチングスタイルは様々です。あの発言はセイバン監督を批判するものでもなにものでもありません。ただ、私のスタイルではないということです。」と弁明していました。極めて正しい意見ですが、それを表立って口に出してしまうことでキフィン監督は損しているような気がします・・・。

ちなみに先月行われたNFLドラフトで第1巡目でプロへ旅立っていったDLジョナサン・アレン(Jonathan Allen)はアラバマ大での思い出で楽しかったことの一つに以下のことを話していました。

「セイバン監督がキフィン監督を怒鳴り散らしているのを見るのは本当に楽しかったです。それを見たいがために我々ディフェンスは常にオフェンスを苦しめることに全力を尽くしていたのですから。」

練習中ディフェンス陣が攻撃陣を苦しめれば苦しめるほど、セイバン監督の怒りはキフィン監督に向いていく・・・。それを面白がって見ていたというアレンら選手たちのいたずら心はかわいいものですが、怒鳴られるキフィン監督に身になったらちょっと気の毒です(笑)。